令和5年度 11月定例記者会見
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日時 令和5年11月13日(月曜日)午後2時~3時10分
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場所 市役所第2別館3階第3委員会室
(市長)
【あいさつ】
皆さん、こんにちは。過ごしやすい季節もつかの間、朝晩は日毎に冷え込んでまいりましたので、ご自愛いただきたいと思います。
はじめに、市内で行われるイベント等についてお知らせいたします。
まず、JAXA相模原キャンパスで開発や試験が行われ、9月7日に打ち上げられた小型月着陸実証機「SLIM」が、現在、月に向かっております。この「SLIM」の月面着陸の成功を祈りまして、本市では応援メッセージを募集しております。応援メッセージをいただける方は、11月30日までに、博物館に設置している応援メッセージボックスにご投函いただくか、市ホームページの応援メッセージ募集専用フォームにご入力をお願いいたします。
11月25日から26日には、相模原駅前の相模総合補給廠一部返還地におきまして、「潤水都市さがみはらフェスタ2023」が開催されます。昨年度も大変好評でした「キャンプ体験」や、バスケットボール、格闘技などの「スポーツフェスティバル」、毎年恒例の「らぁ麺グランプリ」など、本市の観光資源や名産などを多彩なコンテンツを通して楽しめるイベントとなります。25日の夜には、ランタンを模した風船を参加者皆さんで一緒に夜空に浮かべる「サガミハランタン」も、昨年に引き続き実施しますので、ぜひ取材にお越しください。
さて、本日の案件は2件で、1つ目が「市議会12月定例会議」について、2つ目が「神奈川県、そしてJR東海との3者連携協定の締結」についてとなります。
それでは1点目、今月17日から始まります「市議会12月定例会議」からです。
まず、初日に予定されております市議会全員協議会におきまして、令和3年度から取組を進め、来年度から第2期を迎える「相模原市行財政構造改革プラン」と、今年度中に条例の制定を目指しております「相模原市人権尊重のまちづくり条例」案の概要についてご説明させていただきます。
次に、前回の定例記者会見で方針をご報告しました南市民ホール及び市体育館につきまして、南市民ホールは令和8年3月末、市体育館は令和7年3月末での廃止とする条例案を提出いたします。
また、安心して子育てできる環境の確保を目指して、今年の2月に方向性を発表させていただいておりました小児医療費助成制度の拡充につきまして、令和6年8月からの実施に向け、条例の改正を提案いたします。改正内容としましては、対象年齢を現行の中学3年生までから高校生世代までに拡大し、中学3年生までの所得制限を廃止いたします。また、通院時の一部負担金は中学生以上といたしますが、引き続き、市民税非課税世帯の方からは求めません。市議会でご承認いただけましたら、市内医療関係団体等と調整のうえ、市民の皆様や医療機関等にしっかりと周知等を行い、令和6年8月から新制度でスタートできるよう準備を進めてまいります。
続いて、補正予算につきまして、まず、本市のふるさと納税についてですが、寄附額が当初の想定を上回ることが見込まれるため、運営経費の増額を計上いたしました。本日、返礼品の一部を私の演台前にご用意させていただきましたが、今年4月から9月までの寄附件数のランキングでは、1位が、皆さんから向かって左手になりますがユニリーバ・ジャパン株式会社のボディウォッシュやシャンプーなど、2位が、その前にございます有限会社小川和男養鶏場のおがわのたまご、3位が、ちょうど中央にございます東プレ株式会社のキーボードやマウスとなっています。このほか、他市であまり見ないめずらしい返礼品といたしまして、皆様から向かって右手前にございます株式会社グリーンマックスのNゲージの鉄道模型や、ちょうど中央、こちらにございますタイヨー印刷株式会社のアイドルマスターアクリルスタンドなども本日、展示させていただいております。さらに多くの方に本市の地域活性化を応援していただけるよう、ぜひ記者の皆様に取り上げていただきたいと思います。
次に11月2日に閣議決定された国の総合経済対策につきましては、まだ具体的な事業をお伝えすることができませんが、本市としましても、物価高の影響を受けている市民や事業者の皆様を支援するため、国の経済対策を活用した事業を市議会に提案する予定で検討を進めております。
続いて本日の案件の2点目は、「神奈川県・JR東海との3者連携協定の締結」についてです。
11月1日に神奈川県とJR東海、本市の3者で、仮称中央新幹線神奈川県駅の周辺開発を契機としたさがみロボット産業特区におけるイノベーションの創出促進を目的として、連携協定を締結しました。この協定の締結により、神奈川県が進めてきた生活支援ロボットの実用化及び普及促進の取組や、JR東海が有識者や企業等と進める人々の豊かな生活を実現する取組、本市が進めるリニア駅周辺のまちづくりや市内産業の活性化の取組、こうした3者それぞれが保有する知識や経験、関係者との関係性等を相互に活用し、さがみロボット産業特区におけるイノベーションの創出を加速させてまいります。特に神奈川県駅の建設を進めるJR東海におきましては、
