76.梅宗寺の百観音(ばいそうじのひゃくかんのん)(非公開)
- 種別
市登録有形民俗文化財(風俗慣習用具) - 登録年月日
平成23年4月1日 - 所在
緑区上九沢264 - 記号番号
登‐76
概要
この百観音は、梅宗寺の観音堂内にまつられており、西国1番から33番、坂東1番から33番、秩父1番から34番の札所番号を刻した台座にのる100基の石造観音像で、現在まで1基も欠くことなく維持されています。形状及び寸法は、山状角柱型の石塔に観音像を浮彫りするもので、台座を含めた高さは各1番が131センチメートル、2番以降が66.5センチメートルです。
西国1番の石塔に「天明五年」(1785年)の年紀があり、像には造立に関わった信州高遠の石工「高島清七、北原藤右エ門、藤木團蔵」の名が刻まれています。観音像の像容には、聖観音をはじめ千手観音、十一面観音、如意輪観音、馬頭観音、子安観音、不空羂索(ふくうけんじゃく)観音の7種類が認められます。
各像の造立者は個人や講集団で、上九沢在住者が最も多く、ほかに下九沢、大島、田名、相原、小山、川尻や現在の町田市域、八王子市域の村名、集落名もみられます。
造立目的の多くは先祖供養ですが、西国20番の千手観音は「白子観音」と呼ばれ、安産の守り本尊として信仰を集めていました。上九沢では、昭和30(1955)年頃まで地域に観音講中があり、10月の8日、18日、28日の縁日には、1,000人もの信者がこの観音堂に参詣し、多くの出店が立ち並び賑わっていました。
この百観音は非公開のため、還俗として見学できません。
参考文献
服部比呂美・山口千恵子 2009「梅宗寺百観音石塔調査報告」『相模原市史ノート 第6号』 相模原市総務局総務課市史編さん室
相模原市 2010『相模原市史 民俗編』
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