令和3年度 1月市長年頭記者会見
- 日時 令和4年1月7日(金曜日)午後2時00分~2時55分
- 場所 市役所第2別館3階第3委員会室
(市長)
皆様、新年あけましておめでとうございます。記者の皆様方におかれましては、新年早々にお集まりいただきまして、御礼申し上げます。本年もどうぞ一年間よろしくお願いいたします。令和4年の年頭にあたりまして、お話を数点させていただきます。
まず、新型コロナウイルス感染症に関する対応等についてでございますが、年末年始もPCR検査の実施や発熱診療などにご協力いただいた医療関係者を始め、市民の暮らしを最前線でお支えくださっている方々へ改めて敬意を表するとともに、市民や事業者の皆様には、感染予防の取組へのご協力や、市の対策へのご理解に、深く感謝申し上げます。皆様のご協力によりまして、昨年10月以降、落ち着きを見せましたが、感染力が強いと言われているオミクロン株の拡大によりまして、全国の感染者は今年に入り急激に増えておりまして、1月5日には、約3カ月ぶりに2,000人を超えました。神奈川県においてもオミクロン株の市中感染が確認されまして、昨日1月6日には、同じく約3カ月ぶりに100人を超えました。本市における感染者数も増加傾向にございまして、強い危機感を抱いているところであります。
また、国内の各米軍基地において、新型コロナウイルス感染者が急増していることが報道されております。本市におきましては、在日米陸軍基地管理本部司令官からキャンプ座間など市内基地での感染状況について、週1回電話がございまして、情報共有が図られているところでございますが、5日の連絡ではこの年末に12人の新規感染者が発生したとのことであります。こうしたことから、在日米陸軍基地管理本部司令官及び防衛省南関東防衛局長に対しまして、「基地内における実効性ある感染防止策を講じること」、2点目として「基地外への影響を及ばさぬよう、最大限の措置を講じること」の2点について要請を行いました。引き続き、緊密な情報共有を図りながら、お互いに協力して感染拡大防止に努めてまいります。皆様には引き続き、マスクの着用や手洗い・咳エチケット等、一人ひとりが実行可能な感染防止対策の徹底をお願いしたいと思います。
また、健康上の理由によりまして、ワクチン接種を受けられない方や、感染に不安がある方などを対象として、1月5日現在、神奈川県が登録している市内の21箇所の薬局等におきまして、無料のPCR検査等を行っておりますので、必要に応じて市民の皆様にご利用いただけたらと思います。
今年も、新型コロナウイルス感染症による市政運営への影響は不透明でございますが、市民の暮らしを守るとともに、1日も早い市内経済の回復のため、3回目のワクチン接種などの感染防止対策を全力で進めてまいります。先月28日には、堀内ワクチン接種推進担当大臣にお会いいたしまして、ワクチン接種の円滑な実施ができるよう、神奈川県市長会の会長として要請を行ってまいりました。また、既に発表しておりますが、感染力が強いオミクロン株の流行に備え、医療従事者等や高齢者施設等の入居者・従事者を対象とした3回目の接種については、国の方針を踏まえ、接種時期を前倒しして、昨年12月から実施しております。希望者に日時、会場を指定して行う高齢者の集団接種につきましても、2回目接種から7カ月経過後の接種として、2月上旬から開始を予定しております。日時・会場の指定方式につきましては、1月11日まで追加で受け付けておりますので、早期の接種を希望する方は、ぜひ、お申し込みください。なお、個別接種につきましては、8カ月経過後となりますので、ご留意いただきたいと思います。高齢者の接種にあたっては、各種お問い合わせへのきめ細かな対応や、今月から始まる個別接種の予約受付時の混雑緩和を図るため、昨日1月6日からワクチン接種コールセンターの電話番号を4つに増設いたしました。また、予約受付が始まりましたら、公民館やあじさい会館等、市内9カ所の会場を設け、インターネット予約の支援を行いますので、ご利用いただきたいと思います。
さて、本市の市政運営についてでございますが、長期化する新型コロナウイルス感染症の影響で、人々のライフスタイルや考え方が多様化しておりまして、アフターコロナにおける新たな価値観に柔軟に対応しなければ、持続可能な相模原をつくることはできません。世の中が大きく変化していく中で、前例踏襲や内向きな政策ではなく、色々なものにチャレンジしていきたいと思っております。特に今年は、SDGs未来都市に選定された都市として、昨年策定いたしました脱炭素ロードマップを着実に推進いたしまして、2050年のCO2排出実質ゼロを目指して取り組むほか、中学校夜間学級の設置や、人権尊重のまちづくりを推進するための条例の制定など、誰一人取り残さない持続可能な社会の形成に向けて、様々な取組を進めてまいります。
