令和5年度 10月定例記者会見
- 日時 令和5年10月2日(月曜日)午後2時~3時10分
- 場所 市役所本館2階第1特別会議室
(市長)
【あいさつ】
どうも皆さん、こんにちは。
はじめに、本市ホームタウンアスリートやホームタウンチームの選手などについてご報告いたします。
まず、ボクシングWBO世界スーパーフライ級チャンピオンの中谷潤人選手の初防衛戦が、9月18日に有明アリーナにて開催されました。当日は予告どおり、対戦相手のアルヒ・コルテス選手を圧倒し、3度のダウンを奪うなど、素晴らしい試合展開を見せてくれました。最終12ラウンドまでのタフな試合を制し、今階級の初防衛を成し遂げられました。
また、F1ドライバーの角田裕毅選手が、9月22日から24日にかけて、鈴鹿サーキットにおいて、母国開催となるF1日本グランプリに出場されました。私も現地で角田選手を直に応援してまいりました。角田選手は12位完走で、惜しくも入賞を逃しましたが、攻めの走りで予選では9位となるなど、モータースポーツの世界最高峰の舞台で、世界最高クラスのドライバーたちとの熱い戦いをしっかりと見せてくれました。日本グランプリを終えて、今シーズンはあと6戦となります。角田選手におかれましては、来シーズンもF1に参戦することが決まったとの嬉しいニュースがありました。本市としても引き続き応援してまいります。
また、中国で現在開催されています、第19回アジア競技大会において、競泳種目に小方颯選手と小堀倭加選手が日本代表として出場されました。小方選手は男子200メートル個人メドレーで4位入賞、小堀選手は自由形800メートルでの銀メダルを含め、3つのメダルを獲得されるなど、大変素晴らしい活躍を見せていただきました。
さらに女子サッカーでは、ノジマステラ神奈川相模原の榊原琴乃選手が選出されておりまして、榊原選手の活躍もあり、予選リーグを突破し、現在、決勝トーナメントに進出しています。
文化の面では、本市出身の囲碁棋士、芝野虎丸名人が、アジア競技大会に出場されるとともに、国内では名人位の初防衛に向けて、順調に勝利を重ねております。
引き続き、本市にゆかりのある皆さんが、世界や全国を舞台に活躍する姿に、注目と応援をぜひよろしくお願いします。
また、8月25日から36日間開催されました9月定例会議が、9月29日に散会いたしました。本定例会議では、市から令和4年度決算のほか、補正予算など合計31議案を提案し、議決をいただきました。議員の皆様からいただきましたご意見を踏まえて、市政運営を進めてまいります。
話は変わりますが、このご挨拶については、これまでも、原稿の案をChatGPTで出力した上で、職員や私が手を加えておりますが、ChatGPTから出力される回答は、行政の専門用語や市独自の情報がうまく反映されないなど、難しさも感じております。実証実験に参加する職員からも、同様の声がありますし、インターネット上のサービスですので、利用に際して、情報漏えい等を懸念する職員もいます。これらのこともありますので、本市情報の学習をさせられる環境を用意した上で、日本語に強い「国産の生成AI」を利用できるよう、現在、調整を進めていますので、近いうちに改めてご紹介させていただきます。
さて、本日の案件は3件でございまして、1つ目が「子どもの施設利用料等の無料化」についてです。2つ目が「南市民ホール及び市体育館の方針」について。3つ目が「猫の譲渡推進の取組」についてとなります。
はじめに、昨日、10月1日から開始いたしました「子どもの施設使用料等の無料化」についてでございます。対象施設といたしましては、9月29日に議決をいただいた、令和9年3月末日をもって廃止となります銀河アリーナを加えた、市内15カ所の公共施設において、就学前のお子様と市内在住・在学の小中学生の個人利用が無料になります。PR動画を作成しましたので、ここでご覧いただきたいと思います。15秒はちょっと短めのものなのですが、その他に市内在学中の小中学生と義務教育学校の児童・生徒に対しまして、この無料のビラ(チラシ)をお配りしたのと、あとはちょっと大きめのビラ(ポスター)を作りまして、様々な商業施設等に掲示をさせていただきたいと思っております。プールやアイススケート、小山公園ニュースポーツ広場などのスポーツ施設、相模川ふれあい科学館、博物館のプラネタリウムなどが対象施設になっていますので、ぜひ多くの子どもたちや子育て世帯に利用いただきたいと思います。
2点目は「南市民ホール及び市体育館の方針」についてです。持続可能な行財政構造の構築に向けた市行財政構造改革プランにおいて、集約化や廃止と方向性を定め、市民説明会やオープンハウス型説明会、アンケート調査等、市民対話を行ってきた両施設について、ここで市の方針を固めましたのでご報告いたします。
まず、南市民ホールですが、市民の皆様の文化活動への影響を最小限にするため、当初の廃止時期を1年半伸ばして、令和8年3月末とします。なお、代替施設の一つとなります相模女子大学グリーンホールの多目的ホールにつきましては、音響改善工事の実施のほか、トイレの改修など、利用環境を改善してまいります。また、代替施設に関しましては、公共施設だけではなく、市内の大学や国の関係機関等の施設利用についても、調査・検討してまいりたいと考えております。
次に、市体育館についてです。建築後60年以上が経過し、老朽化が著しい施設となりますが、代替場所となる相模原ギオンアリーナやほねごりアリーナなどへの円滑な利用移行を図るため、できる限り現施設の利用に配慮し、令和7年3月末での廃止といたします。
両施設につきましては、市議会12月定例会議において、廃止の条例案を提出いたします。市内には多くの公共施設があり、それぞれかけがえのないものとして地域の皆様が大切にご利用いただいていることは承知しておりますが、やはり全ての施設を維持していくことは困難であり、市民の皆様から様々なご意見も踏まえた上で、市の責任としてしっかりと向き合い、検討し、市民への影響を最小限とすべく、しっかりと寄り添いながら、最終的に今回の廃止の方向性を定めましたので、ご理解くださいますよう、お願いいたします。
