令和2年度 8月定例記者会見 会見録
- 日時 令和2年8月20日(木曜日)午後2時00分~2時30分
- 場所 市役所第2別館3階第3委員会室
(市長)
はじめに、8月26日(水曜日)から開かれます、市議会9月定例会議についてでございます。市議会定例会議におきましては、昨今の気候変動による危機を共有し、持続可能な社会の実現に向けた取組を進めるための「さがみはら気候非常事態宣言」の制定や、相模総合補給廠の共同使用区域に整備を進めております「スポーツ・レクリエーションパーク」の設置に伴う条例制定等について提案させていただく予定です。「さがみはら気候非常事態宣言」におきましては、昨今の異常気象の一因とも言われている地球温暖化への対策として、脱炭素社会の実現に向け、2050年の二酸化炭素排出実質ゼロを目指すことを明記しております。環境省は、地球温暖化対策の一環として、温室効果ガス排出量実質ゼロを宣言した自治体を「ゼロカーボンシティ」として広く発信しております。本市も、宣言のご議決をいただいた際には、その一員として、二酸化炭素排出量の削減等を含め、全市一丸となって気候変動対策に、一層取り組んでまいります。
また、その他にも、ハラスメントを受けていると感じる市職員が相談しやすい環境を整えるため設置する第三者による相談窓口の経費の計上や、ふるさと納税による寄附金の増加に伴い、歳入予算を増額するなど、一般会計で総額5億3,900万円の補正予算を提案させていただく予定でございます。
次に、新型コロナウイルス感染症についてでございます。緊急事態宣言によって落ち着きをみせていた新規感染症患者の発生状況についてですが、全国で都市部を中心に患者の確認が増え続けており、1日の感染者の確認が1,000人を超える日もございます。本市におきましても、7月中旬以降、増加傾向にあり、8月8日(土曜日)には南区の老人ホームでクラスターが確認され、1日あたりの感染者の発表が初めて二桁になりました。8月19日(水曜日)時点で、本市では245名の患者が確認されており、40名の方が治療を受けている状況です。市民の皆様におかれましては、これまでと同様に「新しい生活様式」を踏まえ、人との距離を十分に空けることや、正面での会話を避けること、こまめな換気、マスクの着用、手洗い・うがいの励行など、感染を予防する行動を、お願いいたします。また、感染症患者が多数発生している、都内への外出につきましては、極力控えていただくよう、併せてお願いいたします。市といたしましては、引き続き、市民の皆様の安全・安心を第一に、感染拡大の防止に努めてまいります。
続いて、「さがみはら39キャッシュバックキャンペーン」についてでございます。このキャンペーンは、事前に登録いただいた市内のお店や事業所で、15,000円以上のお買い物やサービスをご利用いただいた市民の皆様に、3,900円をキャッシュバックするもので、開始日を今日ようやく発表できるようになり、10月1日(木曜日)から市民の皆様への還元を開始することといたしました。8月31日(月曜日)までを募集期間として、市内事業者に対し参加を呼び掛けておりますが、現在1,492件の事業者から応募いただいたところでございます。今回のキャンペーンに市内の事業者の皆様にご参加いただくため、私自身も、参加の促進に向けた声掛けを実施してまいりました。マスコミの皆様からもお力をお借りし、議会や職員、市民の皆様のご理解もあって、徐々にこのキャッシュバックキャンペーンが広がりつつあると実感しております。今後、登録された事業者につきましては、市ホームページ等でお知らせするとともに、キャンペーンの参加事業者であることを示す、今日出来たばかりの「のぼり旗」や「ステッカー」のどちらかを掲出いただきまして、さがみはら39キャッシュバックキャンペーン参加事業者であることを市民の皆様に分かりやすく示してまいりますので、市民の皆様には、ぜひ、市内のお店、事業所をご利用いただきたいと思います。
