15.カタクリの自生地(かたくりのじせいち)
- 種別
県指定天然記念物(植物) - 指定年月日
昭和53年6月23日 - 所在
緑区牧野地区
内容
カタクリはユリ科カタクリ属に属する多年性草本植物で、本州を中心に分布しています。神奈川県内では、県西部の丹沢、箱根山地を中心に分布が知られていますが、急速な自然開発、土地造成などの影響によってカタクリの群生地はきわめて局限されています。
カタクリは春先に紅紫色の美しい小さな花を咲かせます。花の寿命は非常に短く、芽を出し、花を咲かせ、実を結び地上部が枯れるまで、わずか2カ月程度で、残りの10カ月は地中でゆっくり休養するといわれています。地下部に発達する鱗茎からは良質な澱粉原料がとれ、片栗粉として利用されてきました。
牧野のカタクリの自生地は高木層にサクラ、ケヤキ、亜高木層にサワシバ等が生える自然林の中に、エビネ、エイザンスミレ等の山野草とも共存しています。県内のカタクリの自生地の中で、最も自然に近い状態で現存する貴重な場所です。
参考文献
神奈川県教育委員会 1987 『神奈川県文化財図鑑 補遺編』
藤野町教育委員会 1997 『ふじの文化財探訪』
藤野町教育委員会 1983 『ふじ乃町の樹木 附 名勝と動植物』
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