令和2年度 5月定例記者会見 会見録
- 日時 令和2年5月20日(水曜日)午後2時00分~3時00分
- 場所 市役所第2別館3階第3委員会室
(市長)
はじめに、麻溝台・新磯野地区土地区画整理事業に係る職員の処分等についてでございます。
本事業につきましては、昨年度、庁内の検証班や第三者委員会による調査、検証を行い、3月末には第三者委員会から調査報告書をいただきました。その中で、職員の法令違反等に係る指摘があり、市において、改めて調査を行ったところ、職員による不適切な事務執行を確認いたしました。関係職員に対しましては、本日、地方公務員法に基づく懲戒処分を行うとともに、すでに退職した職員に対しましても、非違行為や管理監督責任に係る処分相当の内容を決定し、通知したところでございます。この度は、市民の皆様の市政に対する信頼を損なうこととなり、誠に申し訳ございません。また、こうした結果を重く受け止めまして、私と3人の副市長につきましては、給料の減額に係る議案を市議会6月定例会議でご提案させていただきます。今後は、市民の皆様の信頼回復に向け、職員の法令遵守の徹底を図ってまいります。
次に、新型コロナウイルス感染症に係る対策についてでございます。
新型コロナウイルス感染症に係る対策につきましては、今月4日に緊急事態宣言の期間が今月31日まで延長されたことを受け、本市におきましても対応方針を改めて定め、取組を進めているところでございます。医療体制の確保のため、国や県、医療機関等と連携しながら、「神奈川モデル」を基本として取組を進めており、新型コロナウイルス感染症の中等症患者などを受け入れる施設として、旧北里大学東病院の施設に50床の病床を確保し、重点医療機関として認定を受けました。
PCR検査体制につきましては、これまでに市衛生研究所の検査機器を増設するなど、19日(火曜日)現在で、3,075件の検査を実施しております。PCR検査の実施には、既に相模原市医師会のご協力もいただいているところですが、いわゆる「集合検査場」の設置についても、現在、相模原市医師会と調整を進めており、決定次第、お知らせいたします。
また、小規模事業者への給付金や商業者団体への支援補助金を創設したほか、妊婦や一人親世帯への支援金の給付など、先日、18日の市議会臨時会議におきまして、総額33億6千万円の補正予算を決定いただきました。
そのほか、小・中学校等の臨時休業延長に伴い、在宅中の児童・生徒の昼食費が家庭の負担となっていることから、経済的な理由で学用品や給食費などの支援を必要とされ、就学援助を受けている家庭を対象に、臨時休業が終了し、給食の提供が再開されるまで、給食費相当額を支給する、昼食費支援についても開始いたしました。
また、市ケータリング協会や市社会福祉協議会にご協力いただき、キッチンカーを利用した「移動式子ども食堂」を実施し、お弁当の配布を行います。第1回は今月24日(日曜日)11時30分から、津久井総合事務所の駐車場で開催し、第2回以降の開催については、市ホームページでお知らせしてまいります。
緊急雇用対策の取組といたしましては、新型コロナウイルス感染症拡大の影響で、内定が取り消された方や、仕事を失われた方、アルバイト先の休業等で経済状況が悪化した大学生等を対象に、小規模事業者臨時交付金の受付や児童クラブにおける児童の見守りなどの業務に従事いただく会計年度任用職員として50名程度を募集いたします。
そうした中、明日21日(木曜日)には、神奈川県を含む8都道府県の緊急事態宣言の解除について、政府で検討が行われる予定と承知しております。昨日、19日(火曜日)には、神奈川県知事、横浜市長、川崎市長、県市長会副会長の平塚市長、県町村会会長の湯河原町長とともに、今後の感染拡大防止と県内経済の回復に向け、県内自治体が一体的に取り組んでいくため、意見交換を行いました。
本市の市立小・中学校等につきましては、現在、5月31日(日曜日)まで臨時休業としておりますが、緊急事態宣言が解除された場合、これを延長せず、6月1日(月曜日)から再開することといたしました。再開にあたりましては、長期に渡り学校生活から離れてしまった子どもたちの学習面や心身のケアなど、普段以上にきめ細かな対応が必要となることから、児童・生徒数の多い学校では、一つの学級を二つに分けて授業を行うなど、学校再開後2週間程度は分散登校を実施いたします。
