令和3・4年度 第11回 タウンミーティング「まちかど市長室」開催結果(報告)
- 実施日:令和4年7月30日(土曜日)午後1時15分から2時45分まで
- 会場:新磯公民館 2階 大会議室
- 参加者:公募による市民2名
- 傍聴者:0名
- テーマ:相模原市行財政構造改革プランについて
市長からの説明(行財政構造改革プラン策定の背景や目的等)
- タウンミーティング「まちかど市長室」に参加いただき感謝申し上げるとともに、皆さんからの忌憚のないご意見をお伺いし、対話をしながら、今後の市政運営に活かしてまいりたい。
- この3年間、市長として相模原市の行政に携わり、実務経験を重ねてきた中で感じたのは、市長になる前に外から見ていた相模原市と、市長になってから実際に目の当たりにした相模原市では、残念ながら、大きな違いがあったことである。
- 例えば、本市には多くの大型事業があるものの、これまで財政面での中長期的な見通しが甘く、財源の裏付けのない事業計画をいくつも抱え込んでいた状況であった。
- そのような背景の中で、改めて令和3年度から9年度までの7年間の長期財政収支を試算したところ、累計で約816億円の歳出超過が見込まれるという推計結果となった。
- また、本市の経常収支比率(市税などの経常的に入ってくるお金を、扶助費などの固定的・義務的な経費に充てる割合)は、令和元年度99.8%、令和2年度98.2%となっており、これを家庭に例えると、毎月の給料のほぼ全額を食費、光熱費、ローン返済等の固定的な経費に使っていて、自由にやりたいことや新しいことに使えるお金がほとんどないことを示している。
- この比率をもっと下げて、自由な財源をしっかり確保し、市民の皆さんとの対話の中で生まれてくる、希望や要望に充てられるようにしなければならない。
- 市の貯金とも言える「財政調整基金」は、平成25年度は約133億円であったが、令和元年度には約68億円に半減しており、令和3年度決算では約147億円まで一時的に回復する見込みであるが、将来的な多くの財政出動にも対応できるよう、しっかりと確保しておく必要がある。
- そうした状況を看過せず、未来の子どもたちや孫の世代に誇れる相模原を創っていきたいという思いから、昨年4月には全国初の「シビックプライド条例」の制定やSDGsの推進に取り組んできたが、これらの取組の理念と同じく、持続可能で、誰一人取り残さないまちづくりをしていかなければならないという考えのもと、昨年4月に行財政構造改革プランを策定した。
- 改革と言うと暗いイメージになりがちだが、今回の取組は、職員の体質も含め行財政の構造を抜本的に改革していくことであり、その真の目的は、持続可能な行財政基盤を築くことにある。
- 厳しい取組ではあるが、市民の皆さんと共に乗り越え、その先にある、私たちが描いている相模原市を創り、「子育てするなら相模原」、「学ぶなら相模原」、「起業するなら相模原」、「第二、第三の人生を楽しむなら相模原」というように、多くの皆さんが相模原市を選んでいただき、そして次世代を担う子どもたちが笑顔で暮らせるまちを目指して、この行財政構造改革を成し遂げてまいりたい。
- 市長として、72万市民の皆さんの安全・安心を第一に考え、20年後、30年後に、行財政構造改革をやってよかったと思っていただけるよう、尽力していく決意である。
- 今後も、市民の皆さんと膝を突き合わせて対話をしながら、様々な方策を考えて発信していきたいので、ご理解とご協力をお願い申し上げる。
意見交換の主な内容
●:参加者の発言 ◎:市長の発言 〇:局区部長の発言
- ●参加者(1)
- 歳入の確保に伴う増収策については、相模原の強みが何かを考えて増収策に結びつける必要があり、JAXA、リニア中央新幹線の駅、豊かな自然、交通アクセス性などといった前向きなものを念頭に置いて検討していただきたい。
- 今回の改革プランを見ると、他の項目では、何かをやりましょうということを掲げ、数値目標が全部出ているが、人件費に関して、リストラ、賃金カット、削減といった言葉が出てこず、数値目標がないのは、おかしいのではないか。
- 〇総合政策・少子化対策担当部長
- 本市では総合計画を策定しており、それに基づいて基本構想、基本計画、実施計画等があり、まちづくり、経済、環境といった様々な分野の施策を1つずつ進めていきたい。
- また、実施計画の機能を担う、推進プログラムというものを作っていて、具体的な取組をそれぞれの分野で定め、進めるようにしている。