4月には、3年ぶりに「市民まつり」、5月には、昨年に引き続き、東京2020オリンピック競技大会のレガシーといたしまして、自転車ロードレース大会「ツアー・オブ・ジャパン」相模原ステージの開催を予定しております。まちが活気で包まれるイベントの再開などを通じて、まちへの誇り、愛着を高めるための「シビックプライド」への取組をさらに推進してまいります。
さらに、まちづくりにつきましては、3月までに麻溝台・新磯野第一整備地区土地区画整理事業の方向性を示し、5月頃には、相模原駅北口地区の土地利用方針を策定いたしまして、そして7月を目標に、大規模事業評価に係る橋本駅周辺整備推進事業の対応方針を決定してまいりたいと考えております。
このような取組を継続することで、将来的には、「子育てするなら相模原」、「教育を受けるなら相模原」、「起業するなら相模原」、「第2、第3の人生を楽しむなら相模原」と、すべてが当てはまるような、多様性のある、そんなまちづくりを目指していきたいと思っております。
次に、市議会開会会議に提案させていただく補正予算についてでございます。既に皆様ご承知かと思いますが、子育て世帯への臨時特別給付金につきましては、本市では10万円を全額現金で給付することに決定いたしまして、児童手当の仕組みを活用できる方への1回目の5万円の給付は、先月から開始しております。残りの5万円の現金給付等に関する経費は、今回の補正予算で計上します。市議会の議決が前提となりますが、2回目の5万円給付となる方へは、1月中旬を目指し、申請が必要な方への給付は、10万円を一括支給する方向で、2月上旬以降に給付ができる事務手続を進めていきたいと考えております。また、長期化する新型コロナウイルス感染症の影響を大きく受けている子どもたちを支援する観点から、本市独自の取組として、国の地方創生臨時交付金を活用いたしまして、就学奨励金交付世帯に対しまして、児童生徒1人あたり3万円を3月末までに給付したいと考えております。さらに、コロナ禍において、様々な困難に直面した方々を支援するため、生活保護世帯を含めた市民税非課税世帯等を対象といたしまして、1世帯あたり10万円の現金を給付する経費を計上いたしました。こちらは口座情報等の確認が取れた世帯から、1月下旬以降、順次、支給に向けた事務手続を進めてまいります。いずれも現金給付となりますので、それぞれのご家庭の事情に合わせて、有効にお使いいただきたいと思います。
次に、青山学院大学の箱根駅伝の総合優勝についてでございます。優勝候補として注目が集まる中、日々積み重ねてこられた努力を礎に、プレッシャーを乗り越え、まさに「パワフル大作戦」の名のとおり、圧巻の走りを見せていただき、大会新記録で総合優勝されました。この場をお借りしまして改めておめでとうございます。72万市民に元気と勇気、そして感動を与えてくれた、青山学院大学陸上競技部の皆様に、心より感謝の気持ちを申し上げるとともに、今後のさらなる飛躍を遂げられるよう、引き続き応援してまいります。
最後に、今年の抱負を漢字で表したいと思います。このように「礎」という漢字で表してみました。新型コロナウイルス感染症対策を実施しながら、アフターコロナの新たな社会の礎を築くとともに、昨年策定いたしました「行財政構造改革プラン」に取り組み、希望のたすきを次世代に引き継ぐ礎となるよう、チャレンジする市政を進めて行きたいと思います。引き続き、何よりもまた「対話」を大切にしながら、皆様にとって希望を抱ける未来となりますよう、全力で市政運営に取り組んでまいります。記者の皆様には、本年も引き続き、ご取材いただきますよう、よろしくお願いいたします。
私からは以上でございます。
【質疑応答要旨】
(記者)
オミクロン株がもの凄い勢いで広がっており、日本医師会は第6波に突入したと明言されましたが、年明けから感染拡大し、第6波に向かうような状況に対して、認識をお伺いできればと思います。
(市長)