また、図書館及び公民館の図書室におきましても、予約図書の貸出しなど、一部サービスを再開する予定で、再開する施設や再開日などにつきましては、発表資料の別紙を参照いただきたいと思います。
市といたしましては、今後も感染症に関する情勢の変化を的確に捉え、国や県、県内各自治体と連携し、様々な不安や課題を抱えている市民や企業の皆様に寄り添いながら必要な取組を進めてまいります。
なお、市民の皆様から大きな関心が寄せられている特別定額給付金につきましては、5月19日(火曜日)現在で、オンライン申請を約15,000件受け付けております。郵便で申請される皆様にも、5月30日(日曜日)から順次発送を行いますが、できるだけ早く手続きをしていただけるよう、6月中旬までの予定を前倒して、6月5日(金曜日)までに申請書の発送手続きを完了したいと思います。特別定額給付金の申請手続きにつきましては、市ホームページや、広報紙の号外等でも、引き続き、お知らせしていくほか、18日(月曜日)からはオンライン申請の
方法等を、わかりやすく市民の皆様にお伝えするため、解説動画を市ホームページに掲載いたしました。
また、4月に創設いたしました、新型コロナウイルス感染症対策支援寄附金につきましては、昨日19日(火曜日)までに、205件、1億2,464万円の温かいご寄附の申し出を受けております。多くの方々からの多額のご寄附に対し、この場をお借りして、心より感謝を申し上げます。いただいた寄附金は、医療従事者に対する医療用マスク、ガウンなどの提供や、医療設備の充実などに活用させていただきたいと考えております。
また、医療従事者への支援制度につきましても、検討を進めているところでございます。
最後になりますが、新型コロナウイルス感染症の拡大防止のため、外出の自粛などに、ご協力をいただいている市民の皆様や、日夜ご尽力いただいている医療従事者の皆様に対し、本市にゆかりのある著名人から応援メッセージをいただき、本日から市ホームページに掲載を開始いたします。最初の掲載は、本市南区出身で、医師でタレントでもある西川史子さんのメッセージで、今後も本市にゆかりのある著名人のメッセージを順次追加していく予定です。
ここで、西川さんのメッセージと、市ホームページで公開している特別定額給付金のオンライン申請方法の解説動画の一部をご覧いただきたいと思います。
私からは以上でございます。
(記者)
麻溝台・新磯野土地区画整理事業に係る職員の処分についてですが、今回の処分の対象となった事案について、今後、刑事告発を検討していくのでしょうか。
(市長)
今回の懲戒処分により、社会的かつ経済的にも処罰されていると考えておりますが、刑事訴訟法に基づく刑事告発につきましては、今後、刑法等の犯罪要件に該当するかなどについて警察とも相談しながら、対応を検討していきたいと考えております。
(記者)
今回の処分の対象となった事案が行われたのは、本村市長の就任前という認識でよろしいですか。
(市長)
私が就任した昨年4月22日より前に、非違行為が行われた事実があったと確認されております。また、麻溝台・新磯野地区土地区画整理事業の現地を視察したところ、廃棄物等が山積し、43街区を含めてこれ以上掘り起こしが出来ないという状況を確認したため、昨年6月5日に一度立ち止まるという決断をいたしました。その後、事業の再建に向けた庁内の検証チームや第三者委員会を立ち上げ、内部的な調査や第三者委員会による検証などを行ってまいりました。
(記者)
加山前市長の責任を追及する考えはありますでしょうか。
(市長)
当時の市長や副市長につきましては、市政を預かっていた立場から、道義的責任が無いとは言えないと考えております。また、市民の皆様やマスコミの皆様が思われていることも十分に理解する中で、私としては忸怩たる思いがございます。しかし、違法性の観点から見ますと、庁内の検証チームや第三者委員会による検証からは、刑事告発や金銭負担を求めるに値するような具体的な事実関係を把握出来なかったことから、今回は当時の職員の処分及び現在の市長と副市長の給料の減額を実施する方向になったところでございます。