本市が行った「イノベーション創出促進拠点運営委託事業」の公募型プロポーザルにおいて選考されており、来年春に橋本駅南口付近において拠点がオープンします。JR東海が今後運営するイノベーション創出促進拠点において、相模原市内外の多様な主体の交流・結合を促し、本市における企業誘致や起業支援、スタートアップ企業の創出・育成の取組を推進することで、市内産業のさらなる活性化につながることを大いに期待しております。ぜひ、注目をよろしくお願いいたします。
関連して、6月の会見でもお伝えしておりましたが、橋本駅南口周辺地区の「まちの将来像」や「まちづくりの誘導方針」を定める「相模原市リニア駅周辺まちづくりガイドライン」につきまして、パブリックコメントやオープンハウス型説明会等を通じた市民意見や学識経験者、関係団体等からの意見などを踏まえ、11月1日に策定しましたのでご報告いたします。今後は、市民の皆様や企業、関係団体の方々とこのガイドラインを共有し、地区のまちづくりルールを検討するとともに、民間開発の円滑な誘導を図ってまいります。ガイドラインの詳細につきましては、後ほどお手元の参考資料をご覧ください。
最後に、NECが開発した国産生成AIの共同検証について、10月16日にNECと本市で協定を締結いたしました。今月から、日本に特化した仕様の国産生成AIの利点をしっかりと生かし、本市独自の情報を学習させられる環境を用意するため、NECと調整を進めているところです。NECとしても、全国で初めてのことなので、良いモデルとなるようしっかりと進めていきたいということを聞いております。共同検証の進捗状況につきましては、今後も引き続き、ご報告させていただきます。
私からは以上です。
質疑応答
相模原市人権尊重のまちづくり条例について
(神奈川新聞記者)
答申が出されたのが3月で、8カ月くらい経つと思うのですが、この間、庁内ではどのような検討を重ねてきたのか教えていただけますでしょうか。
(市長)
長い時間をかけて、諮問から答申、慎重なご審議を人権施策審議会の皆様にしていただきました。その答申を3月にいただきまして、この間、様々な団体等にまず我が市の実情、現状をお聞きするアンケート等を取らせていただきました。そのほか、本市にふさわしい条例案となるように、庁内で検討を重ねてまいりました。特に注目されているのは罰則があるかないかというところと十分承知をしておりますが、本市の実情に合うかどうかということも含めて、庁内でも積み上げた会議を行ってまいりまして、今回、17日に全員協議会で発表させていただく条例案骨子となりましたので、そこまで職員ともしっかりと議論してきたというふうに思っています。
(神奈川新聞記者)
今、市長がおっしゃった、様々な団体に実情のアンケートを取られたということでしたが、具体的にどのような団体で、いくつくらいの団体にアンケートを取られ、どのような質問をされたのかというところを参考までに教えてください。
(人権・女性活躍担当部長)
アンケート調査につきましては、市内・市外を含めまして、人権に関係する団体、障害者団体、女性関係の団体、合計34団体にアンケート調査をいたしました。具体的な内容としましては、皆様の中で不当な差別的言動を見たことがあるか、体験したことがあるか、またそういった差別的な取り扱いを受けたことがあるかといった内容のアンケート調査を行ったところでございます。
(市長)
今、部長がお答えした各種団体にアンケート調査を行ったのと同時に、法的にも、特に基本的人権尊重の大変重い話にもなってまいりますので、例えば憲法に詳しい方ですとか学識経験者の皆さんにも、私たちからご相談申し上げ、ご意見をいただいたところです。
(神奈川新聞記者)
今、市長がおっしゃったのは、憲法学者など法律の専門家にお話を聞いたということでしょうか。
(市長)
例えば法律に携わる大学の教授など、法律に関係する有識者の皆さんにご相談をさせていただいております。
(神奈川新聞記者)
それは何人くらいの方にご相談されたのでしょうか。併せてアンケート調査の実施時期もお伺いします。
(市民局長)
ご意見を伺った方々は、大学教授などの有識者3名、それから弁護士の方などにご意見を伺っているところです。アンケート調査の実施時期は5月になります。
(神奈川新聞記者)
市長も答申をお読みになったかと思います。様々な内容が入っていましたが、具体的にこの点が優れているとか、このあたりが相模原らしいとか、そのあたり市長としてどのように受け止められましたか。
(市長)
17日の全員協議会で詳しいお話をさせていただく予定でありますが、人権施策審議会には長期にわたり慎重な審議をしていただきました。審議会の有識者や公募委員を含めた各委員の皆さんから、専門的な見地や市民的な感覚のご意見をいただいており、本当に貴重な答申だと思っています。その答申を本市の実情にどれだけ合わせられるかというところが課題だと考えておりますので、そういった点では、今回17日に説明する条例案骨子が、私たち行政サイドとしての考え方というふうになりますので、もう少しお待ちいただきたいと思います。
(神奈川新聞記者)
市長として、この点が優れているとか評価できるという点を、もう少し具体的に教えていただけますでしょうか。
(市長)