こうした中で、新型コロナウイルス感染症の影響を受けている市民や事業者の皆様に向けた更なる支援の必要性についても実感しているところです。そこで、新型コロナウイルス感染症の影響により事業系一般廃棄物処理手数料の支払いが困難な事業者を対象に、令和2年10月1日から令和3年2月27日搬入分の手数料の納期限を猶予することといたしました。このことは商工会議所をはじめ、多くの事業者からの声を受けて行うこととしたものです。また、本市の指定管理施設を活用いたしまして、地域の活性化や、こどもたちの活動機会の確保などを目的とする事業を展開していくため、指定管理者と協議を今後も続けてまいります。市民や事業者の皆様に寄り添った新型コロナウイルス感染症への対策に今後も取り組んでまいりますので、ご理解、ご支援をお願いしたいと思います。
続いて、国勢調査の開始についてでございます。今年は、10月1日を調査期日として5年に一度の国勢調査が行われます。9月中旬から下旬にかけ、調査員が調査書類を配布し、調査への協力をお願いすることとなりますが、本市では、新型コロナウイルス感染症の状況を踏まえ、市民の皆様や調査員の安全・安心を確保するため、市民の皆様と調査員が対面しないよう、調査書類をポスト等に投函するいわゆる完全ポスティング方式により実施いたします。調査の回答につきましても、インターネットもしくは郵送による回答とすることで、市民の皆様と調査員が接触することなく回答いただけますので、調査へのご協力をお願いいたします。
最後になりますが、東京2020パラリンピック競技大会の開催1年前を記念したライトアップについてでございます。8月24日(月曜日)の午後7時から10時まで、市役所本庁舎本館を、パラリンピックの開催1年前を記念し、シンボルカラーである赤、青、緑の3色でライトアップします。このライトアップは、東京2020オリンピック・パラリンピック競技大会の競技会場自治体となる、神奈川県、横浜市及び藤沢市と共に開催するものです。7月23日(木・祝)に行われた、オリンピック1年前を記念したライトアップの様子も市ホームページの特設サイトで紹介しておりますのでご覧いただければと思います。記者の皆様には、是非、ライトアップの取材をお願いしたいと思います。
私からは以上でございます。
(記者)
さがみはら39キャッシュバックキャンペーンの開始についてですが、当初、参加店舗はおよそ2,000店を目標としているということでしたが、目標に対する参加店舗数を、市長はどのように受け止めていらっしゃいますか。
(市長)
県内でもプレミアム付商品券を販売している自治体もあり、大型量販店で利用できる商品券や200円券など少額の商品券が好調と伺っております。本市におきましても、過去にプレミアム付商品券を販売したことがありますが、その際は約2,000店の事業者に参加いただきましたが、そのうち約800店がチェーン店や大型量販店で、地元の事業所は約1,200店であったと伺っております。その際の売上は約8割がチェーン店や大型量販店に流れたということを踏まえ、今回は、コロナ禍において厳しい状況にある市内事業者や我慢を続けてきた市民の皆様への感謝の気持ちを込めて、さがみはら39キャッシュバックキャンペーンという職員提案を取り入れました。参加事業者数2,000店という大変高い目標に対し、あと500店ほど足りません。私自身もキャンペーン参加へのお願いに直接歩いておりますが、市民の皆様やマスコミの皆様、議員の皆様、市職員が、このキャッシュバックキャンペーンという新たなチャレンジにご理解をいただき、日に日に参加事業者が増えてきていると思っております。出来ることであれば2,000店に参加いただきたく、過去のプレミアム付商品券の実績では、市内事業者は1,200店であり、既に300店ほど多く参加いただいている状況ですが、応募の締め切りまで時間はまだありますので、今後も全庁を挙げて参加店を募っていきたいと思っております。
(記者)
事業者の募集期間を延長する際に、まだキャンペーンの周知が不足しているのではないかという話もありましたが、これで参加事業者も概ね集まり、今後は市民が実際買い物をするという段階になります。市長が自ら周知に歩く中で、市民の間にキャンペーンがどのくらい広まっているか、市民の声から感じることがありましたか。
(市長)
市民の皆様には、まだ伝わっていないと感じています。これまでは事業者を中心に宣伝に回っておりましたので、これからはSNSや市の広報紙、新聞やテレビ等の活用、市民の皆様の口コミにより、さがみはら39キャッシュバックキャンペーンという新しいチャレンジを本市で始めることを市民の皆様に知っていただき、より多くの方々に参加いただきたいと思っております。約10万人の方に参加いただけます。キャンペーンでは1人あたり15,000円以上の買い物をしていただくことになりますので、約15億円の経済効果が見込まれます。ぜひ地元でお買い物をしていただくようお願いしてまいりたいと思っており、これから市民の皆様に対しPRしてまいります。