年末年始は、各医療機関やメディカルセンターの開設などにより診てまいりまして、本市では9人の陽性患者が確認されました。ここ最近では、昨日が16人、今日が11人ということで、日に日に二桁に戻りつつあるという状況です。特に年末年始、多くの皆さんがご家族やご親戚、お仲間とお会いする機会が多かったこともあり、本市職員でも濃厚接触にあたる方もいますし、私も複数の保護者の方から、お子様が濃厚接触者になってPCR検査を受けたいが、どうしたらいいのかという相談を受けたりしておりますので、数日間で急に右肩上がりになってきたというイメージがあります。私も第6波が到来したのではないかという認識を持っております。その中で、4日には医師会と歯科医師会、薬剤師会、病院協会の皆さんと意見交換をさせていただき、第6波への備え、例えば陽性患者さんの搬送の課題であるとか、自宅療養者に対する対応、様々な積極的疫学調査が必要だということの意見交換もさせてもらいました。今後も72万市民に寄り添いながら、また米軍基地の司令官ともしっかり意見交換しながら、お互いに感染拡大防止の取組を進めていきたいと思っております。
(記者)
第6波が来た、あるいは目前にあることでいうと、感染を止めるには、人流を止めるという政策が必要かと思うのですが、その辺は検討されていますか。
(市長)
この会見の直前に隠田副市長と話をしました。例えば、職員もこれまでは緊急事態宣言が明けましたから、様々な会合等への出席も良しとしたわけでありますが、清掃業務や救急、消防に携わる職員など、代わりがいない職場もありますので、今後、第6波を迎えるにあたり、職員の人流をしっかり止めていかなければいけないということで、飲酒を伴うような会合をやらないなど、調整を行っており、間もなく職員に発出する予定であります。
(記者)
来年には任期満了を迎えますが、この1年で最も実現しなければいけない、あるいは前に進めなくてはいけない最重要課題を1点だけ挙げていただければと思います。
(市長)
なかなか1点というのは難しいところですが、私も市長に就任して2年9カ月の月日を迎えたわけでありますが、この間、およそ2年3カ月間は、令和元年東日本台風の対応とコロナ対策が主な対応でありました。私が市長に立候補するときに市民の皆様に言われたのは、交通不便地区対策です。足が市民にとって非常に厳しいというのが、一番大きい声だと思っていましたから、敬老パス実現を目指しており、そのほかJAXAがある関係で、科学技術に特化した市立の技術高等学校をつくっていきたいという想いであったわけでありますし、あと中学校の全員喫食による完全給食を目指してきたわけでありますが、市長になって行財政構造改革をやらざるをえないようなことに直面していることを知りました。私たちは次世代に確かなタスキをつなげていくという責任がありまして、例えば敬老パスだと11億円から12億円年間予算がかかるという話ですし、市立高校も就任後すぐに横浜市、川崎市、神奈川県、他県にも勉強の機会をいただきましたが、学校の先生の手配等含めて、なかなか厳しい現状があるということも承知しました。学校給食に関しては、昨年、教育長を始め教育委員会のご尽力により、中学校の生徒、先生、保護者の皆さんにアンケートを取り、温かい給食を食べたいという声をいただきました。完全給食は川崎市、横須賀市、秦野市でも行われていますし、政令市では広島市も目指すという話もありますので、私自身は学校給食の全員喫食に向けて、実施方針を教育委員会とともに考えていきたいと思います。今日も午後4時から総合教育会議があり、その中で、コロナ禍における教育のあり方と中学校の全員喫食に向けた議論の2点、教育委員の皆さんと教育長を交えて行いたいと思います。そのほか、麻溝台・新磯野第一整備地区土地区画整理事業、橋本のまちづくり、相模総合補給廠跡地の一部返還地のまちづくりなど大型事業がたくさんあり、私も国会議員の時に相模原市を見ていて、こんなにたくさん事業をやれるのかというくらい事業があったのですが、市長になり、予算の裏付けがないとか、中長期的な予算の試算がされていないとか、そういったことを知りました。市民の皆さんからは市長が変わって何もできなくなった、議会からもご指摘をいただいたこともありますが、私にしてみれば、そもそも止まっていたのではないかというのが本音であり、そこをどうやって動かしていくか、やれるもの、やれないものが出てくると思います。これまでのサービスを続けていくには人口減少、高齢化社会など、なかなか厳しい現実を迎えていますから、取捨選択をしていかなくてはいけないし、構造そのものを変えて、私は子育てとか教育に予算をしっかり振り分けられるような改革を進めていきたいと思います。市民一人当たりの建設費にあたる事業費は、政令市20市中20番目です。ここを組み替えていかないと大型事業は到底できないという思いがあります。