75.寸沢嵐沼本の徳本念仏塔(すあらしぬまもとのとくほんねんぶつとう)
- 種別
市登録有形民俗文化財(民族慣習用具) - 登録年月日
平成23年4月1日 - 所在
緑区寸沢嵐134-1 - 記号番号
登‐75
内容
徳本は、宝暦8(1758)年に紀州に生まれ、江戸時代後期に伊豆や関東の各地に念仏を広めた僧です。
徳本が各地を訪れた際に、各村々の念仏講中(ねんぶつこうじゅう)がその特徴ある書体で書かれた名号(みょうごう)を求め、それをもとに念仏塔を建てたとされます。
この念仏塔は、自然石石塔で正面に「南無阿弥陀仏 徳本[花押]」の他、右側面に「文政二卯歳八月日 武州相州 講中」(1819年)、左側面に「文政二歳卯八月日」の銘があります。主体部は高さ165センチメートル、幅75センチメートル、奥行き65センチメートルです。もとは現所在地の下の方を通っていた道沿いにあったといわれますが、現在その場所は津久井湖になっています。
地域の念仏講や村の生活史を知る上で貴重な資料です。
※名号 六字名号ともいう。「南無阿弥陀仏」、念仏のこと。
参考文献
戸松 啓真ほか編 1975『徳本行者全集』全6巻 山喜房佛書林
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