例えば声明を出すという点や人権委員会という第三者委員会を作っていくとか、そういった点は、他市にない優れた点かと思います。罰則ありきかどうかというところを皆さん注目されていますが、罰則以前に、相模原市が今置かれている現状、このことをしっかりと考えていかなければいけないと思います。私も市長になって4年半経ちますが、平成31年の当選後の記者会見で、川崎市以上のものを作っていきたいという話をしました。その後も何度も皆様にお伝えさせていただいておりますが、実際にヘイトスピーチ的な活動を、平成31年4月の統一地方選挙以来、直接目の当たりにしていません。ただ動画等でそういった活動があるのではないかというお話もいただく中で、私が就任した平成31年当時の統一地方選挙で見た非常に衝撃的な状況と、この4年半、地域を歩き地域の皆さんと色々と対話をする中で、今の本市が置かれた現状というものが、大分変わってきているという実感はあります。そういったことも踏まえて、どうしてもヘイトスピーチへの罰則規定にスポットが当てられがちですが、今回、私どもの条例案骨子は全員協議会で説明しますが、この人権尊重のまちづくり条例と記載しているとおり、差別がない相模原市、自分らしく、まずお互いを認め合って、そして自分らしく生きていける社会というものを作っていきたいという考えの中で、私たちとしては受け止めて、またそれを形にしていきたいと思いますので、17日にその形をしっかりとお示ししていきたいと思います。
相模原市行財政構造改革プランについて
(神奈川新聞記者)
これまで第1期という形で様々な方針、施設の話など示されてきましたが、具体的に第2期についてはどういうことを行っていくのでしょうか。
(市長)
第1期におきましては、コロナ禍という特殊な要因に加えて、財政健全化の目標である多額の歳出超過を減らしていくこととか、既存の公共施設の見直しなどを市民対話で進めていくということでありました。このことによって中長期的な歳出超過の改善とか、また持続的な行財政基盤の構築に向けた改革を着実に進めてまいりました。第2期としては令和6年度から令和9年度までの間となりますが、令和2年10月の試算では、令和3年度からの7年間で816億円という歳出超過の見込みでした。現在はかなり圧縮されていますが、引き続き歳出超過の傾向が見られますので、ここをしっかり見直しながら、公共施設の再編、それから本市の総合計画にも出ていますが、少子化対策や中山間地域対策、雇用促進対策といった本市が特に重点的に力を入れなければいけないもの、さらには、私が日頃からお伝えしている子育て・教育・まちづくり、本市の特性として進めていきたい分野、こういったものに対して、財源がしっかり確保できる形を取っていかなければいけないと思います。特に第2期は、これまで手をつけてこなかった扶助費の削減、これに関しましては、指定都市20市で、市民1人当たりの扶助費の予算額は、本市が1位であります。逆に、積極的な投資と言われている、例えば建設事業費は、20市中20位ということでありますから、そういった見直しをしっかり図っていかなければいけないと考えております。同時に、扶助費もただ単に切るのではなく、時代に即した形に変えていかなければいけないと思っていますので、これもまた17日の全員協議会でご説明します。扶助費はこれまで個人支給が主になっていまして、例えば重度障害者福祉手当ですと、月5千円で最大年間6万円支給しておりますが、他の指定都市では見直しや廃止により、本市ほどの高水準で行っているところはなかったなどということがございます。こうした点の見直しなどを含め、第2期では個人サービスではなく、市民の皆さん全体にサービスが行き届くような基盤整備などを中心に行っていきたいと思います。どうしてもこうした見直しに手を付けると、様々な立場の皆さんと対話をしていく中で、厳しいご意見をいただきますが、必要な改革にしっかりと着手するため、丁寧にご説明を繰り返していきながら、第2期での見直しを進めていきたいと思います。この行財政構造改革を進めるに当たり、今回、南市民ホールや市体育館を廃止する条例案を出しますが、私のリーダーシップが足りないせいか、教職員を含めた約8千人の職員全体の中でも、前向きな発想になれないとか、市長が代わってから積極的に新しいことにチャレンジできないと思っている職員もまだいるというふうに私自身も受け止めています。職員が理解しなければ市民への説明はできないわけですので、そういった意味で、まずは庁内の意識の一致をしっかり図っていかなければいけないと思っています。例えばこれを実施するということではありませんが、私が市長になった時に公約で挙げていた市立高校とか敬老パスとか、当初はやりたいと思っていましたが、まずは財源がないとできません。ギガスクール構想の1人1台のタブレットも、当時、5.4人の児童生徒に1台が全国平均であったのが、本市では9人に1台しかなかったので、1人1台にできないのかという話をしたのですが、常につきまとってきたのは、やっぱり財源がありませんということでした。当然、ない財布の中で大盤振る舞いすることはできませんから、そういった中で、行財政構造改革をしっかり行い財源を確保して、その上で私たちがやりたい、市民の皆様が望まれている政策を形にしていく、行財政構造改革を行うことによって未来の展望が開けるということをもっと私たちは説明していかなければいけないと思っています。
国産生成AIの共同検証について
(NHK記者)
国産生成AIについて、相模原市が全国で先駆けてということで先日、連携協定を結ばれていますが、市の職員の方々の業務を減らすということが最大の目的かと思っています。そうした中で、例えば議会答弁の作成であったりとか、かなり業務の中で時間を要するような部分があると思いますが、今後、どういう分野に活用されていきたいとお考えでしょうか。
(市長)
