73.中野清雲庵の徳本念仏塔(なかのせいうんあんのとくほんねんぶつとう)
- 種別
市登録有形民俗文化財(風俗慣習用具) - 登録年月日
平成23年4月1日 - 所在
緑区中野360-1 - 記号番号
登‐73
内容
徳本は、宝暦8(1758)年に紀州に生まれ、江戸時代後期に伊豆や関東の各地に念仏を広めた僧です。
徳本が各地を訪れた際に、各村々の念仏講中(ねんぶつこうじゅう)がその特徴ある書体で書かれた名号(みょうごう)を求め、それをもとに念仏塔を建てたとされます。
この念仏塔は、自然石石塔で正面に「南無阿弥陀仏 徳本[花押]」の銘があり、側面には風化のため一部判読できませんが、「文政四年辛巳年(八)月吉祥(日造)」(1821年)の銘があります。主体部は高さ130センチメートル、幅42センチメートル、奥行き45センチメートルです。
地域の念仏講や村の生活史を知る上で貴重な資料です。
※名号 六字名号ともいう。「南無阿弥陀仏」、念仏のこと。
※銘中の( )で囲った文字は正確に判読できないため、推察したもの。
参考文献
戸松 啓真ほか編 1975『徳本行者全集』全6巻 山喜房佛書林
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