3点目は「猫の譲渡推進の取組」についてでございます。近年、全国的にペットを家族の一員として飼育する家庭が増え、特に、猫の飼育頭数が増加傾向にある一方、多頭飼育崩壊の発生や飼い主の高齢化、経済的困窮などから、飼育困難となるケースも散見されます。こうした中、本市において、適正な収容と譲渡を推進していくため、今月から新たな取組として、「猫の一時保護施設の運用」と「猫の一時預かりサポーター制度」を開始するとともに、市獣医師会と獣医療に係る協定を締結いたしました。
「猫の一時保護施設」は、未利用の既存施設を活用し、収容エリア、馴らし室兼運動スペース、健康チェックを行う観察室、トリミング室を整備いたしました。なお、具体的な所在地については、動物の放棄を助長するおそれもあるため、公表しておりませんのでご理解ください。私も土曜日に視察してまいりました。
また、「猫の一時預かりサポーター制度」は、市が収容した猫に新たな飼い主が早期に見つかるよう、一定期間の預かりを市民ボランティアにご協力いただくもので、家庭環境でお世話することにより、人馴れの効果を見込んでおります。
さらに、市が収容した猫のウイルス検査やワクチン接種などの獣医療に係る協力体制を構築するため、市獣医師会と協定を締結しました。
これらの取組により、猫の譲渡を推進するとともに、引き続き、動物愛護ボランティアをはじめとした関係団体の皆様と連携しながら、動物愛護精神の醸成や適正飼養の普及啓発を図り、人と動物がともにしあわせに暮らしていける社会の実現を目指してまいります。
続いていくつかご報告とご紹介をいたします。
まず、10月4日は「都市景観の日」に定められておりますが、多くの皆様に市内の景観に関心を持っていただくため、「都市と自然のベストミックス」である本市の豊かな自然や歴史的・文化的な資源、魅力ある市街地などの多様な景観を紹介する、景観プロモーション動画「LANDSCAPEOFSAGAMIHARA」を制作し、本日、市公式YouTubeチャンネルにて公開しました。ここで60秒のダイジェスト版をご覧いただきたいと思います。この他、3分版もございますので、ぜひご覧ください。まずは60秒版です。ご視聴ありがとうございます。先ほどもお話ありましたが、お時間のある時に、通常版の3分版もご覧いただければと思います。また、この動画のほかに、市内の美しい景観を大学生等とバスで巡りながら写真撮影や意見交換を行い、これらの写真を素材とした「景観フォトブック」を現在作成しております。こちらも完成次第、市ホームページで公開しますので、楽しみにしていてください。
次に、10月14日には、南区の「木もれびの森」において、市民の皆様と相模原市造園協同組合、市の3者共同事業として、森づくり活動を行います。この活動は、貴重な「木もれびの森」を将来に渡り良好に保全し、地域が自然と共生できる環境をつくることを目的に、市民からボランティアとしての参加者を募集して実施しますので、ぜひ取材をお願いいたします。詳細は参考資料を後ほどご覧ください。
次に、同じく10月14日にJR東海の主催で、橋本駅南口で現在工事が進んでいるリニアの神奈川県駅を会場とした「さがみはらリニアコンサート」の開催が予定されております。当日は、掘削が進む神奈川県駅の底面でのコンサートや、リニア広場でのダンスなどが予定されており、工事途中のタイミングでしか経験できない貴重なイベントになると考えており、多くの方にお越しいただきたいと思っています。なお、参加や取材に当たっては、申込みが必要となりますので、JR東海のホームページをご確認ください。
それから、次に、10月に幕張メッセにおいて開催される国内最大級のIT技術等の国際展示会「CEATEC2023」に、本市の友好都市トロントを中心としたカナダ・オンタリオ州の企業が出展いたします。この機会を捉え、本市の取組として、10月18日にカナダ企業と市内企業とのビジネスマッチングイベントをホテルグリーンタワー幕張で行います。詳細は参考資料を後ほどご覧ください。
次に、10月28日には、本市SDGsパートナーである一般社団法人SSPと本市の共催で、車いすユーザーをはじめ、障がいのある人が自分自身でオートバイの運転にチャレンジすることを支援する「サイド・スタンド・プロジェクト」が開催されます。今年度初めて、宮ケ瀬の北岸林道を通行止めにして、鳥居原ふれあいの館から北岸林道を往復する形で開催いたします。ぜひ、取材をお願いいたします。
次に、前回の定例記者会見でお伝えしましたが、昨日、10月1日より、市立都市公園や児童遊園、屋外スポーツ施設等、合わせて841の施設で原則禁煙化を実施しましたのでご報告いたします。
最後に、報道でもございました、小学校におけるいじめの事案についてでございます。本市では、平成26年に「相模原市いじめ防止等に関する条例」を制定し、いじめをなくし、子どもたちが安心して生活し、学ぶことができる環境を作るよう、市全体で取り組んでおります。いじめの事案が発生した際には、被害児童とその保護者に寄り添い、法令やガイドライン及び市のいじめ防止基本方針に基づき、適正な対応を取る必要があります。教育委員会には、今回の事案に対し必要な対応を行い、被害児童とその保護者にしっかりと寄り添って、事案の解明と再発防止に向けて取り組むとともに、今回の対応について自ら検証していただきたいと考えております。私といたしましては、今後、教育委員会からの調査結果の報告を踏まえまして、必要な対応を図ってまいります。
私からは以上でございます。
質疑応答
子どもの施設使用料等の無料化について
(NHK記者)