小田急多摩線の延伸も当時は上溝まで行くという説明をしていたようですが、私も就任1年目には森副市長と上溝地区に行って、自らの言葉で説明させていただきました。また、小田急電鉄からも現実的にはかなり厳しいというお声をいただいておりますので、その現実的な話をちゃんと市民の皆さんに伝えるとともに、どうやったら小田急線を延伸できるか、市民の皆さんや議会と対話をし、将来に向けて、希望のタスキをつないでいけるような予算編成や施策をこの1年間取り組んでまいります。103の施策の中で動いていない施策もあります。そういうところに関しましては、来年度の来るべき時が来たらお話しますけども、事業が進むような組織編制にしていきたいと思っており、組織改革も念頭に入れております。言いたいことはたくさんあるのですが、以上です。
(記者)
米軍基地関係のことについて教えてください。まず、米軍基地の関係者について、一部報道で、マスクを付けないで基地の外で過ごすとか、そういった報道も報じられていますけれども、改めて、今回の要請に至った背景ですとか、市長が認識されている課題で、市内外での状況についての認識についてお伺いします。
(市長)
本市にはキャンプ座間、米軍住宅、相模総合補給廠と3つの基地関係の施設がございます。その中で、トムリンソン在日米陸軍基地管理本部司令官とは毎週水曜日に、基本は司令官と私が直接対話をしながら、両者の報告をして、情報共有を図ってきたところであります。そのことに関しては、非常に丁寧にやっていただいており、感謝をしたいところであると思っております。キャンプ座間では、最近、38人感染者が出ているなど、神奈川県内の基地関係も、非常に厳しい環境にあると思っております。また、沖縄は今日1,400人を超えており、岩国でも600人近い方々が出ているなど、米軍基地があるところで、大きな感染が起こっているというイメージがありますので、日頃からもお願いしているところではありますけども、トムリンソン司令官には、対応を強化していただきたいと思っております。1月6日には在日米陸軍基地管理本部と防衛省南関東防衛局に対し、口頭で、感染拡大防止に向けた取組と、基地外へ影響を及ぼさないように最大限の措置をしていただきたい旨、2点要請いたしました。そして本日、文書により、市長名で、在日米陸軍と南関東防衛局長に対し、要請文を発出したところであります。今後も、基地がある自治体として、在日米陸軍との情報共有とともに、軍属をはじめとする米軍関係者の皆さん、そして市民の皆さんが感染しないよう、更なる徹底した対応をこれからもお願いしていきたいと思っております。私たち相模原市民も、そういった意味では、マスクを付けるとか、手洗いをするとか、換気をするとか、うがいをしていくとか、基本的な対応をとっていただきたいと思っております。
(記者)
先ほど、最大限の措置を講じることを求めるというふうに仰ってましたが、具体的に求めることというのは、そうした基本的な感染対策を求めていくという意味合いなのでしょうか。
(市長)
日米地位協定の9条にもかかると思うのですが、例えば基地の外にお住まいになっている軍属関係者の皆さんも多くいらっしゃると思いますが、本来3カ月以上お住まいだと私たちの住民基本台帳に載る訳ですけども、米軍は掲載されないのではないかと思っております。どなたがどこに住んでいらっしゃるかわからない部分もありますので、しっかり米軍として行動制限をかけていただいて、そういった方々に対しまして、例えばマスクをしていただくとか、お買い物の際にはなるべく一人で行くとか、できることを先ずはしっかり徹底していただくように、これから電話会談等で更にまた細かく詰めていきたいと思っております。
(記者)
今の質問に関連してなんですけども、大きく2点要請された内の2番目の「最大限の措置を講じること」とありますけれども、この中には、日本政府がアメリカ政府に求められたような、外出制限を含めた措置も希望されるという意味合いを含むのでしょうか。
(市長)
昨年から、前任のマテルスキー司令官ともそうでありますし、トムリンソン司令官にも、外出制限を米軍としてかけていただいておりましたので、そこは引き続きお願いしたいというふうに思っております。
(記者)
先ほど市長が、沖縄や山口県など、基地があるところに大きな感染が起きているイメージというふうに仰いましたが、結果の数字を見ると、感染対策がやはりきちんとされていなかったのかなという印象を受けるのですけれども、市長として、米軍基地内での感染対策がきちんとなされてきたかどうかということについては、どう受け止めていらっしゃいますか。
(市長)