一般論としてお話をさせていただきますが、先ほどお話のあった議会答弁なども、面白い視点だと思っておりまして、私はやるべきかなと思っています。議会答弁の作成では、代表質問で2日間、一般質問で2日間、市長以下が朝から夕方までかなり時間を要して答弁調整を行っています。しかし、その答弁案が答弁調整に挙がってくるまでの職員の皆さんのご努力というものは、私が想像を絶するぐらい、本当に夜中まで答弁調整をしているということがよくよく見られると伺っておりまして、職員に大きく負担をかけてしまっているところだと思っています。その中で、国産生成AIがどういう形で答弁案を作ってくれるのか楽しみなところでありますけれども、もちろん日本語に特化した国産生成AIですが、例えば議会の皆様からは、市長の気持ちを聞きたいとか、現状を聞きたいなど様々な質問がありますから、生成AIも私の気持ちや現状など、なかなかリアルタイムで追いかけていけない部分もあるのかもしれません。そういった点から、生成AIを使って答弁案を作った際には、しっかりと私達職員がもう一度目を通し、しっかり検証もしていかなければいけないと思います。今後、こういった答弁調整を始め、例えば政策立案とかも含めて、これから使っていきたいと思っています。
(NHK記者)
まだまだ始まったばかりのことなので、今後の一つの要望となるかもしれないのですけれども、せっかく全国初の自治体の試みということになるので、全国の自治体のお手本となるような、そういった内容の報道を目指していきたいと思っています。相模原市における活用例みたいなものを、もし取材させていただけるのであれば、可能な限りお受けいただけるとありがたいと思います。
(市長)
23人の職員が参加したChatGPTの検証を導入した時も、例えば八王子市とか町田市の市長と3首長懇談会を行った際に、本市ではChatGPTを導入し検証していますから、こうした取組を八王子市や町田市の皆さんと共有していきたいという話をしました。もちろん今回、NECさんも、先ほど冒頭に私もお話しましたが、今回の生成AIの共同検証に関して非常に力を込めて取り組んでいただいていますし、私たちも国内初の協定を結び、共同検証を行っていくという中で、責任を感じています。本市だけではなく、全国の職員の皆さんの負担の軽減や働き方改革にもつながると思っていますので、この取組を私たちがしっかりと良い形にして、全国の広域自治体や市町村の基礎自治体の皆さんにお示しができればと思っています。私たちの今回の共同検証では、いろんな課題も見えてくると思いますが、私も常々チャレンジする相模原に変えていこうという話をしていますので、まずは挑戦して、その課題を克服しながら良い事例を全国の皆さんにお伝えできるように、取り組んでいきたいと思っています。
ふるさと納税について
(テレビ神奈川記者)
当初予算の増額をされた背景や根拠の部分と市長の受け止め、今回ルールの改正もありましたが、そういったところも何かスケジュール的な部分で影響があったかどうかというところを教えていただけますでしょうか。
(SDGs・シビックプライド推進担当部長)
12月補正予算要求を行うことになった理由ですが、人気の返礼品の追加や、新たなふるさと納税ポータルサイトの利用を開始したことが挙げられます。また、記者からお話がありましたように、総務省のふるさと納税の制度改正による影響で、全国的に9月の駆け込み需要もあると承知しております。こうしたことから本市におきましても、当初の想定を上回る寄附が見込まれることから、12月補正予算要求を行うことになりました。制度改正による影響について、本市においては、若干なのですが、地場産品基準の変更によって返礼品にできないものが10月1日からいくつかございましたけれども、それ以外は特に大きな影響はありませんでした。
(テレビ神奈川記者)
いずれも好調ということで、市長としての今年度の受け止めとしてはいかがでしょうか。
(市長)
返礼品に関しましては、担当課が非常に頑張ってくれまして、令和5年度は400種類を超え、大変幅広く用意されていますが、私が市長になった令和元年度は102品で、非常に少ないというイメージがあり、当時私も相模原市には非常に良いものがたくさんあるのに、何で出していけないのかと思いました。例えば、私は釣りが好きなのですが、茅ヶ崎市に手作り竿の剛樹さんという会社がありまして、ここが茅ヶ崎市のふるさと納税をやっていたのです。それを見て、市内にアリゲーター技研さんという釣り具屋さんが市役所のそばにありますので、ここの釣り竿は返礼品にならないのかなという話をした中で、当初、職員もどちらかというと私たちからの営業というよりも待ちの姿勢が強かったのですが、そうではなくてこれからは返礼品に登録しませんかとどんどん仕掛けていきましょうと伝えました。例えば、ふるさと納税の返礼品でサンゴ培地で育てたアマノさんのミニトマトがあるのですが、私の仲の良い川崎市の福田市長さんに食べていただいたら、これさくらんぼよりおいしいね、イチゴよりおいしいと喜んでくれました。もちろん福田市長ご自身ではふるさと納税はやっていないでしょうけれども、いろんな場面で、相模原市のふるさと納税の品物を、ご自身の関係者と食べていただいたりしているようです。市内のこうした資源が多く展開されてきましたが、まだまだ市内に埋まっている資源があると思いますので、ここをしっかり取り出して、選ばれるふるさと納税の形になっていけば良いと思っています。
いじめ重大事態について
(神奈川新聞記者)
今月初めに保護者の所見が提出されたと聞いておりますが、市長への報告というのは既に行われたのか、それとも今後行われるのか、スケジュールを教えてください。
(教育長)