まず、子どもの市内施設の無償化についてお聞きしたいのですが、まず改めてになるかもしれませんが、この事業を通して市として何を目指していきたいかというところをお話いただけますでしょうか。
(市長)
私ども、分野を横断的に取り組む施策の一つとして、少子化対策を考えております。その他、中山間地域対策や雇用促進対策があるのですが、少子化対策の中で、「子育てするなら相模原」ということを日ごろから謳っておりまして、子どもの居場所づくりや親の経済負担等も踏まえて、何かできないかということを考えてまいりました。よく例に挙げますのは、令和4年の0歳から14歳児の転入超過を町田市、八王子市と比較しますと、町田市は約1千人で全国2位、八王子市が約700人で全国6位、本市はここ3、4年、担当課も頑張っておりまして、令和4年は100人ほど増え、約200人になりまして、全国59位です。子育て政策を比べた時に、小池都知事が第二子保育料の無償化や、18歳まで所得制限なしで毎月5千円、年間一人当たり6万円を給付する取組を始めており、境川を渡ると大きく子育て政策が進んでいるところがあります。市内の住宅メーカーの皆さんとお話すると、最近、持ち家の相談を受ける際に、様々な理由で本市への転居を考えていた人が、町田市や八王子市も視野に入れているという話を伺っていますので、私どもとしましても、やはり子ども・子育て政策は、しっかり特化した形で、本市を選んでいただける政策を出さなければいけないと思っておりました。その中で、指定都市では2番目となりますが、こうした公共施設の無料化を行うことによって、子どもたちが友達と一緒に遊びに行ったり、ご家族皆様で休日を過ごすとか、そういった絆ができたり家族愛が深まっていくというような機会が増えていくのではないかと思っております。また、子どもの居場所づくりといった点に視点を置きながら今回の無料化を提案し、議会でもご議決いただきまして実現となりました。
(NHK記者)
対象施設の施設使用料は無料だと思うのですが、例えば別途、対象施設でイベントが開催されるような時には、イベントへの参加にかかるお金は必要なのでしょうか。
(市長)
例えば、体育館などで参加料がかかるようなスポーツ大会などにはお金がかかってまいりますし、銀河アリーナアイススケート場においても、利用料はかかりませんが、貸し靴代などは必要ですので、そういった点では、お金がかかる部分もございます。昨日もスポーツ施設課長から連絡があって、銀河アリーナの写真とともに、とても多くの皆さんに使っていただいていますという報告がありました。このほか、よく市民の皆さんからも、この無料化の取組はいつか終わってしまうのではないかという心配の声をいただくので、これはずっと続けていきますと伝え、とても喜んでいただいております。市内だけでなく、市外の多く方からも良い取組とのお声をいただいており、例えば、市外から子どもが相模原市の学校に通っている方から、住民税を払っていないから使ってはいけないのかなと言われたので、在学中の方は、無料で使えるんですよとお伝えしたところです。私たちは、この取組をどうやって子どもたちや保護者の皆さんに広く伝えられるかと考えてきて、チラシやSNSなど様々な媒体や機会を通して、これからもどんどん発信していきたいと思っています。こうした子育て施策は、今後も市民の皆さんと対話をしながら寄り添った対応をしていきたいと思います。
(NHK記者)
最後に、この事業では市内在住・在学を示すものなどを施設の入口で提示しなければいけないのでしょうか。
(市長)
それは基本的にはないと思います。年齢が無料化の対象となるか判断に迷う時には、聞くこともあるかもしれませんが、基本はあまりそういう細かい確認はしないようにしていきたいと思っています。
南市民ホールの方針について
(神奈川新聞記者)
相模原南市民ホールの廃止についてお伺いしたいのですが、廃止に伴って、市の方針として、グリーンホールの多目的ホールを代替施設として挙げていらっしゃいますけれども、こちらの音響改善工事を実施するということと、あと南市民ホールが市内の中学生が自分で音響設備等を操作できるということで、今後、廃止した以降も、中学生がそういうことをできるような施設を、市内の大学や企業が有する施設の活用を検討していくということですけれども、昨年の9月の段階で初めて市議会に対して、廃止の方針を示しているかと思うのですけれども、その時点で、今、示した代替施設の改善でしたり、中学生が他の施設で音響設備を操作できるということなどは、廃止の方針と一緒に市から市議会に対して説明されていたのでしょうか。
(石井副市長)
まず、代替施設については、活用における機能として他にあるかというような検討はしていましたが、具体的に場所を示した形で、今回の音響改善というようなことは申し上げておりません。ただ、一つの候補として多目的ホールについては、施設改修を含めて、特定天井の話がありましたから、そういった工事については行うという説明をしていたように記憶しています。それから、児童・生徒の皆さんがお使いになる環境面で、演劇などの舞台作業等については、その時点では特段、ご説明はしておりません。
(市長)
廃止案を示してから1年間オープンハウスとか市民説明会を行ってまいりまして、市民の皆さんと対話を行ってまいりました。特に舞台装置に関しましては、記憶しているところでは、7月16日と18日の市民説明会に私も参加しましたが、特に南市民ホールで18日に行った市民説明会におきまして、中学校の演劇部の顧問の先生や関係者の皆様から、舞台装置の演出に関する経験が南市民ホールだからこそできるという想いを非常に多く伺いまして、とても大切なことだというふうに認識をいたしました。今後も子どもたちが南市民ホールと同様の経験ができる場を用意できるように、しっかり努めてまいりたいと思っております。
(神奈川新聞記者)
