令和4年度 2月定例記者会見(令和5年2月6日)
令和5年2月6日
- 日時 令和5年2月6日(月曜日)午後2時00分~2時45分
- 場所 市役所第2別館3階第3委員会室
(市長)
皆さん、こんにちは。暦の上では立春が過ぎましたが、まだまだ寒い日が続いておりますので、ご自愛いただきたいと思います。
本日の案件は、3件となります。
1つ目は、お手元に発表資料をお配りしております、小児医療費の助成制度の拡充についてでございます。本市の現在の小児医療費助成制度の対象は、中学校3年生までで、1歳以上は所得の制限を設け、中学生につきましては、通院1回につき500円の自己負担としています。全国的に見ますと、本制度の拡充の動きが活発化していまして、本市が多くの方から選ばれる都市になるためには、子育て世帯が安心して子育てできる環境を整える必要があり、このことは少子化対策にも寄与すると考えております。そこで、高校生まで助成対象を拡充するとともに、中学生までの所得制限を撤廃することとしました。高校生まで助成対象を拡充するのは、首都圏の指定都市5市の中では、本市が初となります。また、制度の安定的かつ継続的な運用を図るため、一部負担金は継続させていただきます。これまでどおり、行財政構造改革プランに基づく社会保障費等の見直しや、公共施設マネジメントによる公共施設の見直し等を進め、財源を確保してまいります。今後は、議会に諮り、市内の医療関係団体等と調整し、令和6年度中にスタートしたいと考えております。
2つ目は、3月定例会議に提案させていただく議案についてで、本日は特徴的な4つを紹介します。
1点目は、子どもの施設利用料の無料化に関する議案です。こちらは、昨年11月にも発表させていただきましたが、中学生までの子どもが個人で利用する場合に、市内の体育館やプール、相模川ふれあい科学館、博物館のプラネタリウムなどの14施設の料金を無料とするものです。子どもたちには、ぜひこの機会に、これらの公共施設を利用していただきたいと思いますし、子育て世帯の経済的負担の軽減にもつなげていきたいと考えています。2点目は、相模原市職員の勤務条件に関する条例等の一部を改正する条例についてでございます。こちらは本市職員に関する議案になるのですが、本市独自の取組として、小学生の子を持つ職員が子育てのために取得できる「子育て部分休暇」を新設するものです。本休暇は無給でありますが、職員が児童クラブの送り迎えなどに活用することを想定しておりまして、この制度によって、仕事と家庭の両立を支援し、将来にわたって本市で仕事を続けられるよう、環境を整えてまいります。
3点目は、新たな条例として提案する相模原市犯罪被害者等支援条例についてでございます。本条例は、犯罪被害に遭われた方やそのご家族の方の被害の軽減及び回復を図るため、生活資金の助成や心理相談の実施など、日常生活の支援等の施策を総合的に推進し、市民の誰もが安心して暮らすことのできる地域社会の実現を目的として制定するものです。4点目は、新規条例となりますが、相模原市健康づくり推進条例についてでございます。本条例は、疾病や障害の有無にかかわらず、子どもからシルバー世代までの全ての市民が、心身の健康づくりに対する理解を深められるよう、その気運の醸成を図るとともに、市、市民、関係者等が連携して、健康づくりに関する施策に取り組むことにより、市民の皆さまが生涯にわたっていきいきと暮らし続けられる社会の実現を目指し、制定するものでございます。なお、指定都市でこのような条例を制定するのは本市が初めてとなります。
3つ目は、令和5年度の当初予算についてでございます。一般会計の予算規模は、景気や企業収益の持ち直しにより、市税収入の増加などにより、前年度の3,112億円から174億円、率で言うと5.6%増額の3,286億円となり、過去最大の予算規模となっています。令和5年度予算編成に当たりましては、新型コロナウイルス感染症対策に引き続き取り組むとともに、相模原市総合計画に定めた将来像の実現に向けて、分野横断的に取り組む重点テーマである「少子化対策」、「雇用促進対策」、「中山間地域対策」を中心とした、新たな取組などに係る経費を計上いたしました。 少子化対策では、子どもたちの笑顔や夢を育み、子育てしやすい環境づくりを推進するため、相模原北公園などの公園の改修、市内各所での移動式子どもの遊び場の展開などを実施いたします。また、仕事と子育ての両立に向け、市内企業に対する補助やアドバイザー派遣などの支援を行ってまいります。