(記者)
市立小中学校における教育活動の再開について、夏休みの短縮を予定しているとのことですが、具体的にどれくらいの期間短縮をするのでしょうか。
(教育長)
市立小中学校の夏休みにつきましては、相模原市立小中学校等の管理運営に関する規則により、7月21日から8月24日までという定めがございます。これを改正し、夏休みを8月1日から8月23日までにしたいと考えております。しかし、夏季休業中であっても、市教育委員会の承認を得れば稼業日にすることが出来るため、子どもたちの学習面や生活面で不安がある学校については、8月に入っても稼業する場合がございます。
(記者)
教育活動の再開にあたって、2週間程度は分散登校を実施するとのことですが、全ての市立小中学校で実施するのでしょうか。
(教育長)
市立小中学校の子どもたちは約2~3カ月、学校にほとんど来られていない状態です。そのため、まずは授業を行うためというよりも、担任の先生が子どもたちの様子を確認することや、子どもたちが学校生活に慣れること、担任の先生との関係を作るための期間として2週間程度の分散登校を考えているところでございます。そのため、全ての学校での実施を考えており、その期間については給食も提供しません。
(記者)
午前中に分散登校を実施するということでしょうか。
(教育長)
午前あるいは午後、そのほか曜日による分散登校などが考えられます。出席番号で分ける学校や、地区によって分ける学校もあるかもしれません。分散登校の方法は実情に合わせ、各学校の判断で対応をしていただくものと考えております。
(記者)
麻溝台・新磯野地区土地区画整理事業に係る前市長などへの責任追及について、現時点では具体的な事実関係を把握出来ていないということは理解しましたが、今後、前市長などに対してヒアリング等の調査を行う考えはあるのでしょうか。
(市長)
第三者委員会において、当時の市長や副市長に対してヒアリングを行っていると承知しております。第三者委員会の報告書では、当時の市長や副市長について処分の対象となる非違行為は報告されていないため、市としては、当時の市長に対するヒアリングは実施しておりません。今回は具体的に確認された職員の非違行為に対して調査を行ったものです。今後、刑事告発も含めて警察とも相談しながら対応を検討していきたいと考えております。その中で、非違行為などが確認された場合には、当然しかるべき対応を取ってまいりたいと思っております。
(記者)
前市長やその時の副市長自身に非違行為が無かったとしても、部下たちが処分の対象となるような事案を行っており、結果として見過ごしていたという道義的責任もしくは結果責任というものはあると思うのですが、それを問う考えはないのでしょうか。
(市長)
今回の職員の非違行為に対して当時の副市長には口頭で確認をいたしました。
前市長に対しては確認しておりませんが、今後、調査を進める中で、しかるべき対応をしていきたいと考えております。また、記者が言われたようなことは市民の思いだと受け止めておりますので、その言葉を重く受け止め、しっかり検討していきたいと思っております。
(記者)
キッチンカーを使った移動式子ども食堂についてですが、昨日担当課に確認したところ、市内にある子ども食堂33カ所のうち、10カ所はその場に集まらない形でお弁当を渡すなどといった対応を行っているとのことですが、残りの23カ所は活動出来ていないと伺っています。理由は様々だと聞いておりますが、理由の一つとして、市の公共施設が使えないことによって、食事の提供が出来なくなっていると聞きました。現在、市の公共施設は新型コロナウイルス感染症対策のため休止していることは重々理解しておりますが、子ども食堂のような公益性の高い活動については、時間を区切るなど、感染症対策を厳重に行った上で、使用できるようにする考えはあるのでしょうか。
(市長)