このような質問をしたのは、昨年の9月に市議会に対して市として廃止の方針を示した段階で、財政的な観点からの検討はなされたと思うのですが、市民の文化芸術振興という観点から、どれほど庁内で検討されたのかというところに疑問がありまして、本来であれば方針を示す段階で、財政的な面だけではなく、市民の文化芸術振興をどのように継続させていくかという両方の視点があって、議論してしかるべきだったと思うのですが、市議会に説明した昨年の9月の段階では、文化芸術、市民の活動をどうしていくかという検討がなされてこなかったということなのでしょうか。
(石井副市長)
文化芸術の振興そのものは、当然ながら相模原市としては、さがみはら文化芸術振興プランを策定した中で進めていくことは前提としてありますので、施設の廃止という形を提案いたしましたけれども、それをもって文化振興を止めるというような意識はなく、引き続き、文化振興については取り組ませていただくということです。ですから当時も、施設を廃止という結論に至った場合には、代替施設を含めてしっかりと文化の継続ができるように努めていくというご説明はさせていただいております。
(市長)
さがみはら文化芸術振興プランの第3次をお示しさせていただいておりまして、日頃から、市民活動、文化活動に私も足しげく通っています。市民の皆さんの活動から非常に元気をいただきますし、文化芸術が漂うまちを作っていきたいということも、様々な挨拶の機会で触れておりますので、これからもご指摘いただいた点に関しましてはしっかり踏まえて、取り組んでいきたいと思っています。
(神奈川新聞記者)
今、副市長がおっしゃった大まかな上でのプランにおける、文化芸術振興をどうしていくかというのは、私も市の計画等を拝見しましたけれども、南市民ホールを使っている市民からすると、自分たちの活動拠点が奪われることによって、自分たちの活動がどうなってしまうのだろうかという不安があったと思うのです。なので、その廃止だけではなくて、例えば、4月、7月の時点で、中学生が舞台芸術を操作できるのはここだけということを、市がそのとき初めて知ったというのは、ちょっと遅いと思うのです。その廃止の段階で、そういうことができる施設が廃止になるのであれば、それ以外でどういうふうに継続できますとか、音響効果についても、この間でその音響効果について調査されたというふうに聞いていまして、本来、廃止の方針を示すのであれば、それまでに、今、お伝えしたことを検討調査して、市民に同時に公開すべきだったのではないでしょうかということをお尋ねしたかったのですけれども、改めていかがでしょうか。
(石井副市長)
そのような点も含めまして、私どもとしましては、昨年の段階で案という形でお示しをさせていただいて、その上で、利用者をはじめ、地域の皆さんのお声を聞きたいという手順に入らせていただいております。確かに今、記者がおっしゃるように、前段ですべて調査をしていれば、そういったような声についても、完璧に拾えたのかもしれませんが、やはり生の声をお聞きして、直接対話をさせていただく、それを前提として、案という形でお示しをさせていただいたということでございます。
(市長)
記者が言われるように、案を示した段階で、やはり私たちがもっと知りえなければいけなかったこともあったと思います。例えば音響の話もそうだし、舞台装置の話もそうだし、足りなかった点はあるというふうに思っています。例えば副市長が言ったように廃止案を示したけれども、ご意見を聞かせていただきたいと。今回の議会でも、例えば4月の庁議において、すでに廃止案が出ているではないかという話もご質問いただき、担当課からそう言った話も出てまいりましたが、私としては、まずは市民意見をよく聞こうという話で、4月の庁議を終えています。これからも、私たち行政サイドがご指摘の点を事前に知り得た上で、検討を行っていかなければいけないところもあるかと思いますが、多くの利用者の皆さんや市民の皆様、今回で言うと南市民ホールの利用者、それから地元の皆様含めて、例えば、利用者と地元の皆様でも、残して欲しいという意見は同じなのですが、ただ、その想いの中で、考え方もそれぞれあるのではないかということを、私どもは対話の中で知り得ました。やはりこれからもそういった対話は引き続き行っていって、その中で対話から私たちが学んだことを形にできるようにしないといけないと思うし、ご指摘いただいたとおり、事前に分かっておくことが一番大事だと思いますが、引き続きそういった対話を繰り返しながら、市民の皆さんとともに考えて、形にしていきたいと思います。
(神奈川新聞記者)
情報発信の仕方についてもご質問なのですが、この南市民ホールの廃止については、これまで市長が直接出席をして、市民説明会、対話の会という形で開催されるなど、かなり市民からの関心も高かった事項だと思います。その上で、今回、南市民ホールの廃止について、議会では非公開の市民環境経済部会で廃止の方針を説明される予定で、決算特別委員会の方で、委員から質問が出たので副市長が答えられるという形で、公開の場で説明になりました。もともと予定されていた非公開の場での議会に対する説明であれば、市民からすると、市がどういう方針を決定したのかというのは分からないわけですよね。私は議会にその説明をした日に、記者クラブと報道に対して情報発信があるのかと思っていたのですけれども、特に資料等投げ込まれなかったので、そういう意味でいうと、これまで市長が出席した説明会等を開いて、市民に対して方針をどこかのタイミングで、きちんと説明しますというふうにお伝えしていながら、この段階まで、特に公に発表等がなかったというのは、やはり市民に対して非常に不親切だと思うのですが、そのあたりの情報発信について、例えば、議会に対して説明した段階で、記者クラブ、報道発表するなり、なにかしら改善された方がいいと思うのですけれども、その点いかがでしょうか。
(市長)