- さらに、将来に渡って持続可能なまちづくりを進めるため、施策分野を越え、横断的に取り組む3つの重点テーマとして、少子化対策、雇用促進対策、中山間地域対策を掲げて取り組んでいる。
- この3つに加え、SDGsや気候変動対策の推進のために、脱炭素社会に向けた取組を推進している。
- 〇財政局長
- 歳入確保策については、一番先に思い浮かぶのは税収の確保であり、債権になってしまっているものの回収の強化などを図る。
- また、人口が増えると国からの地方交付税が増えていくので、魅力向上と併せて、選ばれる市になることで、流入人口を増やしていくことにも力を入れていきたい。
- 人件費については、令和6年度から9年度までの第2期の中で、行財政構造改革を進めながら、職員定数の適正化や職員給与等の抑制についても検討していくことを考えている。
- ◎市長
- 職員に対しては、日ごろから自分の家計だと捉えてほしいという話をしており、歳入確保策に関しても、ネーミングライツなど、様々確保できるものに関しては、家計としてしっかり稼いでいこうという思いである。
- 相模原の強みという話があったが、この地域では日本一の相模の大凧は1つの強みであり、文化の継承でもあると思う。
- 本市は、相模総合補給廠の一部返還地のまちづくりや、リニア中央新幹線の新駅ができるといった都市力の向上がある一方で、相模川などの自然にも恵まれており、今後、都市と自然のベストミックスできる相模原というものを、もっと生かしていかなければならないと思っている。
- 人口が増えると1人当たり約14万円の地方交付税が増収となるので、人口を増やすこと、選ばれるまちになっていくことが、1つの歳入確保策だと思っている。
- 例えば子育て政策では、各自治体の特色はあるが、本市は、町田市や厚木市などと比べると弱いと思っているので、子育てしたいまちとして選ばれるようにしていきたい。
- また、使われていない道路用地を駐車場として貸し付けるといった、市として持っている資源を生かした歳入確保策など、様々な点から取組を進めていきたい。
- 人件費に関しては、市民の皆さんに様々な改革をお願いするのであれば、これに手をつけるべきではないかというご指摘は、そのとおりだと思う。
- しかしながら、台風があったり、コロナ禍があって、勤務状態がかなり厳しく、疲弊している職員も多くいるが、BCP対応という業務継続計画で一人ひとりがかなり頑張ってくれていることも事実である。
- 「税金を払っているのだから当然ではないか。」というお話をいただくところでもあるが、職員にも生活がかかっていて、一生懸命やっている者も多くいるということをご理解いただきたい。
- 行財政構造改革を進めていくに当たり、人件費の削減については、そうした状況も踏まえつつ、今後もご指摘いただいた点を胸に秘めながら、検討していきたい。
- ●参加者(2)
- 今後の取組として統廃合や廃止、民間委託などが挙げられているが、例えば、保育園と高齢者のデイサービスをやっている福祉施設を統廃合して、保育園と老人向けのデイサービスを一緒するような施策をとってはどうか。
- あるいは、横浜にあるような三井のアウトレットパークとか、ららぽーとなどのように、民間活力により、ショッピングセンターのようなものが進出する際に、周りに団地を造成してそこに住民を誘致するような形をとってはどうか。
- そのためには交通網も必要であり、もし小田急線が相模原まで来るようなことになるのであれば、米軍基地の一部返還地があるので、不動産会社、あるいは小田急とプロットを組んで、企業と市民とがお互いにウィンウィンになるような関係を作ってもらえたらと思う。
- ごみはなるべく出さない、ごみを資源として有効に使ってもらうための努力をしてもらうというところで、市民にも多少の痛みは伴うが、有料化をしてもらい、ごみの減量化を進めてはどうか。
- また、既に自治会の周りでも、ごみの集積場はたくさんになってしまっていて、なかなか新しくできないという課題があるので、そういうところも統廃合の中で検討していただきたいと思う。
- 〇市長公室長
- 保育園については、子どもの数が減っていく一方で、共働き世帯も増えてきている状況の中で、保育を必要とする方の数は増えており、そうしたところも含め、今後の保育施設の在り方などは大きな検討課題になってくる。
- これまでは右肩上がりで増えてきたが、ここへ来て転換点が差し迫っているのかと感じている中で、提案があった高齢者施設との統合は、高齢者も保育も行っている法人もあるし、高齢者と小さい子の交流にも非常に効果があるとも思っている。