(記者)
今日披露していただいた のぼり旗は、キャンペーン開始の10月1日から掲出するのですか。それとも多少前倒して行うのでしょうか。
(市長)
10月1日から39日間にわたって実施する事業ですから、9月中旬位には掲出していただき、市民の皆様にさがみはら39キャッシュバックキャンペーンへの関心持っていただきたいと思っております。のぼり旗もしくはステッカーのどちらかを9月中旬から掲出していただけるよう調整を進めております。
(記者)
ふるさと納税による寄附が順調に伸びており、9月補正予算で1億1,400万円の補正予算を計上すると聞きました。その好調の要因が何なのか教えていただけますか。
(市長)
ふるさと納税に係る増額補正は、当初予算編成時に見込んでいた寄附額より多くの寄附をいただいていることによるもので、この要因といたしましては、本年2月から返礼品に追加いたしました、地元の企業である東プレ株式会社さんが製造しておりますパソコン用のキーボードが大変好評をいただいていることによります。キーの間が光ります。
(記者)
後ほど、部屋を暗くして撮影するタイミングをお願いします。
(市長)
こちらのキーボードは、本市中央区南橋本に事業所がある東プレ株式会社が製造している「リアルフォース」という製品で、様々な技術を盛り込むことにより、キータッチの柔らかさを実現し、指への負担が少なく、疲れにくい構造であり、メディアでも取り上げられている高性能のキーボードと伺っております。ふるさと納税で寄附をいただき、返礼品としてキーボードを受け取られた方からも高い評価をいただいているということです。このキーボードは61,000円から88,000円という比較的高額の寄附によって選べる返礼品ですが、このキーボードを返礼品に追加した本年2月から7月までの寄附の実績として、金額が7,308万円、件数が1,049件となっており、寄付額全体の実に89%を占めております。ふるさと納税制度については、本市の地域資源等を全国に知ってもらう絶好の機会であると認識しており、本市には高いものづくりの技術力を持つ企業が集積しており、このキーボードのように高い技術力を生かした高付加価値のある製品が市内で作られているということは、シビックプライドの醸成にも繋がっていくものと考えております。
(記者)
ふるさと納税の返礼品と言いますと、農作物やその加工品等の食品をイメージしますが、パソコンのキーボードというのは異色な存在だと思います。キーボードを返礼品に加えた、きっかけは何だったのでしょうか。
(財政部長)
市長からも話がありましたように、ふるさと納税というのは本市の資源を広く全国に知ってもらうものであり、本市は「ものづくりのまち」ということから、農産物だけでなく、こうした本市の強みを生かした製品を返礼品に加えたいということでございまして、東プレさんにもご協力をいただき返礼品として追加させていただいたものでございます。
(市長)
ふるさと納税の返礼品には、本市で認定しているトライアル発注製品、卵やその加工品であるケーキ、プリン等がありますが、やはり本市では製造業を中心に成長してきた特色を生かし、今回の東プレさんのキーボードのように、相模原市でつくられた製品が全国に出ていくということは非常に喜ばしい話であります。他にも隠れたお宝が、まだまだあるのではないかと思いますので、全庁に呼び掛け、新たな返礼品のアイデアを皆で出し合っていこうと話しておりますので、楽しみにしていただきたいと思っております。
(記者)
新型コロナウイルスの影響で税収が非常に心配され、一方で新型コロナウイルスの対策での支出も増える年だと思いますので、ふるさと納税での収入が増えたことは、かなり明るいニュースであり、救われたという思いもあったのではないですか。
(市長)