現在、市の公共施設は8月31日まで休止することとしております。緊急事態宣言に関しましては、明日、国の専門家会議の結果を受けて、政府から方向性が示されるものと考えております。政府の方向性を受けて、今後、県や県内自治体とも連携しながら、公共施設の再開について検討してまいります。そうした状況ではありますが、図書館においては、約9,000人の方から約22,000冊の図書の貸出しについて要望をいただいており、5月26日からは2カ所の図書館と1カ所の分館で、6月1日からは28カ所の公民館などで窓口において事前予約制で図書の貸出しを再開する予定です。図書館を皮切りに、屋外施設の開放や、3密の状態などが解消できれば屋内施設に関しても開放していきたいと思っております。その中で、子ども食堂の開催に関しましても、非常に大事な視点だと思っております。5月24日から開始するキッチンカーによる移動式子ども食堂の状況も踏まえて、感染予防など適切な対応を出来るところから始めてまいりたいと思います。
(記者)
子ども食堂に限らず、一律の閉館といった杓子定規な対応ではなく、ケースバイケースで柔軟な対応が求められていると思います。そういった対応についての考え方を教えてください。
(市長)
8月31日までの公共施設の閉鎖に関しまして、市民の皆様からも非常に多くの声をいただいております。賛否どちらの声もありますが、私の感触では、どちらかと言えば市民の皆様からは早い再開を望まれている声を感じています。
そのため、緊急事態宣言が解除された後には、3密などに注意をしながら公共施設の再開を進めてまいりたいと考えております。
(記者)
重点医療機関となる北里大学東病院の運営について、費用は市と県どちらが負担するのでしょうか。
(市長)
北里大学東病院は中等症に対応した重点医療機関として、神奈川県の認定を受けますので、神奈川県が負担します。本市には、国立病院機構相模原病院、相模原協同病院、今回認定された北里大学東病院の3つの中等症患者を受け入れる病院がありますが、全て県の重点医療機関となりますので、県の負担となります。
(記者)
いくら位の費用負担を見込まれているのでしょうか。
(健康福祉局長)
現時点で県の負担がどれくらいになるかは承知しておりません。
(記者)
現時点の最新の数字では、医療機関に入院中の方は5人で、北里大学東病院の病床は無駄になってしまわないでしょうか。どのように運営していくのでしょうか。
(市長)
県の神奈川モデルに基づき、本市におきましては、中等症患者を受け入れる重点医療機関として19床~200床用意する準備を進めております。これまで、小児専門の病床8床を確保したほか、相模原市病院協会の皆様にご協力いただきながら二次救急の医療機関に50床確保し、合わせて約60床ほど中等症患者を受け入れる医療機関を準備してまいりました。北里大学東病院が本日から受け入れをスタートいたしますと、約110床となります。本市においては、78例の陽性患者がいる中で、約8割の方が回復をしており、現在の入院患者は5名となっております。市内の二次救急をはじめとする救急医療の対応は、当初、相模原協同病院等で受けておりましたが、相模原協同病院は感染症指定病院のため、二次救急を受けられない時期もございました。相模原市病院協会の方々との意見交換においても、このままでは相模原医療が崩壊してしまう可能性が出てくるという意見があり、相模原医療を守るため、現在二次救急を受けている病院以外で、新型コロナウイルス感染症専用の病床を確保出来ないかという話もいただきました。新型コロナウイルス感染症以外の二次救急医療や三次救急医療、高度医療などを引き続き受け付ける体制を維持するため、現在休止中の北里大学東病院を中等症患者病床として開設いたしました。これから新型コロナウイルス感染症の第2波、第3波も起こり得るため、常に72万市民の安全安心を考え、また、県や県内の自治体とも連携しながら920万県民の命を守るため、今回の新型コロナウイルス感染症のような突然の事態にも備えられるよう、こうした病床を日頃から確保していくことは、非常に大事なことだと考えており、決して無駄にはならないと思っております。
(記者)
新型コロナウイルス感染症の治療に専念できる病床を改めて北里大学東病院に確保することで、他の病院の救急患者の受け入れを緩和していくという考え方でよろしいでしょうか。
(市長)