- ショッピングパーク等については、千葉県の流山市もお話にあったような状況で、近くでは、海老名市が駅前にららぽーとなどの大規模なショッピングパークがあり、人が増えている状況である。
- そうしたところから、子育てや教育なども含め、緑が多く、道も広く、住みやすいまちをどう創造していくか、また、買物も住んでいる近くで済むような所をどう作っていくかなど、まちの魅力をいかに上げていくかが非常に重要だと考えている。
- 地球環境においても、ごみの減量は非常に重要な話であり、ごみを減らしながらプラスチックなどを再利用できるような技術革新が進んでいるところもあるので、そうした民間との連携・協力が欠かせないと思っている。
- ごみを減量する方策として、1つの考え方として有料化もあると思っており、それも含めて、今後、民間との連携を検討しなくてはいけない状況であり、今は、そうした転換点に差し掛かっているという認識であるので、総合計画や推進プログラムでも、そうした点に重点に置きながら施策を進めていく必要があると考えている。
- 〇都市建設局長
- 相模原駅北口の15ヘクタールのまちづくりは、令和2年に「多様な交流が新たな価値をうみ出すライフ×イノベーションシティ」というコンセプトを定めている。
- その後、市民の方々に参加いただいた検討会において検討を進めた結果、本年5月30日に「土地利用方針」として定めて公表させていただいた。
- 方針では、「つながり」をキーワードにし、それを基に、外から訪れたり、にぎわいを創出したイノべ―ションの拠点、住むということなどを含め、検討している。
- 土地利用計画の策定に向け、具体的な土地利用の考え方を検討するために、市民や学識経験者のほか、デベロッパーや建築ハウスメーカーなどの民間事業者の方にも参加していただき、ノウハウを取り入れながら進めていこうと考えている。
- また、「脱炭素社会」が社会的にもうたわれており、本市でも脱炭素を宣言している中で、エネルギーのことも考えながら取り組んでいるところで、今後は、随時、市民の皆さんにも検討結果をお示ししながら、深度化を図っていく考えである。
- そうしたまちづくりを進めることにより、昼夜間人口の増加につなげ、さらには小田急多摩線の延伸にもつながっていくよう、しっかりと取り組んでいきたい。
- ◎市長
- 保育園とデイサービスの話があったが、民間にお願いできるものは民間にお願いするという視点をもって、取組を進めていきたいと思っており、保育園に関しても同様で、これからも様々な取組の中で、民間との連携は非常に大切だと思っている。
- 職員は真面目である反面、想像力、チャレンジ力が弱く、どうしても前例踏襲になりがちだが、市民にとって良い形になればいいことなので、失敗を恐れずに、まずはチャレンジする相模原に変えていきたいと思っている。
- 民間委託等を含めて様々なことにチャレンジし、市民や民間の皆さんのお知恵やお力もお借りして、みんなでわくわくする相模原を作っていきたいと思う。
- 例えば防災の面では、「自助・共助・公助」という言葉があり、行政は公助であるが、大規模な自然災害が起きた時には、行政だけでは対応できないので、地域の自主防災力を更に高めるなど、これからは自助、共助をもっと強くしていく必要がある。
- 今後、防災にしても福祉にしても、あらゆる面で民間委託や民間との連携を強めていきたいと思っている。
- ●参加者(1)
- 残念ながら、やまゆり園事件での報道で相模原市は有名になってしまったが、もっと全国的にも知れ渡るような、「相模原と言ったら、こういう市なんだ、こういうイメージの市なんだ。」というものがあればいい。
- 市長からも話があったように、職員がルーティンワークのみに走っているので、もっと知恵を出せるような、知恵を使うような職員になってもらうといい。
- 約600件の職員提案があったようだが、民間会社だったら100人に対して200件くらいの提案が出るので、何千人の内の600件では少ないという感じがする。
- 〇SDGs・シビックプライド推進担当部長
- 仰るとおり、市のイメージづくりはとても大事であり、以前よりは少しは良くなってきたかと評価しているものの、まだまだ全国的に知名度は低く、「相模原市と言えばこれだ。」というのは伝わっていないことは確かであると思う。