ご指摘のとおり、私ども戦略会議で最終決定をいたしまして、その段階で12月定例会議に条例提案していこうということと、あとは、条例を提案する一期前の定例会議の部会で説明するということがありましたので、その段取りを踏もうということで進めてまいりました。しかしながら、決算特別委員会で議員からご質問いただいて、もう戦略会議で決まっていたことなので、発表をさせていただきましたが、記者が言われるように、普段、私たちも新しいことをマスコミの皆さんに取り上げてくださいという話をしている以上、ちょっと配慮が足りなかったと思っています。私たちにとって記者の皆さんは非常に大事な方々だというふうに思っていますので、今後、例えば決まったことが変更になったりとか、新しいことを発表する時には、より丁寧に、皆さんにしっかりお伝えする等、寄り添った対応をしたいと思っています。今回そういったことができていなかったことをお詫びしなければいけないと思いますし、今後の改善点として、しっかりと取り組んでいきたいと思います。
(毎日新聞記者)
南市民ホールについて追加で2つほど伺いたいのですが、1つは、先ほども市長がおっしゃっていた市民との対話ということで、方針が決まった今後も、存続を願う市民の方から要望があれば、市長が直接対話に出向かれるのかどうか。もう1点は、前にちょっと伺いましたが、南市民ホールは行幸道路の歩道の部分から施設に入るまで、全く段差がない非常に珍しい施設だと私は思っています。全部を知り得ているわけではないですけれども、大抵のホールというのは、階段を何段か上がり下がりすると思います。私も市民からの指摘で初めて、なるほど、確かに段差がないなと気付きました。これについて、グリーンホールの改修の中で、バリアフリー化についての予算措置など、バリアフリー化をどういうふうに行っていくつもりかお伺いします。
(市長)
まずは市民対話を続けていくかというご質問ですが、私自身はこれまでも、小田急多摩線の延伸や大西大通り線、それから中山間地域医療をはじめとする様々な市民対話に出席しております。昨日も、まちかど市長室に行ってまいりましたが、これからも顔の見える市長として、市民対話は重視していきたいと思いますので、例えばこれが、12月に条例案が可決されて、廃止になる方向になったとしても、引き続き、地域の皆様や利用者の皆様と向き合いながら対話をしていく気持ちはございます。昨日は赤い羽根募金におきましても、地元の連合自治会長はじめ、民生委員児童委員協議会や社会福祉協議会の会長など、大野南地区の皆様とお会いしました。その際、自治会長さんたちから南市民ホールの話もございまして、市長が決めたことに関して、決定したんだね、これからその跡地がどうなっていくかということにまた注目していくよという話と、やはり今、記者から言われたように、これからも自分たちと対話を続けて欲しいというお話をいただきましたから、もちろん私自身も対話に出てまいりますし、局長や区長、副市長もいますけれども、皆で、しっかり顔の見える関係を作っていきながら、対話を続けていきますという話をしました。7月に行われた南市民ホールの市民説明会でも、本当に熱い想いを聞きましたので、やはり市民の皆さんと対話をしていかなければ、最終的な判断はできないなというふうに思っていますので、これからもしっかりと向き合っていきたいと思います。それから2点目のバリアフリー化に関しましては、私も7月16日と18日の市民説明会に行って、改めて市民の皆様から、南市民ホールのバリアフリーを分かっているのかというご質問をいただいて、改めて認識をいたしました。そういった点では、まだまだ私自身も足りなかったところがあるなというふうに、たくさん反省をしなければいけないところもあるのですが、やはり市民の皆様との対話から教えていただくことが、数多くあるということを学びました。グリーンホールの多目的ホールのバリアフリー化に関しましては、担当の局長から説明します。
(市民局長)
南市民ホールは記者のご指摘のとおり、大変フラットな施設でございます。代替施設の1つとして考えている、グリーンホールの多目的ホールにつきましては、確かに、完全にバリアフリーにはなっておりませんが、市民の皆さんと対話を続ける中で、舞台へのバリアフリーな動線ということの他にも、例えばトイレが使いにくいといったようなご指摘をいただいておりまして、トイレについては今13基あるのですが、そのうち7基が和式ということで、これをぜひ改善して欲しいというようなこともご意見としていただきました。市民の皆様のご要望に100%お応えできるわけではないのですが、今後の改修の中で、トイレについては全て洋式化するとか、そういった対応は図ってまいりたいですし、また、舞台に関してのバリアフリー化というのは、躯体を少しいじる必要がありますので、これは大規模改修とか、もう少し大きな工事の際に検討してまいりたいと考えております。
(市長)
グリーンホールの大ホールの長寿命化対策をこれから行っていく際に合わせて、今お話あったように、多目的ホールのバリアフリー化も、もう少し進むように検討しなければいけないと思っています。ご指摘いただいた点において、先ほど局長からあったように、トイレに関しては、13基のトイレのうち、和式で残る7基のトイレを洋式化していくということでありますので、それに関してはバリアフリー化ができますが、ただやはり段差があったり、ちょっと急勾配であったり、例えば車椅子の方たちが椅子に座るというのは、なかなか困難な部分があるというふうに思っています。今でも上階部から見ていただく場所はできているのですが、今後、よりバリアフリー化を図る検討を進めていかなければいけないということは、記者のご質問からも、私自身も思うところでありますので、意識して取り組んでまいりたいと思います。
(毎日新聞記者)
お年寄りのイベントとかも南市民ホールで行っていると思うので、非常に好評で、バリアフリーなところが良いと耳にするので、ぜひ、グリーンホールもご検討いただきたいと思います。