そのとおりです。本市で中等症患者をお受けする病床について、少し時間は掛かりましたが、神奈川県と北里大学東病院、相模原市病院協会の皆様とこれまで密に連絡を行ってまいりまして、ようやく今日の発表に至りました。神奈川県からご指導いただき、相模原市病院協会の皆様にもご協力いただき、オール相模原でこの新型コロナウイルス感染症専用病床を守るということや、北里大学東病院の開設によって他の医療機関の負担軽減ということからも、前進したのではないかと思っております。一度休止した病床であり、50床を超える病床が必要となった場合の対応も含めて検討していたため、発表までに時間がかかりましたが、相模原市民だけでなく神奈川県民にとっても、新たな受け入れ先が出来たことは大きな安心に繋がるのではないかと思っております。
(記者)
麻溝台・新磯野地区土地区画整理事業について、市長ならびに副市長の給与減額を発表いたしましたが、どのようなお考えでご自身に対する処分を決めたのでしょうか。
(市長)
先ほども、私が就任する前の事案だったというご指摘をいただきました。当時、私が事案に携わっていなかったにせよ、市職員の非違行為により市民の皆様の信頼を失い、市職員が処分を受ける事態となったわけですから、相模原市を預かる立場の者として、当然、先頭を切って、私自身にも厳しい処分をし、担当の森副市長をはじめ、各副市長にも理解いただき、しっかり身を切って示していかないといけないと思っております。
(記者)
先ほど、前市長や元副市長については、第三者委員会の調査で非違行為が確認できなかったので、今回処分の対象にせず、前市長へのヒアリングも実施していないということでしたが、今後、市として、前市長や元副市長に対して調査やヒアリングを行う考えはあるのでしょうか。
(市長)
今回、公文書を偽造したことなど不適切な事務について、担当職員の処分を行ったわけですが、そうした行為が、誰の指示で行われたのかなど、判明してない部分もあります。そうした中で、今後、調査を進めていく中で、当時の市長や副市長の指示ということであれば、当然、然るべき対応はとっていきたいと思います。
(記者)
市が調査を進めるということですか。
(市長)
現段階では、不適切な事務等を検証するチームは解散しておりますので、今後は事業を推進するための取組の中で、市として調べていくことも出てくるのではないかと思っています。
(記者)
学校の再開について、夏休みを短縮するお話がありましたが、資料には夏季休業期間等と掲載があります。等にあたる部分は、ほかに何か短縮するものがあるという意味なのでしょうか。
(教育長)
現在、夏季休業のほかに、冬季休業、いわゆる冬休みの短縮も考えております。
(記者)
資料には、今後、感染状況に変化が見られた場合は再開時期等を変更する場合があると、掲載されていますが、これは感染者数が増えた場合に再開時期を6月1日より遅くするという考えでしょうか。
(教育長)
緊急事態宣言の動向によって、再開時期が変わる可能性があることをお伝えしているものでございます。
(市長)
本市においては、教育長や教育局長の下で、6月1日の学校再開に向けて、ガイドラインを作成してまいりました。昨日、県庁で開催されました、知事や指定都市の市長らによる6首長の懇談会におきましても、本市におきましては、学校再開に向けたガイドラインを進めているので、緊急事態宣言の解除後には、地域の実情に応じて、学校再開の検討を地域に任せてもらえないかという提案もさせていただきました。
(記者)
横浜市では学校再開に向け、部活動や学校行事、新型コロナウイルス感染症疑いは欠席扱いにしないことなど、かなり細かい内容を決めていました。相模原市では再開に向けたガイドラインにどの程度のことを定めているのでしょうか。
(教育長)
ガイドラインは現時点で未完成でありますが、学校再開に向けた基本的な考え方のほかに、分散登校の考え方や教育活動実施における基本となる配慮事項、例えば、保健室の維持管理や給食の実施方法、子どもの心のケアなど、様々な内容を盛り込んでいます。登校前や登下校中、登校後における感染リスクへの注意、教科指導、教育課程における編成上の留意事項、また、手洗い場が少ないため、クラスによって休憩時間を分け密が発生しないよう工夫することや、1単位時間を短くするなど、かなり細かい内容にも触れております。市主催の学校行事等の中止や水泳授業の中止などを一覧で示し、6月1日の学校再開の際には、このガイドラインに基づき学校運営をお願いしたいと考えております。