- 相模原市は、宇宙から自然までいろいろと特徴はあるが、そうしたものを積極的にメディアに発信したり、いろいろなツールを通じて、若い方にも相模原市を知っていただくような取組も行っている。
- 今後も、そのようなことを通じて、相模原市という所を良く知っていただいて、どんどん来訪していただけるような都市にしていきたいと考えている。
- 〇市長公室長
- 職員の育成については、人材育成の基本方針というものを定めており、人材育成の5つの視点という中に、「研修」、「人事・処遇」、「評価」等がある。
- また、そうした視点の中で、人材育成の5つの柱を設けており、その中では「若手の育成」や「キャリア形成の支援」、そして「環境の変化に強く自ら変化を起こす職員の育成」ということで、前例踏襲ではなく改革意識をもった職員をどんどん育成していこうと取り組んでおり、そうしたものが一番重要だと考えている。
- 職員自体がモチベーションをもって職務に当たることが重要な点だと思うので、研修だけでなく、以前は提案を中心に行っていた職員の提案制度を、今は提案だけでなく、実行して改善につなげるまでの取組として運用している。
- 少しずつでも仕事のやり方を変えて改善していくことが非常に重要であり、ひいては市民の皆さんの福祉の向上、より良いサービスにつながると思う。
- 〇南区長
- 南区での魅力アップの取組として、相模大野駅のステーションスクエアで、ステーションピアノというイベントをやっていて、1回目は一昨年の暮れに大きなクリスマスツリーの下で、2回目は今年の3月に桜の木のモニュメントの下で、皆さんにピアノを弾いていただいた。
- そうしたイベントの開催によって、そこで演奏してくださった方が、SNSで発信して下さり、その再生回数が、今、240万回を超えている。
- そのピアノは、緑区の藤野で長く使われていたもので、倉庫で眠っていたそのグランドピアノを、ぜひもう一度生き返らせようということで使わせていただいた。
- 現在は、新磯にある相模の大凧センターに置かせていただいており、先日も大凧の題字の選定をした時に、地域のピアノ教師の方に演奏してもらい、表彰式を盛り上げていただいた。
- いろいろなことで相模原市のイメージアップに取り組んでいるが、相模の大凧についても、180年前から続いている伝統の大凧であるので、そちらも相模原市の観光行事として売り出しをしているところである。
- ◎市長
- 横浜と言えば、海や県庁があり、みなとみらいがあるなど、いろいろなイメージが湧くし、川崎も、今は脱炭素社会で全国を牽引するようなまちになっている。
- 相模原は、JAXAがあり、はやぶさのふるさとという点、そして潤水都市さがみはらと言われているように、神奈川県の水の生産地でもあるという思いがある。
- 普通に暮らすにはちょうどいいまちであるが、真ん中でエッジをもう少し効かせて、アクセルを踏んで、皆さんに「相模原と言ったらこれだよね。」と言っていただけるようなものを見つけて、打ち出していかなければならないと考えており、各区の特色を踏まえて、しっかりと取り組んでいきたいと思う。
- やまゆり園の話が出たが、逆転の発想で、やまゆり事件が起きたからこそ、共生社会の実現の1丁目1番地でなければならないと思っている。
- そういった意味では、今年度中に、仮称ではあるが、「相模原市人権尊重のまちづくり条例」の制定を議会に提案する予定である。
- 人材の育成や活用に関して、国で「脱ハンコ」をやると言った時に、本市でもいち早く若手職員のプロジェクトチームを立ち上げ、1,499件の押印廃止をした。
- また、下水道でSGPPというチームを作り、マンホール蓋の事業などを通じて、下水道の大切さを皆さんにお伝えしたり、中山間地域対策のワーキングチームを作って検討を進めるなど、若手職員の発想力を生かした取組も行っている。
- 市民から様々なボール(課題)を投げられた時に、市役所はどうしても1つの課で対応しようとするが、もっと組織内で横串を刺さなければならないと思っている。
- 例えば、市長、区長、財政局長にそれぞれボール(課題)が飛んできた時に、これを共有して相談するという連携ができれば、行政サービスはもっと良くなると思う。
- 市民の皆さんにとっては、サービスが前に進めばプラスなわけであり、そうした意味では行政サービスは継続性をもってやらなければならないし、お話したように、若手の力や発想を借りて、これからもっと提案型の相模原にしていきたいと思う。
