67.紙本著色飯縄権現像(しほんちゃくしょくいづなごんげんぞう)
- 種別
市指定有形文化財(絵画) - 指定年月日
令和6年4月1日 - 所在
相模原市中央区高根3-1-15相模原市立博物館(寄託) - 記号番号
指-67
内容
軸装された本紙に描かれる飯縄権現像で、16世紀(室町時代後期)の作例と考えられます。長竹春日神社別当寺の泉乗院(廃寺)に伝来したもので、中世にさかのぼる飯縄権現像は県下のみならず広域でも極めて稀です。中世の津久井地域における飯縄信仰を具体に示し、地域の歴史や文化を理解する上で貴重な絵画です。
本紙は縦82.6cm×横35.2cmで、疾走する白狐(びゃっこ)の背中に立つ飯縄権現が描かれます。青い肉身(にくしん)、一面二臂(いちめんにひ)の体で、顔には鳥の嘴(くちばし)のようにとがる鼻と口を持つ異形(いぎょう)の姿です。
青黒い肌に肥痩(ひそう)のある墨線で筋肉の盛り上がりを表し、目や剣の柄、装身具に金箔押しが認められます。躍動感ある飯縄権現の姿を捉え、彩色も洗練されており、優れた技術を持つ中央の絵師により描かれたものと考えられます。
参考文献
小井川理 2018 「第一章第四節絵画・書跡」『津久井町史』文化遺産編 相模原市
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