井戸水の衛生管理
井戸水を飲料水として利用する場合は、その規模により、「専用水道」、「小規模水道」、「飲用井戸(個人用・業務用)」、に分類され、それぞれの水道等に応じた衛生管理が必要になります。
飲料水を貯留する為に受水槽を設置している場合、受水槽を適切に管理する必要があります。受水槽の衛生管理関するページも併せてご確認ください。
専用水道について
「専用水道」とは、101人以上の居住者に対して水を供給する水道又は、1日最大給水量が20立方メートルを超える水道で、一定の条件に該当するものを言います。
「専用水道」の詳細及びその衛生管理は、次のページをご確認ください。
小規模水道について
「小規模水道」とは、共同住宅等で、地下水や表流水を水源として居住に必要な水を供給する「専用水道」以外の水道を言い、相模原市小規模水道及び小規模受水槽水道における安全で衛生的な飲料水の確保に関する条例により、その水質基準、施設基準、衛生管理等について定められています。
なお、専ら1戸の住宅に供給する場合は、「個人用飲用井戸」に該当します。
水質基準
- 病原生物に汚染され、又は汚染されたことを疑わせるような生物若しくは物質を含まないこと
- シアン・水銀その他有害物質を含まないこと
- 銅、鉄、フッ素、フェノールその他の物質をその許容量を超えて含まないこと
- 異常な酸性又はアルカリ性を呈しないこと
- 異常な臭味がないこと。(ただし、消毒による臭味を除く)
- 外観は、ほとんど無色透明であること
- 水質基準に関する省令(平成15年厚生労働省令第101号)に定める基準に適合するものであること
施設基準
原水の質及び量、地理的条件、小規模水道の形態等に応じ、取水施設、貯水施設、導水施設、浄水施設、送水施設及び配水施設の全部又は一部を有する必要があり、その構造及び材質は、水圧、土圧、地震力その他の荷重に対して十分な耐力を有し、かつ、水の汚染、漏水のおそれがないものである必要があります。
- 取水施設 できるだけ良質の原水を必要量取り入れることのできるものであること
- 浄水施設 水質基準に適合する浄水を得るのに必要な消毒設備等を備えていること
布設工事確認申請
布設工事とは、小規模水道施設の新設、増設若しくは改造の工事をいい、布設工事をしようとする場合、その工事に着手する前に、工事の設計が施設基準に適合することについて、市長の確認を受ける必要があります。
申請書
- 工事の概要書(水源の種別及び取水地点、原水の水質試験結果、小規模水道施設の概要、浄水方法)
- 居住に必要な水の供給を受ける者の区域を示した書類
- 配水系統図
- 取水施設及び浄水施設の構造図
- その他、市長が必要と認めるもの
※工事完了後、給水を開始する時は、事前に水質検査(51項目)を行い、その結果を添えて、市長に給水開始を届け出る必要があります。
水質検査
小規模水道の設置者は、定期(1年以内ごとに1回)の水質検査と、水質基準に適合しないおそれがある場合に臨時の水質検査を行う義務があります。また、水質検査を行ったときは、速やかに、水質検査結果を市長に届け出る必要があります。
検査項目(11項目)
- 一般細菌
- 大腸菌
- 亜硝酸態窒素
- 硝酸態窒素および亜硝酸態窒素
- 塩化物イオン
- 有機物(有機物炭素(TOC)の量)
- pH値
- 味、臭気、色度、濁度
水質検査については相模原市衛生研究所又は専門の検査機関へお問い合わせください。
衛生管理
小規模水道の設置者は、水質検査の他、衛生上必要な措置を講じる必要があります。
- 施設は、常に清潔にし、水の汚染の防止に努めてください
- 必要に応じて、施設周囲に、みだりに人や動物が入らないように柵や施錠等の適切な措置をとってください
- 塩素消毒を行いましょう(原水の質により必要があるときは、塩素消毒を行ってください)
給水停止措置
小規模水道の設置者は、小規模水道により供給する水が人の健康を害するおそれがあることを知ったときは、直ちに、給水を停止し、かつ、その水を使用することが危険である旨を関係者に周知する措置を講じる義務があります。
飲用井戸(個人用、業務用)について
「飲用井戸」とは、井戸水、表流水、湧水を飲用水として利用している施設で、「個人用飲用井戸」、「業務用飲用井戸」に分類され、相模原市飲用井戸等衛生管理要綱により衛生管理について定められています。
衛生管理
- 汚染防止のため、設置場所、設備等に十分配慮してください
- 必要に応じて、施設周囲に、みだりに人や動物が入らないように柵や施錠等の適切な措置をとってください
- 水源、ポンプ、受水槽及びこれらの周辺を定期的に点検してください
- 井戸やその周辺を清潔に保ち、地下水等の汚染防止に努めてください
- 塩素消毒を行いましょう。(水質検査の結果から必要に応じて、塩素消毒を行ってください)
水質検査
給水開始前に、水質検査(51項目)を実施してください。
また、年に1回、定期的に水質検査を実施してください。
検査項目
- 一般細菌
- 大腸菌
- 亜硝酸態窒素
- 硝酸態窒素および亜硝酸態窒素
- 塩化物イオン
- 有機物(有機物炭素(TOC)の量)
- pH値
- 味、臭気、色度、濁度
- トリクロロエチレン、テトラクロロエチレン等に代表される有機溶剤その他水質基準項目のうち周辺の水質検査等から判断して必要となる事項
定期の水質検査については相模原市衛生研究所又は専門の検査機関へお問い合わせください。
※臨時水質検査
給水栓(蛇口)の水に異常を認めたときは、速やかに臨時の水質検査を実施してください。
給水する水が人の健康を害するおそれがあることを知ったときは、直ちに給水を停止し、利用者に知らせるとともに生活衛生課へ連絡してください。
有機フッ素化合物(PFOS・PFOA)に関する注意喚起について
令和3年度から相模原市が実施している地下水の調査において、環境省が定める水環境における暫定指針値(50ng/L=1リットル当たり50ナノグラム)を超えるPFOS及びPFOAが検出されました。
PFOS及びPFOAの人への健康影響については不明確な部分が多く、現在も各国、国際機関で知見が集積されています。
環境省は、水道水について、「水道水質基準(51項目)」とは別に、水質管理上留意すべき項目として定める「水質管理目標設定項目」において、PFOS及びPFOAの暫定的な目標値を50ng/L(1リットル当たり50ナノグラム)と設定しています。
地下水の調査において暫定指針値を超過した地域周辺では、地下水の飲用を控えてください。
各水道事業者、水道設置者等におかれましては、暫定指針値を超過した地域周辺の井戸水を使用する場合、利用者(供給先)に飲用を控えるよう周知してください。
- 有機フッ素化合物(PFOS・PFOA)の調査結果等
- 有機フッ素化合物(PFAS)について(環境省)(外部リンク)
- 「PFOS、PFOAに関するQ&A集」及び「PFASに関する今後の対応の方向性」等について(環境省)(外部リンク)
- PFASに対する総合戦略検討専門家会議(環境省)(外部リンク)
- 有機フッ素化合物(PFOS・PFOA)について(神奈川県)(外部リンク)
- 「有機フッ素化合物(PFAS)」の評価に関する情報(食品安全員会)(外部リンク)
- 水質基準逐次改正検討会(環境省)(外部リンク)
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電話:042-769-8347(動物愛護管理班)
電話:042-769-9251(環境衛生班)
電話:042-769-9234(食品衛生班)
ファクス:042-750-3066
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