(記者)
このガイドラインは学校には示しているのですか。
(教育長)
学校には原案という形で示しております。本市には、規模の大きな学校から小さな学校、登下校においてスクールバスを使う学校や、集団登校を行っている学校など、様々なスタイルの学校があります。そのため、実情に合わない部分もある可能性がありますので、全市で使えるガイドラインにするため、学校にも確認していただいている状況です。
(記者)
6月1日の再開のために、ガイドラインをいつ頃までに作成するという目途はあるのですか。
(教育長)
来週の早い段階には、完成形をお示ししたいと思っております。
(記者)
それは、議会に諮るというものでなく、市教育委員会レベルで決定し、学校に通知するというものなのですか。(教育長)
そのとおりです。
(記者)
夏休みの期間を8月1日から23日までに改正するというお話ですが、具体的にどのような手順になるのでしょうか。
(教育長)
教育委員会の規則ですので、教育委員会の中で、私の決裁で規則を改正していきます。
(記者)
そうしますと、夏休みや冬休みの短縮は、学校に通知していくことになるのですか。その通知は学校にされたのですか。
(教育長)
まだ、しておりません。
(記者)
短縮の通知は、ガイドラインに合わせて通知するということですか。
(教育長)
はい、そういうことになります。
(記者)
学校再開のガイドラインは、決定した段階で教えていただけるのでしょうか。
(教育長)
完成した際には発表させていただきます。
(記者)
学校再開については、緊急事態宣言が解除された後に判断されてもいい話だと思いますが、この時期に判断した理由はあるのでしょうか。
(教育長)
学校を再開するにあたりましては、準備に時間が必要となります。例えば、分散登校についても、保護者の協力も必要であり、急にできるものではありません。
緊急事態宣言の解除に向け、あらかじめ6月1日から学校を再開することを、保護者の方にお知らせする意図もあり、この段階で判断させていただきました。
(記者)
保護者には通知はされたのですか。
(教育長)
本日、通知をしております。
(記者)
学校を通じて、保護者に通知したということですか。
(教育長)
はい、そのとおりです。もし、仮に緊急事態宣言が解除されなかった場合については、休業期間中の臨時登校日の扱いとさせていただくのですが、緊急事態宣言が出されている最中ということであれば、感染予防のため密にならないような対応も必要になってまいります。そうした状況を見据えながら登校していただくことになります。
(記者)
緊急事態宣言が解除されなくても、何かしらの登校の機会を設けていくということですか。
(教育長)
設けてまいります。
(記者)
どの程度の内容で実施するかは決まっていますか。
(教育長)
緊急事態宣言の状況を見ながら判断してまいります。休業が続くということになれば、給食を出すこともできません。また、1日フルに授業を行うこともできないと思っております。
(記者)
市内における感染の発生状況についてですが、最近落ち着いてきているように思えますが、市長としては、どのように捉えているのしょうか。
(市長)
4月には、40人を超える陽性患者が発生いたしましたが、本市における直近1週間の人口10万人あたりの累積新規感染者数は0.14人、直近1週間の人口10万人あたりの感染経路が不明な累積新規感染者数は0.00人、陽性率は
0.48%となっております。全国においても、本市では早い段階から陽性患者が発生し、医療機関や福祉事業所におけるクラスターの発生もございました。そうした中で、先ほどお話しましたとおり、本市では3千件を超えるPCR検査や積極的疫学調査の実施により、クラスターは封じ込められており、5月に入ってから本日までの感染者数も4名で、そのうち感染経路が不明な方は1名です。4月までは感染経路が不明なケースも多くありましたが、現在は、感染経路も追えてる状況であり、先ほど申し上げた人口10万人あたりの各数値についても、本市においては少ないものになっております。