(市長)
ありがとうございます。本当にバリアフリー化は大事だという視点で、今も認識いたしましたので、今後も担当課としっかり議論してまいりたいと思いますし、市民意見や記者の皆さんから教わることもたくさんありますので、今後もぜひ、色々と私たちに対しまして、様々な角度からご意見、ご提案等いただいて教えていただければと思います。ありがとうございます。
いじめ重大事態について
(神奈川新聞記者)
いじめ重大事態に関して、先ほど市長からお話がありましたが、市内で重大事態が起きたことについて、教育長の受け止めをお伺いできますでしょうか。
(教育長)
いじめはあってはならないものであり、教育委員会といたしましても、いじめ防止対策推進法や市のいじめの防止等に関する条例、そして、いじめ防止基本方針を基に、子どもたちが安心して学び、活動できるように取り組んでまいりました。しかしながら、いじめの事案として今回、報道のとおり、市内の小学3年生について、昨年6月にいじめが発生し、それを認知し、このいじめが元で結果的に不登校になり、転校するということになりました。学校では保護者からの訴えの翌日、いじめの疑いとして対応を開始し、7月に被害児童への謝罪の機会を設けるなど、いじめの解決に向けた対応に取り組んでまいりましたが、不登校の状況が発生して、結果的に転校したということについて、9月22日にいじめによる不登校重大事態と認定いたしました。これまで発生報告や調査など、法に則った対応に努めてまいりましたが、学校における発生時の対応、そして調査結果の取りまとめが大変時間がかかってしまったということについて、課題があり申し訳ないと思っております。現在、被害児童の保護者に調査報告書を送付し、所見をいただくことをお願いしている状況でございます。その所見をお出しいただければ所見を確認した上で、また、所見のご提出がなくとも、第三者による調査委員会を開催する方向で準備を進めているところになります。皆様にご心配をおかけし、被害児童、その保護者の方に大変ご心配を引き続きおかけしている、不安な気持ちにさせてしまっているというところについて、申し訳ないと思っております。
(神奈川新聞記者)
次の質問に行く前に事前にお伺いしたいのですが、先日、記者クラブ向けに教育委員会が記者レクを開いて、そこでいろいろ説明がありましたけれども、その時に、記者向けにレクチャーを開くことについて、保護者に連絡済みというふうに伺いまして、学年等についても、出すことについては保護者から了承済みといったような説明が教育委員会の方からあったと思うのですが、後に保護者と話をしたところ、特に教育委員会から事前に記者クラブ向けにレクチャーすることについても、学年について公表することについても、特に説明も相談も受けてない中で記者レクを開催されたというふうに聞いています。そういう意味で、報道するにあたって、保護者のプライバシーとか守りたいと思って、あえて学年等は書かないで報道をしてきたのですが、そのあたり、しっかりと教育委員会として確認された上で、今の教育長のご説明、ご発言だったのかということが気になって、そのあたり大丈夫でしょうか。
(学校教育課長)
先日の記者レクでは、保護者の方にお伝えしていないということを、その中でもお伝えしたというふうに思っております。
(神奈川新聞記者)
たしか先日、両親には説明されているという説明ではなかったでしょうか。それで学年等も言われているのかなと思って、こちらも聞いていたのですが。
(学校教育課長)
記者レクでの質問の中で、今回お話することについて、保護者の方に了解は得ているのですかということを聞かれたかと思うのですが、していませんという形でお答えしたかと記憶しております。
(神奈川新聞記者)
そうすると、学年等の公表については、教育委員会の方で判断されたということですか。
(学校教育課長)
そうです。
(神奈川新聞記者)
分かりました。失礼しました。教育長に続けてご質問したいのですが、昨年の6月にいじめが発覚をして、重大事態の認定まで3カ月を要していますけれども、これだけ時間を要した理由というのは、どういったことなのでしょうか。
(教育長)
認定に当たって、とにかく丁寧に取り組んできたということが一番なのですが、学校において、まず初動の対応に課題があって遅れてしまったこと、それから、実際の事実の確認に時間を要してしまったことが原因であるというふうに認識しております。その上で、様々なことを総合的に判断いたしまして、9月に重大事態の2号として認定したものを教育委員会で受け付け、それを了解いたしました。
(神奈川新聞記者)
国の基本方針とかガイドラインにおいては、重大事態と認定される、想定されるケースとしていくつか挙げていまして、それに照らし合わせると、例えば今回の事案ですと、6月の段階で自傷行為があったり、自殺願望を口にしているということが、学校と教育委員会に伝えられていますし、7月の段階でかなり長期の欠席が続いています。それで8月に転校ということで、そういう意味では6月にも7月にも8月にも、重大事態として認定するタイミングはあったと思うのですけれども、教育委員会としては、どの段階においても、重大事態に値するというふうには考えられなかったのでしょうか。
(教育長)
重大事態に値するのではないかということを含めて検討を進め、状況や情報の収集、その内容の調査確認等を行ってきました。その結果として、事実確認を丁寧に行ってきたのですが、時間を要したことによって不安を生じさせてしまったということについては、反省をしているところでございます。
(神奈川新聞記者)
続いて市長にもお伺いします。市長にその発生報告が昨年の11月に教育委員会からされていると思うのですが、認定したのが9月ということで、発生報告まで2カ月を要しているわけですけれども、その段階で市長として、ガイドライン等に、いじめ重大事態であれば本来速やかに報告しなければならないというふうに定められていますけれども、そういったご認識等は市長にはあったのでしょうか。