いじめ重大事態につきましては、11月1日に保護者から所見をいただきまして、これまでの対応について検証を求める内容であると受け止めておりますので、11月15日に開催する、教育委員会会議において、調査委員会への諮問について審議する予定となっております。所見をいただきましたということについては、市長には報告をさせていただいております。
(神奈川新聞記者)
11月15日の教育委員会会議で調査委員会に諮問する内容等について話し合いがされると思うのですけれども、実際に調査委員会への諮問が決まると、調査委員会による調査が開始されると思うのですが、市長への報告や学校がまとめた調査報告書の公表については、どの段階でされる予定なのでしょうか。
(教育長)
そこにつきましても、保護者の意向ですとか、教育委員会や調査委員会の方に確認をした上で、慎重に検討していきたいと考えております。
(神奈川新聞記者)
こちらでまだ調べていないのですが、実際に国のガイドライン等では、市長報告とか、調査報告書の公表の時期、段階というのは、何か示されているのでしょうか。
(学校教育部長)
調査結果の公表につきましては、その公表の仕方、また、内容等について、被害児童や保護者と確認した上で、公表する方向で考えておりますが、調査結果ということになりますので、現在、学校からの調査報告と保護者からも所見をいただいておりますが、今後、第三者委員会の方での調査を行う方向で、今、準備しておりますので、まだ調査途中の段階と捉え、第三者委員会での調査結果の段階で、公表については保護者等ともやりとりしながら検討させていただきたいと考えております。
(神奈川新聞記者)
特に国のガイドライン等では、一度まとめた学校の調査報告について、どの段階で公表しなさいといったものはないのでしょうか。
(学校教育部長)
いじめ重大事態の調査に関するガイドラインにおきましては、調査結果の公表について、先ほど申しましたように、保護者等と内容等を確認した上で公表することが望ましいというような文面がございます。調査結果というところで、本市教育委員会としましては、今後、第三者委員会を設置する予定があることから、その調査結果について、公表の検討をしていきたいと考えております。
(神奈川新聞記者)
調査の主体というのは、最初に学校の調査組織が調査して、今後その調査委員会という有識者等で調査をされるので、別個の調査になって、おそらく別々に調査報告書が出されると思うのですが、学校の調査結果は既に出ているわけで、そういう意味ではこの段階で保護者等の意向も聞いた上で、学校の調査報告書は公表することが望ましいという気がするのですが、その点はどうお考えでしょうか。
(教育長)
保護者の意向も踏まえて、さらに教育委員会が設置した調査委員会で調査を行うということですので、それは全体としては調査の途上にあるというふうに捉えております。もちろん、そういった進め方等についても、保護者にご説明し、意向も尊重していかなければならないと考えておりますが、基本的には今、部長が申し上げたとおり、調査の途上にあるということで捉え、結果が出た段階で公表するという方向で保護者の方にもご説明し、ご理解いただきたいと考えております
(神奈川新聞記者)
そうすると、最終的に調査委員会の調査がまとまった段階において、二つの調査報告書を公表される予定ということでしょうか。
(教育長)
報告の仕方につきましては、これから調査を行う調査委員会のまとめ方がどういうふうになるかということもありますし、市教育委員会としても、調査の結果として報告書を出しますので、場合によっては、市教育委員会でまとめたものを、結果として出させていただく場合もあるかと思っております。
(神奈川新聞記者)
市教育委員会としての調査報告とおっしゃいましたけれども、一番最初の調査報告書というのは、学校として、学校の調査委員会がまとめられた調査なので、市教育委員会としての調査とはまた別のものだと思うのです。そういう意味では、過程では繋がっているかもしれないですが、調査としては一度終えているものですから、別個のものというふうになるのではないでしょうか。さらに、その学校の行った調査がきちんと適切になされたかどうかというのは、今後その調査委員会等の中で調査が入ると思うのですけれども、それが公表されないと、具体的にどこに問題があったのか、調査や報告書をまとめる段階において、どのような問題点があったのかというのは、やはり分かりにくくなってきてしまうと思うのです。そういう意味でも、一度この段階で公表された方がよろしいかと思うのですけれども、その点についてはいかがでしょうか。
(教育長)
教育委員会といたしましては、今、調査の途中であるというふうに捉えて、その方向でおりますけれども、そこにつきましては、保護者にお話をし、それから調査委員会を開くにあたって、委員の意見を尊重して決定してまいりますが、その最初の段階でも、学校による調査を含めて公表するかどうかということは、すべて調査委員会の方に確認して取り組んでいきたいと思っております。
(神奈川新聞記者)
調査委員会への諮問の時期については、具体的にいつぐらいを検討されていますでしょうか。
(教育長)
今、少しでも早く開催ができるように、調査委員会の開催日を調整しているところで、まだ日が決まっておりません。ただ、できるだけ早く開催したいと考えております。
(神奈川新聞記者)
保護者の所見が出されて10日ほどになりますけれども、教育長は実際に所見をご覧になりましたでしょうか。
(教育長)
はい。拝見いたしまして、大変厳しい内容であるというふうに認識しております。これまでのこちらの報告書も含め、量的にも多いものですので、さらに丁寧にきちんと見ていきたいと思っております。