- そのためには、市民の皆さんともっと対話をしなくてはならないし、民間の活力も含めて、皆さんからの発想が非常に大事だと思っている。
- また、本市では、今年度から係長級昇任に手挙げ方式の試験を導入したが、これまでやってこなかったので、希望者はいないかと思ったが、多数の手が挙がった。
- この数を聞いて、やる気のある若手はたくさんいて、相模原市の未来は明るいなと思い、また、前向きにチャレンジする人たちがいることを誇りだと思っている。
- 人生の中では、失敗する時や辛い時もあるが、今の若手の職員の中には、非常にやる気のある職員もたくさんいるので、局長、区長、部長級の皆さんと一体となって、市民サービスに邁進できるような環境を作らなければならないと思う。
- また、ご指摘いただいたように、600件の職員提案に甘んじることなく、職員の皆さんがもっと発想力を上げていきながら、市民の皆さんと共に、相模原のまちづくりに参加していけるような環境づくりをしていきたいと思う。
- ●参加者(2)
- 大学生支援が既に3年目になっていて、これだけ続いているところはなく、他市を見ても、毎月のように大学生の食材応援をしているというのはないと思う。
- 継続してやっているところは非常に少なく、ほとんどが短期で終わっているのに、それがテレビなどに発表されて、いかにもやっているように見られている。
- ところが、相模原市は地道に3年間という長い期間やっているが、そうしたことのPRをわざわざマスコミやテレビ局にしないので、若い人たちにも相模原市のいいところを知ってもらえるよう、もっとPRしてもらいたい。
- また、民間活力の話をしたが、工業高校のような専門的に学べる高校が欲しいと思っていて、もし市立が難しければ、民間の専門学校にしてはどうか。
- 例えば、ロボット科学に特化した専門学校を誘致して学生を呼んだり、民間の大学を誘致したりして、相模原市から宇宙飛行士を輩出して、ロボットで宇宙を目指すというテーマで、宇宙とロボットを合体化したような戦略ができたらと思う。
- 統廃合の中で美術館の名前が毎回出るが、相模原市には女子美(女子美術大学)があり、美術館を持っているので、新たに美術館でなく、そうした所に投資して、もう少し立派な美術館をつくるのはどうか。
- あるいは、どうしても相模原市になくてはならないものなのかを考え、場合によっては県や横浜市と連携して、相模原市民も安く美術館を利用できるというような形であれば、別に建物をつくらなくても美術に触れる機会はあると思う。
- 今ある機会や既存の所をうまく活用して、市民が利用できる仕組みを作るなど、我々にないところはそうした形で補っていくことも必要ではないかと思っている。
- 〇SDGs・シビックプライド推進担当部長
- 大学生への食材支援も3年目を迎えており、今でも非常に多くの学生さんが利用している。
- 若者や子育て世帯への支援は重要であり、今後も力を入れていこうと考えており、そうした取組をもっと多くの方に知ってもらう努力が必要だろうと思っている。
- PRがまだ少し足りないという話もあり、もっと積極的に取り組んでいきたいと思っている。
- 〇総合政策・少子化対策担当部長
- 本市では、公共施設の利活用指針を掲げ、延べ床面積20パーセント削減を目指し、人口もこれから減っていく中で、施設を新たにつくるのではなく、公共施設マネジメントも活用しながら、複合化や集約化等を進めている。
- 直近では、光が丘地区の青葉小学校が閉校になり、そこに陽光台保育園や陽光園等が入るということで、地域の皆さんとワークショップをして、どのような跡地利用をしていくかを検討している。
- また、広域連携で町田市と行政サービスの相互利用などを行っているが、今年度は、町田市、八王子市、本市の3市で連携して調査に取り組んでいる。
- 3市は似ている生活圏もあり、他の所から越してきた大学生が、卒業と同時に再び移住したり、公共施設の老朽化が進んでいるなどの共通課題を持っているので、連携して調査をしていきたいと思っている。
- 〇市民局長
- 市民活動や地域活動など、市民の皆さんのお力をいただきながら、市のいろいろなサービスが充実しているということがあるので、引き続き、ご協力をお願いしたい。
- 美術館のお話をいただいたが、女子美との連携、協働の中で、昨年度は東京オリンピックの関連で、女子美の美術館をお借りし、ブラジル展として、ブラジルの文化等を市民の皆さんに知っていただくような展覧会を開催した。