私たちも米軍基地内に連日行っている訳ではないので、なかなか見る機会はないのですが、司令官から報告を受ける限り、キャンプ座間内では、例えばアメリカから日本へ来た方々の隔離措置や感染者への対応など、適切にやってきているのではないかと思いますが、ただ先ほど記者さんからマスクをされていない方が基地外に出ているという話があり、そういったことがあってはならない訳でありますので、そういった事実が確認できるならば、またしっかりお願いしていかなければいけないと思いますし、事実が確認できなくても、司令官にお話をしていきたいと思っております。
(記者)
米軍で感染者が出た場合、相模原市に関係するものに関しては、人数を把握されて発表もされていると思うのですが、どこに隔離されているかについて、基地対策課としては確認をされていないと聞きまして、それはやはり市民の不安にも繋がるので、せめてどこに隔離されているかどうかについて、市として情報収集された方が良いのではないかということを求めてきたのですが、未だにそれをされてないということなんですが、その点について、市長は今後情報収集されるお考えなどありますでしょうか。
(市長)
キャンプ座間内で隔離しているということは聞き及んでいるところでありますが、キャンプ座間内のどちらに隔離されているかは、直接詳しいことを聞いたことはありませんので、今度お話しする際に尋ねてみたいと思います。
(記者)
キャンプ座間の司令部から発表になったとしても、この間ですと、キャンプ座間であったり、家族住宅であったり、あとは横浜とか大和市の個人住宅に隔離されているっていうケースがあったんですね。隔離先の場所によっては全然キャンプ座間とは違う場所もある訳で、そういう意味で、発表された人数がどこに隔離されているのかとか、あとは近隣自治体に隔離されている場合もあるので、せめてそのぐらいの情報収集はされたらどうでしょうかというご質問です。
(市長)
来週なり再来週になるかもしれませんが、毎週水曜日に私と司令官の間、または総合政策部長と向こうの担当の方がお話をする機会ございますので、そのことに関しては、こちらからお話をしてお願いしようと思います。
(記者)
ヘイトスピーチに関係することですが、昨年から政治団体の日本第一党が相模原市役所前で街宣をやっていますけども、本紙の取材に対して、次の2023年の市議選に日本第一党から候補者を3人は出したいという話がありました。日本第一党はこれまでも、前回の相模原市議選ですとか、それ以降も東京都の選挙などに出て、実質ヘイトスピーチ、差別的な言動を繰り返していますけれども、そういった状況を考えると、罰則条例がないと2019年と同じように、差別的な言動とか、酷いヘイトスピーチが繰り返される恐れがあるかと思うのですが、改めてヘイトスピーチの規制の在り方、市長としてお考えがありますか。
(市長)
2019年の4月の統一地方選挙の際、市内のあちらこちらで耳障りの悪いお話をされていたので、非常にこれは良くないなという思いがしていました。これだけ静かな相模原にヘイトスピーチ的なお話、耳障りの悪いお話が多くありましたから、当選当初、令和元年6月の記者会見で、川崎に負けないヘイトスピーチ条例を罰則付きで作るべきだということをお話しましたが、その後、なかなか法に照らし合わせた中で、ヘイトスピーチに準じるような言葉に値するものが無かった部分もあり、ヘイトスピーチだけの罰則を付けるかどうかということは、今後検討していかなければならないと思っておりますが、私自身はもっと広い、例えば性や様々な事由による生まれながらの差別があってはならないという思いがある中で、この人権条例を作っていきたいと思っております。現在、審議会の皆様から答申案というものが議論されていると伺っております。今月中にも新年初めての審議会が行われると伺っていまして、答申を受けてから、条例案を作って、それからパブリックコメントにかけて、市民の皆様のご意見をお聞きした中で議会に対する条例提案を進めていきたいと思っております。
(記者)
相模原市で審議会が続いているので、それを待ちたいというお答えは常々いただいていて、その通りかなと思うのですが、全国的な状況を見ると、川崎市は罰則があって、今でもいろいろな団体が川崎駅前とかでやっていますが、明らかにヘイトと認定されるような言動というのは、やはり罰則条例ができて以降、されていない現実があります。一方で東京都などにおいては、昨年の衆院選などにおいては、例えばLGBTQの方々、性的マイノリティの方々に差別的な言動を言ったり、あとは在日コリアンに対する差別的言動を繰り返したりとか、罰則のある自治体とそうでない自治体によって、彼らも言動を変えているわけで、そういう意味では罰則付きの条例があることが1つの抑止力になっているように、私自身は印象を受けるのですけれども、そういう状況を受けて、市長として規制が必要かどうかということについては、どうお考えなのかというのをお伺いします。
