シックハウス症候群
住まいが原因となって発症するさまざまな病気を総称してシックハウス症候群といいます。たとえば、住宅に湿気がこもりやすいと、ダニやカビなどを大量に発生させてしまい、アトピー性皮膚炎やぜん息などのアレルギー性疾患の原因となることがあります。また、住宅の建材に使用されている木材保存剤や接着剤などの化学物質が部屋の中にこもることで体調不良を引き起こしたり、それが悪化すると、化学物質過敏症というアレルギー疾患に似た病気にかかってしまうこともあるのです。
原因・症状
シックハウス症候群には、特有の症状というものはありません。しかし、外出中は何でもないのに、家に帰ってくると次のような症状により具合が悪くなるというときには、あなたの住まいに病気の原因があるかもしれません。
- 目やのど、鼻などに刺激があったり乾燥する
- 皮膚が乾いたり、赤くなる、刺激がある
- 精神的な疲れを感じる
- 集中力がなくなったり、眠気がする、無気力になる
- 頭痛やめまい、吐き気がする
- 鼻水やなみだ、せき、ぜん鳴(ゼーゼー、ヒューヒューという息)がでる
快適な住まいづくりに向けて
快適な住まいをつくるためにはつぎの3つのことに注意しましょう。
湿度
湿度が高すぎると、カビやダニが発生しやすくなりますが、低すぎても、のどの粘膜が傷つけられて、かぜをひきやすくなるなどの問題があります。湿度50パーセントをめやすに、換気をしたり、加湿や除湿などに気をつけましょう。
空気の流れ
化学物質による空気の汚れや室内の湿気をなくすには、換気をして、外の新鮮な空気を入れることが大切です。空気の流れを意識して換気しましょう。
温度
エアコンやストーブなどの冷暖房機器を上手に利用したり、暮らし方の工夫をして快適な温度を整えてみましょう。冷暖房機器を使うときには、暖房は17度から22度、冷房は25度から28度が目安です。
その他にも次のことに注意しましょう。
- 新しい衣類やシーツは洗濯してから使用しましょう。
- スプレー類は必ず屋外で使いましょう。
- 防虫剤などの使いすぎに注意しましょう。
- 締め切った部屋での喫煙に注意しましょう。
予防と対策
- 発生源を持ち込まない
新築・改築時の建材、内装等に、また新しい家具に、化学物質の放散量の少ない材料を使用しているか確認しましょう。
防臭剤や防虫剤・防カビ剤などの薬剤は、適度に使用せず、適正に使いましょう。 - 換気の心がけ
化学物質による室内の汚染や室内の湿気を減らすには、換気をし、外の新鮮な空気を入れることが大切です。
窓を2カ所以上開けて、空気の流れを作り、換気扇を効果的に使いましょう。
室内化学物質濃度指針値
厚生労働省は、ホルムアルデヒドをはじめとする13物質について、室内空気中濃度の指針値を定めています。
この指針値は、人がその濃度以下の化学物質の暴露を一生受けても、健康に有害な影響を受けないと判断される濃度として設定されています。なお、今後、健康への影響について新たな知見などが得られた場合、物質が追加されたり、指針値が変更されたりする可能性があります。
物質名
- ホルムアルデヒド
主な用途 合板の樹脂加工・材壁紙などの接着剤の原料や防腐剤
指針値 0.08ppm - トルエン
主な用途 接着剤や塗料の溶剤
指針値 0.07ppm - キシレン
主な用途 接着剤や塗料の溶剤
指針値 0.05ppm - パラジクロロベンゼン
主な用途 衣類の防虫剤やトイレの防臭剤
指針値 0.04ppm - エチルベンゼン
主な用 途塗料の溶剤
指針値0.88ppm - スチレン
主な用途 化学畳の芯や断熱材
指針値 0.05ppm - クロルピリホス
主な用途 主にシロアリ駆除剤として使用される有機リン系の殺虫剤
指針値 0.07ppb(小児の場合指針値 0.007ppb) - フタル酸ジ-n-ブチル
主な用途 塩化ビニール製品などの樹脂加工に使用される可塑剤
指針値 1.5ppb - テトラデカン
主な用途 灯油、塗料の溶剤
指針値 0.04ppm - フタル酸ジ-2-エチルヘキシル
主な用途 壁紙、床材、各種フィルムなどに使用される可塑剤
指針値 6.3ppb - ダイアジノン
主な用途 殺虫剤
指針値 0.02ppb - アセトアルデヒド
主な用途 接着剤、防腐剤、写真現像用の薬品
指針値 0.03ppm - フェノブカルブ
主な用途 防蟻剤、害虫駆除剤
指針値 3.8ppb
症状が発症したら
生活衛生課では、シックハウス症候群に関する相談を受け付け、相談の状況に応じてホルムアルデヒド、トルエン、パラジクロロベンゼンについての簡易測定を実施しております。
(注)簡易測定は相談業務の一環として行うものであり、すべての相談に対して実施しているものではありません。
また、検知管方式による簡易測定であるため、その結果は裁判などの資料として使用できるものではありません。
なお、症状が発生している場合は、医療機関への受診をお勧めします。
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