- 具体的な計画はまだ協議中であるが、今後も女子美とはいろいろなコラボをしていきたいと思っている。
- また、様々な公共施設を使い、市が持っている展示品やいろいろな方からご提供いただいた作品を、市民の皆さんに親しんで鑑賞していただける機会を、これからも考えていきたいと思う。
- さらに、施設の利用やアーティストの皆さんの本市への招致、市内の若手アーティストの周囲の自治体での活躍など、文化の面での周囲の自治体との連携も検討していきたい。
- ◎市長
- 大学生等の食材支援はおかげさまで3年目に入り、毎月100名程度の学生の皆さんがお越しになっていて、先月も、会場である青少年学習センターに行き、学生の皆さんと対話をしてきた。
- ひとり親家庭をはじめ、困窮世帯の皆さんへの食材支援に関しても、ご支援いただいており感謝申し上げたい。
- そうした中で、相模原市では横浜市や川崎市に負けないくらい様々なきらりと光る政策をやっているが、確かに少し打ち出し方が弱いという思いがある。
- 令和2年12月に、はやぶさ2が帰還したが、その時にマスコミの皆さんからは、「宇宙に一番近いまちという相模原は、はやぶさのふるさとでありながら、打ち出し方が弱すぎる、もっと発信力が必要だ。」と言われた。
- その話を受け、テレビや新聞に取り上げてもらうことを戦略的に考え、しっかりと打ち出していきたいという思いから、すぐにメディア戦略室を作ろうと提案した。
- 財政的な余裕がないので、知恵を使ってやろうという話をし、今はメディア戦略課として、広聴広報課や観光・シティプロモーション課とも連携して取り組んでいる。
- 例えば、先般の清掃工場の焼却ごみから金と銀を30キロ回収した話も、みんなで相談し、かなり戦略的に打ち出していった結果、テレビや新聞等で多く取り上げていただけた。
- また、日本学生支援機構の給付型の奨学金を受けている皆さんに対して、1人5万円を給付するという市独自の支援策を行うので、今後、どのように打ち出していくかを、職員と一緒になって考えを出さなければならないと思っている。
- 相模原市は、そうした意味では一生懸命やってきてはいるが、打ち出し方をもう少し工夫していく必要があるので、今後も、全国の人に知れ渡るような戦略的なマスコミ対策に取り組んでいかなければならないと思っている。
- 女子美の美術館については、素晴らしい施設があることに感銘を受けており、隣接する相模原麻溝公園を訪れる人たちに、そこへ流れるような宣伝や働きかけをもっと行えば、更に生きてくるし、活用の方法もあるのではないかと思う。
- 美術館構想に関しては、議論は凍結中であるが、例えば学校の中の既存施設を使って、市民の皆さんが潤いをもてるような文化が発信できないかなどといったことも考えるべきかと思う。
- また、アートラボはしもとは、ここで再整備に係る事業者が決まったところで、全国的にも特異な、相模原一押しの場所であるので、連携して芸術や美術の発信ができないかという思いがある。
- 広域連携については、町田市や八王子市など、近隣自治体との図書館の相互利用や病児・病後児保育の連携といった様々な取組を行っているところである。
- これから先に大切なのは地域間連携ができることで、例えばスタジアムも各市に1つなくても、2市や3市で共通に利用できるような所が1つあれば、時代的にはいいのではないかと思っており、そうした発想に変えていかないと、これからの自治体はもたなくなってくると思う。
- 観光の面でも、道志村や上野原市、八王子市、町田市といった周辺の自治体とも連携しなければならないし、座間市、厚木市、愛川町、清川村といった地域も含め、どのように人を呼び込むかを、みんなで相談してやっていければいいと思っている。
- 地域にどうやって人を呼び込むかということを、この県央地域や多摩地域、山梨を含めた大きなエリアで、観光施策として考える必要がある。
- 例えば、黒部ダムの観光客数を抜いて今一番なのは宮ヶ瀬ダムであるが、道志村、清川村、厚木市と連携して、そこへ訪れた皆さんを、どうやってそれぞれの観光資源に分配し、みんなで経済効果を高めていくかを検討することもあると思う。
- 現在、宮ヶ瀬湖で釣りができるようにしたいということで、清川村の村長や愛川町の町長とも連携して国や県に対して要望しており、実現できると、新たな観光資源として生まれてくるので、こうした広域連携を今後も大事にしていきたいと思う。
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