この結果は、保健所の保健師や衛生研究所の職員、関係各所の皆様に尽力いただいたことが大きいですが、一番は市民の皆様のご理解と企業等のご協力により、不要不急の外出を控えていただいたこと、3密を防ぐよう対応をしっかりととっていただいたことによるものと考えております。昨日、黒岩県知事に対し、39県で緊急事態宣言が解除された影響もあり、先週末は湘南海岸等で非常に多くの人出が見られ、本来であれば経済や観光のために戻ってきて欲しいところですが、神奈川県では緊急事態宣言が解除されておりませんので、もう少し知事としても強いリーダーシップで自粛要請をしていただきたいとお願いいたしました。市といたしましても、緊急事態宣言が継続している以上、市民や企業の皆様には、引き続きのご理解とご協力をお願いしてまいりたいと思っております。医療従事者等、現場の声も聞いている中では、経済も大事なところでございますが、人の命を守っていくということが、一番大事な視点じゃないかと知事にも申し上げたところでございます。(記者)
相模原市としては、各種の数値がよくなってきているので、緊急事態宣言を解除したいという認識は持っているのでしょうか。
(市長)
数字的に言えば、市内の感染状況については抑えられておりますが、昨日、県知事ともお話しいたしましたが、県内での行き来、例えば相模原市から座間市、相模原市から厚木市といった往来がある以上、神奈川県一体で考えていかなければならないことだと思います。
(記者)
学校の再開について発表がありましたが、9月入学というのが国家的な議論として話題になっていると思います。相模原市長として9月入学に関するお考えを教えてください。
(市長)
将来的には、9月入学という考え方があっても良いと思っております。しかし、このことは、教育現場だけの課題でなく、例えば、就職活動にも密接に関わってまいりますので、少し長い期間をかけて検討していき、最終的に9月入学という選択があってもいいのではないかと思っております。
(記者)
北里大学東病院の重点医療機関の認定についてですが、中等症患者のための病床を200床確保する目標のうち、現時点では110床だというお話しがありましたが、今後も引き続き200床を目指して調整を行うのでしょうか。また、北里大学東病院の中での増床の可能性も検討されているのでしょうか。
(市長)
これまでにも、相模原市病院協会の皆様のご理解をいただき、中等症患者のための病床を約50床確保し、そのほか、小児専用の病床8床を用意してまいりました。本日、神奈川県とも連携し、北里大学病院のご理解、相模原市病院協会のご協力をいただき、本日から新たに50床の病床を確保いたしました。今後、陽性患者が増えた場合、新たな病院にお願いするというよりも、北里大学東病院での増床の対応をお願いしてまいりたいと考えております。
(記者)
どの程度まで受け入れ可能なのか、具体的な数字はあるのでしょうか。
(健康福祉局長)
受け入れ可能数につきましては、北里大学病院だけでなく、相模原市病院協会のご協力をいただく中で決まってくるものと考えております。
(記者)
寄附金のお話がありましたが、もう一度、寄附額を教えていただけますか。
(市長)
昨日までに、205件、1億2,464万円の寄附の申し出を受けております。
(記者)
活用実績はあるのでしょうか。
(市長)
今のところございません。
(記者)
それはいつ頃を目途に、どのような計画で活用していくのでしょうか。
(市長)
市議会の6月定例会議で予算化を目指し、決定次第、活用していきたいと考えております。マスクやガウンなどの提供、医療設備の充実などに活用させていただきたいという計画で、特別定額給付金のお知らせを各世帯にお送りする際にも、相模原市の市民の皆様へというA4両面のペーパーで、医療従事者への支援のお願いをさせていただく予定でございます。私も、北里大学病院や相模原協同病院でドクターや看護師、事務の皆様から様々な声を聞いてまいりました。そうした中で、医療従事者への支援制度につきましても、検討を進めてまいりたいと思っており、方向性が決まり次第、市議会6月定例会議で提案したいと思っております。
以上
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