34.福寿院の木造薬師如来坐像(ふくじゅいんのもくぞうやくしにょらいざぞう)
- 種別
市指定有形文化財(彫刻) - 指定年月日
平成20年4月1日 - 所在
相模原市緑区牧野1754 - 記号番号
指-34
内容
福寿院の薬師如来坐像は、膝上の左手に薬壷を載せて座す一般的に見られる薬師像で、像高は30.3センチメートル、寄木造で玉眼(ぎょくがん)を嵌入(かんにゅう)しています。
現状の像表面は近年に施された漆箔(しっぱく)および金泥(きんでい)におおわれています。像内をきれいに内刳(うちぐ)りし、体幹部前材から像心束(ぞうしんつか)をつくり、また体幹前後材をそれぞれよりつくり出した束により結着させています。
箱形を組み合わせたような体部・胸部の造形や、独特の表情、写実を離れうねるような衣褶(いしゅう)表現は、南北朝時代に活躍した中央仏師、院広(いんこう)一派の作例に通じると解され、14世紀末から15世紀前半頃、院広らの系統を引く院派(いんぱ)仏師の手により造立されたものと考えられます。
この像は非公開のため、原則として見学できません。
参考文献
藤野町教育委員会 1991 『藤野町の仏像-藤野町仏像悉皆調査報告書-』
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