(神奈川新聞記者)
今おっしゃった厳しい内容というのは、どういう意味での厳しいということなのでしょうか。教育委員会にとっては厳しいということなのか、厳しいけれども、やはり受け止めなければいけない指摘というふうに受け止められたのか、もう少し具体的に受け止めを教えていただけますでしょうか。
(教育長)
保護者の所見については、しっかり受け止めていかなければならないと認識しております。ただ、その全てを調査委員会の方にまずは提出させていただいて、そこから調査を行っていただきますので、私が今ここであまり発言をするのは適切ではないと捉えておりますので、ご了承いただきたいと思います。
学校給食における産地偽装について
(神奈川新聞記者)
続いて、学校給食の関係でお伺いします。まず川崎市の市立小学校で提供された給食を検査したところ、豚肉が外国産ということが分かり産地偽装が判明したということですけれども、相模原市においても11月10日に発表されたとおりと承知しています。事業者からは産地証明書を出してもらっていて、川崎市の場合は検査をして独自に調査をした結果判明したということですけれども、相模原市の場合は学校ごとに食材を発注している関係から、なかなか産地偽装を見抜くというのは難しいと思うのですが、そのあたりの受け止めと、今後、難しい中で何か対策としてできるもの等のお考えがあればお聞かせいただけますでしょうか。
(教育長)
まず学校給食では、食の安全安心が何より重要だと捉えております。この度の産地偽装があったことについては、大変残念に、遺憾に感じております。その上で、対策として何をどこまでやることが本市にふさわしいのか、改めて今後考えていきたいと思っております。
(神奈川新聞記者)
市長ももし何かこの件でご意見がありましたらお願いします。
(市長)
市内の事業者が食品偽装していたということで、特に、子どもたちは口にする食材を選べるわけではありませんので、提供する私たちがしっかりと、本当に体に良いもの、健康で安全なものを提供しなければいけないという視点から、大変遺憾な話だと思っております。川崎市のように一括で食材を発注できるところは検査等もしやすいと思われますが、本市では自校方式の学校などを含めて、地元の市内企業育成のために門戸を広げて、例えば市内の八百屋さん、お肉屋さん、商店街にあるようなお店など、学校や給食センターごとに市内事業者が学校給食に参入できるように取り組んでおりますので、施設毎に納品された食材を検査していくのは容易ではなく、食品偽装などを見抜けない部分となっているのは反省点だと思っています。その点で、教育委員会に伺ったのは、給食を作ってから2週間は食材を保存しているということでありますので、2週間以内のものだったら、今後もそういった検査や調査ができる部分もございますが、2週間を超える話にはまだ課題があると思っています。学校給食については、今年度公会計制度も始まりましたし、今日もPFI事業の要求水準書(案)の勉強会が午前中にあったというふうに伺っていますが、令和8年12月を目途にセンター方式で中学生の完全喫食を進めてまいります。子どもたちの安全安心のためにも、様々な皆さんからご提案をいただいて、より安全で安心な食材を提供できるよう、かつ、できるなら地場産の食品を使えるような、目に見える形で、子どもたちが安心して、私たちを信頼して美味しい給食を食べていただけるような環境整備に努めていきたいと思っております。
相模大野の伊勢丹跡地について
(毎日新聞記者)
前回の定例記者会見で、南市民ホールのことでちょっと伺い損ねてしまったのですけれども、今、グリーンホールに行く時に、市長もよくご存知だと思うのですけれど、非常に行きづらいですよね。確認でお尋ねなのですが、伊勢丹の跡地のタワーマンションが出来た暁には、相模大野駅からペデストリアンデッキでグリーンホールの方には行けるようになるのでしょうか。
(市長)
ここは、野村不動産さんとお話していく中で、公共歩廊の24時間化というものをお約束してもらっていますので、相模大野駅を降りて、そしてコリドー通りを通って、エスカレーターを昇って、季節の橋を渡って、そこから相模大野中央公園や相模大野図書館、グリーンホールに行ける24時間通行可能な公共歩廊ができる予定です。
(毎日新聞記者)
直接アクセスできるということですね。今はぐるっと大回りするような感じで、しかも狭い階段を上っていくような感じなので、将来良くなればと思ったので伺いました。
(市長)
そうですね。季節の橋から町田方面に降りる階段も、本当はもう設置が終わっている予定でしたが、入札の不調が4度ほど続いて、こちらの工事も遅れています。本来、この階段が出来ていればもう少しスムーズに移動できるのですが、今、記者さんからご指摘頂いたように、現在は細い階段であったり、相模大野中央公園から回って、そこで初めて、車椅子の方が上がれるスロープが付いていたりですとか、もちろんエレベーターで直接上がれる場所もありますが、バリアフリーを含めて、皆さんが使いやすい公共歩廊にしていかなければいけないと考えております。そこを踏まえて、野村不動産さんともしっかり話を進めていきたいと思います。
地方自治体の首長の多選について
(毎日新聞記者)
昨日、海老名市長選挙、市議会議員選挙の投開票がありまして、内野市長が6選をされました。本村市長も出陣式に出席されておられましたけれども、海老名市長選の結果についてはなかなか難しいと思うのですが、政治家として、地方自治体の首長の多選について、特に市長は議員から首長になられたということもありまして、その辺の見解を伺いたいと思います。