横浜市や川崎市も同様だと思いますが、どうしても都市部は税の流出が多いイメージがありますが、今回、地場の東プレさんのキーボードが、全国の方から関心を持たれたことは非常に嬉しく思っております。これからもこうしたキラリと光る特色ある返礼品を提供していきたいと思っております。このことは多くの皆様に相模原市を知ってもらうチャンスだと思っております。ふるさと納税を使って全国の皆様から、過去には令和元年東日本台風での寄附や、今は新型コロナウイルス感染症に関する医療従事者への寄附などもいただいておりますが、ふるさと納税に関しまして、私たちももう少し力を入れ、知っていただく機会だと思っておりますので、これからもチャレンジして行きたいと思います。
(記者)
秦野市における、39キャッシュバックキャンペーンと同様の取組では、新型コロナウイルスの関係で、飲食店を対象とすることをやめてしまいましたが、相模原市はどうするのですか。
(市長)
完全に中止になったのですか。延期のような扱いであったと記憶していますが。
(記者)
秦野市の事案が中止か延期かは定かではありませんが、さがみはら39キャッシュバックキャンペーンでは飲食店も対象になるということでよろしいでしょうか。
(市長)
ご登録いただいたお店であれば対象になります。
(記者)
居酒屋でも使えますか。
(市長)
お酒を飲めるお店にも種類がありますが、普通の居酒屋やレストランであれば使えます。
(記者)
ヘイトスピーチに刑事罰を科す川崎市の条例が、7月に始まり1カ月以上が経ちました。相模原市でも人権条例の制定を目指しているということもありますが、川崎市の取組、特に差別禁止条例の取組についてどう見ていらっしゃいますか。
(市長)
川崎市の条例がスタートしてからの状況は報道等で知る限りでございますが、今後もしっかり注視してまいりたいと思っております。また、本市におきましては、現在、相模原市人権施策審議会の委員の皆様に議論をしていただいている中で、私の思いにあまり偏らないように、委員一人ひとりの意見をしっかり伺いながら、検討していきたいと思います。
(記者)
条例の内容については、相模原市では津久井やまゆり園の事件もあったことから、障がい者に対する差別なども含め、考えていらっしゃるのでしょうか。
(市長)
まだ、審議会での審議中ですので、どのような方向になるか分かりませんが、やまゆり園での経験を踏まえ、共生社会の実現を目指していかなくてはいけないと考えており、障がいの有無に関わらず誰もが安全で安心に暮らせるまちづくりを進めていかなくてはならないと考えております。障がいの有無やLGBTの問題など、様々な課題もありますが、いろいろな方が住みやすい相模原市をつくっていくということが大きな目標であります。やまゆり園事件の経験から障がい者差別解消の条例の制定の要望をいただくなど、様々な団体や市民の皆様から条例に関して注目していただいておりますので、これからしっかりと議論をしていきたいと思います。
(記者)
ヘイトスピーチに刑事罰を科す川崎市以上の条例の制定を目指すというお話を以前伺いましたが、その思いは今も変わりませんか。
(市長)
現在、所管の市民局ともいろいろと話をしておりますが、私が市長に就任した昨年の4月の段階でヘイトスピーチと感じていた活動が、それ以降、行われているように見えておりません。そうしたこともあり、現在、相模原市でヘイトスピーチが行われているのかも含め、もう少し慎重に見ていかなければならないという思いであります。
(記者)
これからヘイトスピーチが行われているのかどうかを慎重に見て、その上で判断するということですか。
(市長)
昨年の統一選挙の際に、ヘイトスピーチに値すると思う言動をされる方々がいたと感じていましたが、私が市長に就任して以降、そうした場面に遭遇したことがないものですから、少し慎重に注視していくべきと思っています。
(記者)
ふるさと納税の件ですが、新型コロナウイルス感染の拡大防止のため、在宅勤務が増えたことによって、自宅でのパソコン利用が増えたことによって、キーボードの需要が伸びたという実感はありますか。キーボードが好評だったのは、この時期ならではということもあったと思われるのですがいかがですか。
(市長)
今年の2月からキーボードを返礼品に追加させていただき、数字で伸びてきていることから、記者からありましたように、おそらく在宅勤務の方が増えたことも影響しているのだと思います。働き方や生活様式も変わってまいりましたので、ステイホームでキーボードを使用する機会も増えているのだろうなと思います。
以上
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