(市長)
ヘイトスピーチだけに特化するのではなくて、LGBTQをはじめとする様々な多様性のある相模原を創っていきたいと思っています。特にやまゆり園事件があって、共生社会の実現を目指している本市でありますから、とにかく性や様々な事由など、ヘイトスピーチだけでなくて、もっと広い差別がない条例を作っていきたいと思っていまして、最終的に罰則を付けるかどうか、これも1つの肝になってくると思いますので、これに関しては、答申案をいただいた後に、例えば審議会の皆さんから罰則を付さない答申案が来たとしても、私が必要だと思えば、そこで罰則付きの条例を提案するかもしれませんし、そういったことに関しては検討しております。いずれにしても答申案を待って、しっかり判断していきたいと思います。
(記者)
これからの任期の中でやりたいことを挙げられた中で、中学校給食については、全員喫食に向けて、実施方針を固めたいという事でいうと、今までのところから一歩踏み出した対応にされるという解釈でよろしいでしょうか。
(市長)
12月の定例記者会見の時もご質問いただき、教育長から回答しており、内容に変更はありません。任期中のやりたいことについて、先ほどは1点をお話しさせていただきましたが、その他に私は、さがみはらみんなのシビックプライド条例を提案して、昨年4月に施行いたしました。本市の自治会加入率が49.8%と、50%をいよいよ切ってまいりまして、非常に厳しい現状だなと思っています。自らまちづくりに参加していこうというシビックプライドの機運を醸成していくことで、自治会加入率が上がるかもしれませんし、まちづくりの参加もどんどん増えてくるかもしれません。そういった中で、シビックプライドをさらに機運醸成していきたいと思います。SDGsも、私が市長になった時は、私も少々勉強不足でありましたが、勉強している職員が少なかったなというイメージがあります。そういった中で、青年会議所の皆さんとか市民団体の皆さん、NPO団体の皆さんはじめ、現在518の団体とパートナーを結んでおり、SDGsアワードを昨年、両青年会議所の元で行っていただきました。そして今年は、個人でもSDGsをやっているという宣言、マイSDGs宣言をしたりとか、SDGsスタディツアーといって相模原でSDGsを学んでいただくような機会を作っていくなど、SDGsに絡んだ取組をさらに加速していきたいと思います。あとはCO2実質排出量0、ゼロカーボン宣言をしていますから、例えば再生可能エネルギーの取組、太陽光発電を付けていくとか、市施設で100%再生可能エネルギーを使うとか、そういったゼロカーボンシティに向けた取組をさらに加速していきたいと思います。4月からは中学校夜間学級が始まりますし、人権のまちづくりに関する条例も、今年議会に提案していきたいと思っていますから、ハード面からソフト面までやりたいことは沢山あります。相模原市は、私が20年前に県議会議員をやっていた時に、神奈川県の職員や県議会から言われていたのは、相模原は比較的安定的な自治体で、神奈川県、横浜市、川崎市がやった施策を例えば2年後にやるとか3年後にやるとか、比較的よそがやって成功した事例を持ってきてやる自治体だよねというイメージを植え付けられていて、私もそんなイメージで見ていたのですが、やはり市長になってコロナがあったり台風があったり、前例踏襲の市政では、これから先行き見通せないし、チャレンジングな相模原に変えていきたいということで、内向きな施策ではなくて、チャレンジして、失敗しない方がいいのですが、失敗を恐れてやらないよりは、まずはチャレンジして行こうという自治体に変えていきたいと思いますので、来年度の人事に関しましても、そういう布陣で臨んでいきたいと思っています。
(記者)
先ほど市長がお話しされていた中で、敬老パスのお話しがありました。いろいろな交通の足の問題という話が出ましたけれども、藤野地区とかだと、もうバスが撤退だとか、赤字補填だとか、現実の問題に直面している部分があるので、そういったいろいろやらなければいけないものと、実際は路線を維持するのはなかなか大変だという、二律背反的な所があると思うのですけれど、これは事業者がのってくれないとうまくいかない話なので、そこも含めてどういうふうに考えていらっしゃるか聞かせてください。