(市長)
私も県会議員、国会議員をやってきまして、議員時代は多選はなく、禁止もありませんでした。昔はたしかに多選禁止という一つのキーワードで首長になる方もいました。多選禁止条例を作ったけれども、それが発揮されない中で、何選も進めていく方もいらっしゃるし、住民の皆様から選挙で選ばれているのでありますから、そこはオープンなのかなというふうに思っています。やはり同じ方が続けていくことによって、良いことと課題点と、両方あるのではないかと思いますが、例えばこの地域でいうと、南海トラフ地震や首都直下型地震、切迫性の高いお話があったりとか、災害対応などに関しましても、やはり経験豊富な首長さんが続けていくというのは、一つの有権者の選択肢であると考えます。そこに関しては、地域の皆様が一番良いと思う首長さんを選んでいただくことが大事だと思いますから、多選であろうがなかろうが、地域の実情に合わせて、託したい首長さんに皆様が託していくという結果であり、多選禁止条例を作った時代とは大分様子も変わってきたのではないかと思っています。自分が多選を目指すかどうかというのは、多選が何期からかというのもなかなか規定がないのでなんとも言えませんが、今回の海老名市長の6期は、多分県内で一番多い当選回数になるというふうに思っています。選挙は、有権者の皆さんが唯一選択できる機会でありますから、やはり選択肢というのはたくさんあった方が良いのではないかと思います。そういった中では、多選を否定できる時代ではなくなってきたのかなと思っています。
ライドシェアについて
(時事通信記者)
政府や神奈川県で議論が進んでいるライドシェアについてご質問します。現在、議論が様々進んでおりますが、市長の、議論を見ていての受け止めと、相模原市でライドシェアの導入の検討の余地があるかどうかについて教えてください。
(市長)
私は国会議員の時代に、国土交通委員会の委員でライドシェアに関しては反対の立場で政府に質問していました。それは、やはり乗る方々の安全安心の部分で、第二種免許を持たない方々が運転をされているし、諸外国の事例を見ると、非常に便利だという反面、例えば連れ去りの危険性というような課題もあると考えているからです。昨日も菅元総理がテレビに出てお話されていましたが、政府も私が国会議員だった時は、ライドシェアはやらないというような決議をたしか国会で採っていたと思うのですが、そこから大分方針が変わってきたなという感じはします。国会議員時代はもちろん反対でありましたが、今回、日本経済新聞のアンケートにライドシェアの質問があって、反対というよりも慎重に考えるべきだという回答に留めました。それは、やはり市長になってみて、特に私ども中山間地域を抱えている中では、川沿いの地域など、非常に多くの皆さんから移動手段のご相談があるのと、それから相模湖地域ではタクシー会社がお辞めになってしまったので、空白地帯になっており、中山間地域での移動手段の課題が多いと思っているからです。私が市長になって2期目で一番大事だと思っているのは、市民の皆さんの移動手段の確保ということで、職員にも庁内横断的に考えて欲しいと話をしています。神奈川版のライドシェアというのは、まだ私も実態が分かっていないのですが、先日、神奈川県の幹部の方と食事をする機会があったので、特別自治市の課題と併せて神奈川版ライドシェアについてお話させていただきました。三浦市で始めるということなのですが、神奈川県版ライドシェアについては、もう少し私たちにも分かりやすく教えてもらわないと、賛成なのか反対なのか言えないというところで、神奈川県には、神奈川版ライドシェアというのがどういったものなのか、ぜひ県の考え方を教えてくれませんかということをお願いしました。ライドシェアが良いのか、それとも別の手段が良いのか、例えば本市でいうと、グリーンスローモビリティを導入したりとか、それから昨日は「けんこう号」という、介護予防事業の一環として、これまでマイクロバス1台を使って行っていた取組を、3台のワゴン車を導入して、介護予防とお買い物もできるという取組に変えて、津久井4地域で導入しました。中山間地域などでの対応策をどうしていくかということは非常に大きな課題だと思っていますので、まず神奈川県がルールを逸脱しない中でライドシェアにチャレンジしていただくことは、私たちも注目していきたいと思っていますし、神奈川県から良い移動手段が生まれてくれば、全国に広げていっても良いのではないかと思います。ただ、先ほどもお伝えしたように、ライドシェアにはいくつかの課題がまだあり、慎重に検討すべきだと思っていますので、その課題が本当にクリアできるのかというところを注意深く見ていきたいと考えています。年内中には神奈川県にお邪魔して、説明を聞いてみたいと思いますが、その中で、私たちも神奈川県のライドシェアが良いと思えば導入を検討していっても良いだろうし、まずは状況を見極めていきたいと思います。
芸術を地域の教育や文化に繋げる取組について
(朝日新聞記者)
今、ちょうど相模原市、それから隣接する町田市や八王子市にかけて住んでいらっしゃるアーティストの皆さんたちを繋いで、スーパーオープンスタジオという行事を相模原市も関わってやってらっしゃるようですが、昨日覗いてきましたら、この3つの地域にまたがって、今回催しに参加しているところだけで22のスタジオがあって、スタジオごとに大体5人から10人ぐらいのアーティストさんが参加して、都合110人ぐらいの方が活動していると。おそらく日本中様々、美術大学、芸術大学ございますけれども、この地域ほど狭いところにこれだけの数の芸術家がいらっしゃるところというのはそうないのではないかなということを見聞しました。こういう人たちやこういうスタジオというのを、例えば地域の教育や文化に繋げていくような取組というのは、お考えとしてはございますか。
