アタマジラミについて
アタマジラミは、不潔・不衛生とは直接関係なく、ごく普通の生活の中で発生します。例えば、子どもたちが普段の生活で頭をくっつけて遊んだり、タオルや帽子を共用することにより、誰にでも寄生することがあります。
また、季節を問わず発生し、保育園、幼稚園、小学校で集団発生することがあります。
アタマジラミを見つけた場合には、保護者や学校等関係者はあわてず、正しい知識を持って冷静に対応しましょう。
アタマジラミってどんな虫?
生涯を人の頭髪に寄生して、頭皮から血を吸う虫です。
アタマジラミは、卵→幼虫→成虫の順に成長します。
卵は、髪の生え際に産み付けられ、約0.3~0.5mmの楕円形で白っぽい灰色に見えます。生きた卵の大半は頭皮から6mm以内にあります。
成虫・幼虫は共に、吸血します。
成虫は、約2~3mmで白っぽい灰色か、吸血後は血の色で赤くなりますが、時間の経過で黒っぽい灰色に見えます。ノミと異なり飛んだり跳ねたりはしません。成虫の寿命は約1カ月です。髪の毛から脱落すると、7時間~3日間程度で死んでしまいます。
アタマジラミは、寄生されている人の頭と頭が直接触れたときや、寄生されている人の頭に使った物(タオルやブラシ)を共有したときに、他の人へ移り、広がります。
アタマジラミに寄生されるとどうなるの?
主な症状は「かゆみ」です。
アタマジラミが頭皮から吸血するため、血を吸われた箇所がかゆくなります。かゆみの程度は、強かったり、ほとんど感じなかったりなど個人差があります。
また、頭皮を掻きすぎると、炎症を起こす場合があります。
アタマジラミは、どうやって見つけるの?
頭皮や髪の毛をよく観察してください。
卵は、後頭部や耳の後ろの髪の生え際を注意深く観察すると見つけることができます。
なお、成虫は、頭部を動きまわるので寄生数が少ないと見つけにくいことがあります。
一方、卵と似ている物として、ヘアーキャストや皮脂のかたまりがあります。ヘアーキャストは、毛根の皮膚がリング状に抜けたもので、指でつまむと簡単に動くので、髪の毛にしっかり固定されている卵と区別がつきます。
アタマジラミの駆除方法は?
頭に寄生しているアタマジラミを直接駆除するとともに、頭が触れた布類の洗濯などを行う必要があります。
頭に寄生したアタマジラミは、アタマジラミ専用櫛を使う方法と、薬剤(成分はフェノトリンで、シャンプー剤とパウダー剤がある)を使う方法があり、どちらも薬局や薬店で購入できます。薬剤を使う場合には、説明書をよく読んでから使用してください。
どちらの駆除方法でも重要なことは、見落としを防ぐことです。駆除できたと思っても、最低1週間は毎日、頭皮や髪の毛をチェックしてください。特に子どもの場合には、保護者や家族の人が調べてください。
アタマジラミの成虫は、頭部から離れても1~3日間は生きています。再度寄生されるのを防ぐため、枕カバー、シーツ、タオル等は毎日交換し、60℃で5分以上の熱処理をしてください。アイロンをかけるのも効果があります。また、寝室、居間等は毎日掃除機をかけましょう。
なお、保育園等の施設で集団発生した場合には、家庭と施設が協力して一斉に駆除を行うことが大切です。
アタマジラミを予防(自己防衛)するには?
散発的に発生している場合には、普段どおりの洗髪で予防ができます。
集団で発生している場合には、毎日シャンプーを使ってしっかり洗髪することが大切です。月に数回は保護者が子どもを洗髪することも予防対策のひとつです。頻繁に頭を掻いている子どもには、アタマジラミが寄生しているおそれがあります。子どもの頭をチェックして、寄生の有無を確認しましょう。
また、身の回りの物を共用することはやめましょう。例えば、頭を拭いたタオルは使いまわさずに洗濯する、ブラシや櫛は自分専用のものを使う、帽子・ヘルメットを貸し借りしないなどが挙げられます。保育園などの施設で使用している衣類・寝具などは定期的に持ち帰り洗濯しましょう。
不安や誤解を与えていませんか?
アタマジラミに寄生された子どもの保護者の中には、
- 「子どもが仲間外れにされるのではないか」
- 「自分の子どもが原因で広がるのではないか」
など、不安を感じる場合もあると思います。
このような不安を取り除くためには、
- 「アタマジラミは、不衛生だから発生するものではない」
- 「アタマジラミは、誰にでも寄生する」
といった知識をもち、冷静に対応して、言動には十分に配慮することが重要です。
アタマジラミは、適切に対策を行えば短期間で駆除することができます。発生が広がることを防ぎ、早期に対応するためにも、冷静な対応を心がけましょう。
理容所・美容所の営業者、理容師、美容師の皆様へ
施術中にお客様(特にお子さま)の頭髪にアタマジラミを見つけることがあると思いますが、適切な衛生措置を行っていれば、他のお客様にうつることはありませんので、正しい認識を持って対応しましょう。
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