61.田名塩田遺跡群出土の真脇式土器(たなしおだいせきぐんしゅつどのまわきしきどき)
- 種別
市指定有形文化財(考古資料) - 指定年月日
平成30年9月30日 - 所在
中央区塩田3-23-11 史跡田名向原遺跡旧石器時代学習館(旧石器ハテナ館) - 記号番号
指-61
内容
田名塩田遺跡群は、相模川と八瀬川に挟まれた相模原台地の段丘上に立地する複合遺跡です。同遺跡群A地区から縄文時代前期の土坑が発見され、その中からこの土器は出土しました。
その形状は底部を欠きますが、高さ約36センチメートルの深鉢形で、筒状の波状口縁をもちます。器面には縄文が全体に施され、その上に結節浮線文(けっせつふせんもん)により山形、円形、V字状、半弧状を組み合わせた特徴的な文様が構成されます。また、内面に残る焦げ跡からは煮沸用の道具として使われたことが考えられます。
約5,700年前のこの土器は、石川県能登町にある国指定史跡真脇遺跡の出土品と酷似しており、当時の北陸地方と関東地方(相模原)との交流がうかがい知れる極めて価値が高い文化財です。
この真脇式土器は、史跡田名向原遺跡旧石器時代学習館で常設展示されています。
※結節浮線文…細い粘土紐を貼り付け、その上を竹管状工具で押し引きした文様のこと。
参考文献
能都町教育委員会・真脇遺跡発掘調査団 1986 『真脇遺跡』
田名塩田遺跡群発掘調査団 1999 『田名塩田遺跡群1』
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