(市長)
実は、去年、八王子市のいちょう祭りに伺う際に、そういったスタジオがあるということで、ぜひ見に行きたいと思い予定に入れていたのですが、たしか時間が叶わずお寄りすることができませんでした。私も非常に関心を持っているところでありまして、いま記者から言われたように、この八王子市、町田市、相模原市の地域資源としては美術大学があったり、本市でいうとアートラボがあったりしますので、やはり芸術家の育成をはじめ、市民の皆さんに知っていただく機会というのは、もっと作っていくべきだと思っています。特に本市の文化芸術振興予算は、全体の予算の中で0.4%しかありませんので、ここを行財政構造改革を進めていく中で、増やしていかなければいけないところだと思っています。本当に日本の中でも、こうしたアーティストの皆さんが集まった地域というのは数少ないというふうに思っていますので、アーティストさんの支援、それから活動の形をもっと市民の皆さんに見ていただくということにしっかり繋げられるよう、アートラボを含めて、コラボしながら発信できれば良いと思いますので、今後検討していきたいと思います。
ふるさと納税について
(共同通信記者)
ふるさと納税ですけれども、そもそもは出身地であるとか、応援したい自治体とかに、お金を寄付して役立ててもらおうというのが本来の趣旨だったはずですが、これが今や返礼品競争といいますか、官製通販とまで言われるような状態になってしまっているということについて、どうお考えなのかということと、これは総務省が考えるべきことなのかもしれないですが、そういう状況に置かれている中では、いわゆる自治体間競争に勝ち抜かないといけないということで、色々と取り組まれていると思うのですけれども、やっぱり先ほど言われました地場の産業とか特産品とか、そういったものを売り出したいというか、見つけてというようなお考えもあるようですけれども、その辺、具体的にどういうふうな形で取り組まれようとしているのかということを教えていただければと思います。
(市長)
ふるさと納税に関しましては、今回、制度改正もありまして、運用なども少し変わりましたけれども、ご指摘いただいたように、かなり過度な競争になってしまっているなと思います。これは反転して考えると、私たち相模原市のシティプロモーションにも役立つツールの1つかなと思っていまして、相模原市でこんなものが作られている、例えばさっきお話したアマノさんのミニトマトなんかも、口にしてみると本当に美味しくて、すごく綺麗で、今度記者の皆さんにも食べてもらったら良いかと思っています。私も本市の返礼品400品全てを承知しているわけではないのですが、このミニトマトについては、実はロボットの展示会に行った時に置いてあって、たまたま試食して、これは美味しいなと思って聞いたら、本市の返礼品の一つですと言われて知ったという経過がございます。ふるさと納税では、やはり過度な競争だけではなく、地域間の格差も生まれています。それから、地方交付税の不交付団体の皆さんが、国からの75%の交付税措置が受けられないというところで、かなり不利も被っているように思いますので、ルールの見直しなども必要なのではないかなと思っています。しかしながら、制度としてありますので、私たちも、しっかり積極的に、今後ともチャレンジしていきたいと考えております。相模原市はものづくり産業の内陸工業都市として生まれてきて、これまで発展してきましたが、返礼品の東プレさんのキーボード、これこそものづくりの1つかなというふうに思っていますし、最近では、アイドルマスターのアクリルスタンドやNゲージなど、皆さん新聞でも結構取り上げていただきましたが、私たちもちょっと想像もしなかったものが非常に脚光を浴びていたりしていまして、インバウンド的な発想なのではないかなと思っています。インバウンドでは、外国の皆さんも有名なところに1回は行くのでしょうけれど、意外と次はもっと違うところに行ってみたいというところで、これから相模原市も都市と自然のベストミックスを謳っていく中で、インバウンドなども一つの視点かと思います。今、神奈川県とお話しているのは、相模湖の湖畔にバレエの劇場建設を、仮設から常設へと進んで段階的に目指していけないかという話もしていまして、やはり狙いとしてはその先にインバウンドがあります。市内では当然というようなものであったとしても、意外と全国の皆さんにヒットするものがまだまだあるのではないかというふうに思いますから、私たちもインバウンド的な思考で、多分これは駄目だろうなと思うのではなくて、まずは返礼品にして出していくということ、選択肢を広げていくということが大事だと思いますので、積極的に議論していきたいと思います。例えば、まだそんなに表に出ていないのですが、最近、市内の温室でバナナを試行的に作っているところがありまして、将来的にはこのバナナがふるさと納税になれば良いなと思っていたりとか、結構、知らないところで面白い取組を行っているところがあるんですよね。そういったところから、何か市の特徴になるようなものが今後出てくれば良いなと思っています。
※質疑応答中の重複した言葉づかいや明らかな言い直しなどは、整理した上で掲載しています。
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