(市長)
もちろん国の法令やガイドライン及び市のいじめ基本方針に則った対応というのは必要だと思っておりまして、令和4年6月にこのいじめ事件が発生し、7月には、加害児童から被害者側にお詫び等を行ったというお話も伺っていましたが、結果的に9月22日に重大事態になって、やはり間が空いてしまったということ、ここは反省をしなければいけない点だというふうに思っております。
(神奈川新聞記者)
11月の段階で市長として、本来であれば速やかに自分のところに報告がなければならない事案だというふうなご認識はあったのでしょうか。
(市長)
それはもちろんございますし、その際も教育長をはじめ皆さんに、そういったお話のほかに、加害児童や被害児童に対しまして、よく寄り添った対応をしてもらいたいという話をさせていただきました。
(神奈川新聞記者)
その段階で、明らかに法に定める期間より長くかかっているわけですが、市長としては学校や教育委員会の対応について、その時点で問題とはお考えにならなかったのでしょうか。
(市長)
9月22日に重大事態に認定してから、その段階で2カ月経っておりましたから、そこは先ほどお話したように、時間を大変要しているということもございまして、教育委員会がそこは反省をし、今後は訂正していただかなければいけない、速やかに報告していただかなければいけない点だったと思っています。
(神奈川新聞記者)
今回の事案に関して、被害児童は4月以降ずっといじめを受けていたので、なかなか保護者にも言えずに黙っていて、耐えられなくなって、6月に初めて保護者に告白したようですが、その後も、ベランダから飛び降りようと思ったとか、今まで20回ぐらい死のうと思ったとか、小学生低学年の男の子が、そういうことを言うということ自体、もうかなり緊迫していて深刻な状況だというふうに思うのです。教育委員会や市からすると、2カ月を要するということはそんなに大きな問題ではないのかもしれませんが、例えばその間に、それこそ最悪な事態になってしまった場合に、どうされるのかと思っています。市長もお子さんをお持ちだからお分かりだと思うのですが、ご自身のお子さんがいじめを受けて、死にたいと何度も言うこと自体、異常だと思うのです。それだけもうかなり深刻な事態だと思うのですが、改めて、今までの学校と教育委員会の対応というのは、適切だというふうにお考えでしょうか。
(市長)
今、記者が言われた子どもが例えば死を口にするようなことがあってはならないことだと思っていますし、そもそもいじめがあってはいけない。やはり子供たちは、勉強し友達と遊んで、多くの青春時代を過ごしていただきたいと思っていますから、そういった死ということを考えるようなことがあっては、決してならないと思っています。今後そういったお子さんたちを、誰一人取り残さない、相模原教育を実現しなければならないと思っていますので、そう思われた段階から2カ月間、おそらく被害児童にとっては長い時間だったというふうに思います。そのことは反省をしなければいけないと思いますし、教育委員会、そして学校等に対しましては、やはり先ほどお話したように、初動の対応から時間がかかってしまったということを含めて、ここは反省しなければいけない点だと思っております。
(神奈川新聞記者)
国のガイドラインはかなり強い文言で、例えば速やかに報告しなければならないということについても、それをしない場合はその法律を違反するとまで書いてあります。要はそれだけ最悪な事態にならないように、速やかに対応、調査しなさいというふうに、学校と教育委員会に求めているわけです。やはり今の市長の答弁からすると、そういった認識というか共通理解というのは、やはり欠けていたのではないかと思うのです。ましてや相模原市においては、10年前に中学生が自殺をしています。さらにその後の調査委員会で、背景にいじめが複数あったということで認定されていますけれども、やっぱり冒頭の市長のご挨拶の中で、教育委員会自ら、これまでの対応を検証して欲しいというお話がありましたけれども、やはり第三者に入っていただいて、きちんと学校と教育委員会の対応を調査するというふうにされた方が良いのではないでしょうか。それを判断するのは教育委員会ですけれども、そのあたりの市長としての今のお考えをお聞かせいただけますか。
(市長)
誰一人取り残さない相模原教育を実現しなければならないと思っていますので、全ての児童・生徒に寄り添った対応をこれからもしていかなければいけないと思っています。そうした中で、9月22日に重大事態として認定して以来、2カ月経って私のところに報告がまいりましたので、先ほど言った初動対応を含めて、大変反省しなければいけない点だと思っています。そういった中で、第三者の調査委員会に関しましては、今、調査報告書について被害児童の保護者に所見をお願いしており、ご意見をいただけるか分かりませんが、実は今日も教育長とお話をして、これまでの対応が遅れてきたので大きなこと言えませんが、所見をお願いしてから2カ月間経っているので、そろそろ一定の時期をもって、今度は第三者委員会に、調査をお願いする時期が来ているのではないかという話をしていたところです。第三者委員会の報告も、また私どもに挙がってまいりますので、その段階で調査、検討が必要な場合は、市長部局としても調査委員会を立ち上げて、検証していかなければいけないと思っておりますので、そういった議論は、教育委員会とも行っております。日頃、教育委員会からは、各学校もそうですが、細かな情報を速やかに挙げていただいておりますが、この案件に関しては遅れてしまったという点は、何度も申し上げますが、反省をしなければいけない点だというふうに思っております。この点は教育長にも何度もお話をして、教育長も自覚をされていると思っております。
(テレビ神奈川記者)
