63.藤野の村歌舞伎(ふじののむらかぶき)
- 種別
市登録無形民俗文化財(民族芸能) - 登録年月日
平成21年7月27日 - 保持団体
藤野歌舞伎保存会 - 記号番号
登-63
内容
村歌舞伎は、本格派歌舞伎を地方民衆が演ずるもので、江戸時代後期には江戸文化が地方に流入し、素人芝居が各地で上演されるようになりました。
藤野の村歌舞伎は、明治時代から昭和にかけて佐野川や篠原をはじめとして各地区で行われました。村歌舞伎は、本職の役者が地元で本格的指導を行い、やがて津久井郡内、八王子周辺の各村の祭典などに興行して回るようになりました。また、地元に戻った先輩が村の人々に芝居を教えたことが村歌舞伎をさらに盛んにし、篠原・川上地区では、「篠川劇団」が結成されるまでになりました。
村歌舞伎は、10月頃から練習を始め、農作業が一段落ついた11月頃に上演されるのが慣習でした。昼間は忙しいので、練習は夜行われ、仕上げまでに1カ月ぐらいかかったと言われています。
藤野の村歌舞伎は、昭和40(1965)年神奈川県民俗芸能大会に出演した篠川劇団の「絵本太功記十段目」が最後の上演となりました。
現在行われている「藤野の村歌舞伎」は、当時の村歌舞伎を演じた経験のある有志が、平成4(1992)年に復活させ、民俗芸能として継承するため、藤野歌舞伎保存会を結成し、当時の演目を再現して、後進の育成を図りながら毎年自主上演を行っています。
参考文献
藤野町 1995 『藤野町史 通史編』
藤野町教育委員会 1987 『ふじ乃町の芸能』
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