(市長)
私も任期4年目になるので、交通政策はそろそろまとめに入らないといけない部分もあると思っており、森副市長を中心として、交通政策課には対案をしっかり出して欲しいということでお話ししています。神奈中や富士急行バスで赤字路線補填というのは、非常に苦しいところでありますが、ただ市民の足としては最低限やらなければならないところだなと思っております。小型モビリティを2台、緑区に実証実験で置いていますが、例えば観光施策を含めて、市民の足としてもモビリティを利用した対応ができないかなと思ったり、比較的忘れられがちなのですがタクシーも公共交通ですので、タクシーを利用した円滑化ができないかということで、今、いろいろな施策を練ってタクシー協会とも調整をしているところです。全国でもいろいろな取組をされているのを見てきて、例えば5,000円でタクシー乗り放題に取り組んでいる事業者もありますから、なかなかそれを導入しようと思ってもタクシー業界からご理解いただけない部分もあるのかもしれませんけども、皆さんに寄り添った対応ができるような施策ができないか、今、森副市長をはじめとする都市建設局とも意見交換しているところです。市長になる時に一番市民から熱く語られたのは、交通空白地区の対策です。市長になってから、まちかど市長室で、皆さんと膝を突き合わせて車座集会をやってきましたし、これまでは副市長が先頭に出てきた地区のまちづくりを考える懇談会にも、全部行っておりますが、各地区で、交通不便地区の対策をどうにかしてくれと言われます。相武台地区に行っても新磯地区に行っても津久井地区に行っても田名地区に行っても言われる話でありまして、移動の手段の確保が非常に重要で、特に高齢化で免許返納される方も多くなっていると聞いていますので、そういった皆さんに寄り添った対応ができないか、今、庁内で検討しているところです。
(記者)
また米軍関係の話に戻ってしまうのですが、オミクロン株について、基地対策課からはオミクロン株かどうか分からない、調査も米軍がしていないのではという話だったんですけども、これについて市長としてどういうふうに受け止められているか、懸念みたいなものがあったら教えていただきたいのと、あと沖縄や岩国では政府側の要望でゲノム解析が一部実現しているところもありますけれども、市として何か要望されたいこと、していきたいことがあれば教えてください。
(市長)
オミクロン株に関しましては、陽性患者になった方々に対しては、民間の検査機関や市の衛生研究所でスクリーニング検査を行っております。また、川崎市とも連携しましてゲノム解析をお願いしております。実は本市の衛生研究所でもゲノム解析の様々な機器が欲しいという話もあり、今、議論しているところでありますけれども、ゲノム解析の機器を買う前にかなりの感染者の皆さんがオミクロンに感染しているという状況になり得るのではないかと、大変スピードが速いことを懸念しております。ですから今後、私どもはこのオミクロン株対策というものを、おそらくゲノム解析は追いつかないであろうという判断の中で、やっていかなければいけないのかなと思いますし、市がどのように寄り添って対応できるかということも踏まえて、検討していかなければいけないなと思っています。
(記者)
米軍基地のゲノム解析については。
(総合政策部長)
米軍からは、新規感染者の情報ですとか、そういったものは定期的に情報提供されておりますけれども、オミクロンなどの分類については米側サイドから提供されたことはございません。また、これは報道でしか承知しておりませんが、沖縄の一部基地ではそういったゲノム解析を取り組むような報道もございますので、米軍としてもやはり感染拡大防止対策を講じていただくにあたって、やはりそういった分析ですとかもしっかりやっていただきたいというのが私たちの考え方でございます。
(記者)
それについて何か要望していくようなこととか考えていらっしゃいますか。
(市長)
そうですね、今度私が直接お話しする時には、実際に米軍としてゲノム解析等を進めていらっしゃるのかどうか、それから、オミクロン株なのか以前の株なのかも含めて、お話しをしてみたいと思います。性別、年齢、軍属あるいは軍属ではないなど、比較的細かいところまで教えていただけるのですが、今ご指摘いただいたところに関しては、まだまだ私たちも質問できていないので、お話しをヒントに聞いてみたいと思います。
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