今のいじめの件に関連して市長にお伺いさせていただきたいのですが、今回の件、ご両親から一連の報告を受けて、学校や教育委員会から不適切な言動や対応が多々見られたというようなお話が直接あったのですけれども、この点に関して一連の対応が、全体として適切であったかどうか、不適切な点があったとしたらどういったところかを教えていただけますでしょうか。
(市長)
ご両親が直接、記者クラブに来られてお話をされたことは承知しておりますが、ご両親が記者の皆様にどのようなお話をされたのかは承知をしておりません。しかしながら、ご指摘いただいたとおり、教育委員会や学校に、不適切な発言や言動等があった場合、これは本当に反省をしなければいけない点でありますし、特に先ほど神奈川新聞の記者が言われたように、お子さんが死という言葉を口にしたという段階で、私がもし父親だったら、それはもう本当に居ても立っても居られないことでありますので、ご不安がある中でさらにご不安を感じさせてしまったところがあるならば、お詫びをしなければいけないというふうに思っています。
(テレビ神奈川記者)
報告受けている段階では、そういった明確に不適切というところは、把握はしていないけれども、これからの調査で明らかになった場合には、また検討するということでしょうか。
(市長)
まだ具体な内容で、どの部分が不適切であったかということは、報告を受けていませんので分かりませんが、先ほどの調査報告書の所見などについて、被害を受けた保護者の方からのご意見や調査報告書を見て、その点は考えて行きたいというふうに思っております。
(テレビ神奈川記者)
あと重複してしまうのですが、改めてこれだけ初動が遅れてしまっていて、調査結果をまとめるまでも、かなりの時間がかかっていますが、全体として市長の所感というか受け止めとしてはいかがでしょうか。
(市長)
やはり先ほど言ったように、児童、生徒誰一人取り残さない、相模原教育を実現していかなければいけないという視点の中で、これからも様々な案件が起こりうる可能性があります。その中で例えば、傷つき方やとらえ方はそれぞれ個人によって違います。様々な方がいらっしゃいますから、そういう学校教育であって良いと思っていますが、ただ、その中でより寄り添った対応というものが必要だと思います。それは、被害児童、生徒であったり、保護者であったり、すべての皆さんに対して、教育委員会、学校が率先して寄り添った対応を行っていくことは、当然のことだと思っていますので、その点で今回、時間がかかってしまったことや、少し空白の時間があったということは、本当に恥ずべき点でありますし、今後決してこういうことがないように、教育委員会、そして学校でも取り組んでいかなければいけないと思います。同じように、市長部局である私たちも、例えば職員の接遇に関して、市民からご意見をいただくことがよくあります。その都度、私たちも反省しなければいけないし、やはりすべての皆さんに相模原市を選んでいただいて住んでいただいて、私も72万市民家族ですと日頃より話をしているように、寄り添った対応というのは、公僕である以上、市長部局であろうが、教育委員会であろうが、適切に行っていかなければいけないと思っています。
(テレビ神奈川記者)
あと学校現場で、今後こういったことがないようにしていかなくてはいけないとお話がありましたが、多忙化する学校現場などといった問題もある中で、例えば専門医の配置であるとか、現段階で検討していることなどがあれば教えてください。
(教育長)
今の体制で、このような事態を招いてしまったということを反省して、体制の見直しは始めているところですが、具体的にどういう体制にするかというところについては、まだここでお示しできるものはございません。
(毎日新聞記者)
今回の件では、ご両親から私どもにいじめはあってはならないことなのですが、いじめというのはやはりどの世界でも起こり得るということもおっしゃられていて、学校や教育委員会の対応が無策だということが大きな問題だというふうにお話されていました。つまりその初動対応から不信感を持ってしまっているのです。別の話ですが、教職員の体罰の可能性が高いという案件も、その初動対応で保護者の方が不信感を持ってらっしゃると思うのです。各学校長には、責任と過大な権限があると思うのですが、教育委員会としての学校長に対する初動対応についての、何か研修会みたいなことをお考えかどうか伺いたいのですが。
(教育長)
こういった事態が起こっておりますので、校長や副校長と管理職を集めて、私から直接話をさせていただくという場を設ける予定でおります。そういったところで、学校の体制について、必要な危機感ですとか、それからいじめに対する敏感な意識というものを持って、また先だっての教員の不適切な行動のようなことがないように、それに対してしっかり報告や相談をする、また、保護者に必要な連絡やご説明をする、そういった基本の事項をしっかり取り組んでいかなければいけないということについては、説明をしてまいりたいと思っております。また、今は採用されてから年数の少ない、若い教職員がとても多い状況があります。学校の体制として、そういったことも不備が発生しやすい状況を招いているものなのかというふうに認識をしておりまして、校内での研修や集合・指定等での研修、それから各学校において、どのようにコミュニケーションを図って意識を啓発していくか、真摯に取り組んでまいりたいと思っております。
(毎日新聞記者)
教育長から、学校長や副校長を集めて直接お話をさせていただく場を設けるというお話がありましたが、その場を報道機関が取材できるようにご検討ください。
(教育長)
検討させていただきます。
※質疑応答中の重複した言葉づかいや明らかな言い直しなどは、整理した上で掲載しています。
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