雇用促進対策では、若者の市内定着を促進するため、学生のインターンシップの推進や市内企業の採用活動の支援、中高生を対象にした市内企業との交流イベントなどを実施するほか、多様な人材の交流を促進するためのイノベーション創出施設の設置・運営の委託などを実施してまいります。中山間地域対策では、公共交通機関を利用することが困難な高齢者や障害者の移動手段の確保や充実を図るため、福祉有償運送を実施する団体への運営支援などを行ってまいります。また、テレワークの拠点である森のイノベーションラボFUJINOと体験観光をパック化したモデル事業を実施するほか、ビジネス客の観光誘導に向けた受入環境の整備などを検討してまいります。こうした重点テーマに関する取組のほか、将来の世代も安心して暮らせる脱炭素社会の実現に向け、2050年の二酸化炭素排出量実質ゼロを目指して、太陽光発電設備の設置を推進するとともに、省エネルギー対策や再生可能エネルギーの導入などを支援してまいります。また、まちづくりにつきましても、本市の将来にわたる持続可能な発展に繋がるよう、橋本駅、相模原駅それぞれの周辺地区における都市基盤整備や、麻溝台・新磯野第一整備地区の土地区画整理事業による市街地整備に取り組んでまいります。今後も、医療や介護などの社会保障に係る経費の増大や、公共施設の老朽化への対応などの経費の増加が見込まれますが、行財政構造改革プランを着実に推進し、希望のタスキを次世代に繋ぐための礎となる行財政基盤を築き上げていくことで、「相模原」というまちを大きく育み、子どもたちの笑顔が輝き、未来に希望が抱ける、「幸せ色あふれるまち」の実現に取り組んでまいります。
最後に、2022年の住民基本台帳人口移動報告の結果についてです。先日、総務省が公表しましたが、本市の転入超過数は3,110人で、全国の1,719市町村中、第12位となり、昨年同様、上位にランクインしました。特に、0歳から14歳までの転入超過数は、昨年と比べて2倍以上に増加しており、本市の子育て施策やシビックプライド向上施策の効果が徐々に表れてきていると思われます。引き続き、選ばれる都市を目指し、取組を進めてまいります。
私からは以上でございます。
質疑応答要旨
令和5年度当初予算案について
(NHK記者)
当初予算案についてお聞きしたいんですけど、柱としては3つ、少子化対策と雇用促進対策と中山間地域対策ということを掲げられていますけど、トータルとして、何かこの予算にキャッチコピーをつけるとか、そういうことがあれば教えてください。
(市長)
市長になって4年目となりますが、令和元年東日本台風を初年度に経験し、そして、新型コロナウイルス感染症の対応に追われてまいりました。その中で、なかなか希望の光が見えてこないという市民の皆さんの声をいただき、72万市民の安全安心というものを第一に優先して取組をしてきました。その中で、先ほど申し上げたとおり、少子化対策、雇用促進対策、中山間地域対策という新たな取組等の経費について、今回、予算を計上させていただきました。こうした取組の多くは、新たなスタートを切るためのものでありまして、確実に未来への希望をつないで、市民の皆さんの暮らしを支えるとともに、明るい明日への入口になると考えています。そのため、令和5年度の予算案につきましては、「未来につなぐ、暮らしをつくる。明日への扉予算」と表現したいと考えております。
小児医療費助成制度の拡充について
(神奈川新聞記者)
小児医療費の助成制度の拡充のことについてお伺いします。全国の指定都市で、高校3年生まで拡充しているところは他にあるんでしょうか。
(市長)
たしか、名古屋市が高校生まで所得制限なしで導入していると思います。所得制限ありは他にもあったと記憶しております。
(こども・若者未来局長)
関東圏の指定都市5市の中で18歳までを対象にするのは本市が初めてとなります。指定都市は20市あるのですが、現段階で高校生まで対象としているのは名古屋市を含めて8市です。
(神奈川新聞記者)
そうすると相模原は9例目ということですね。
(市長)
はい。
(神奈川新聞記者)
実施時期なんですけど、令和6年度中のいつからでしょうか。
(市長)
令和6年の8月ぐらいから始められたらと思っています。
(神奈川新聞記者)
高校3年生までの拡充は、議会等でもこれまでも結構質問が出ていましたけど、このタイミングで拡充を決定された理由を教えてくださいますか。
(市長)
本市は、加山市長の時代に所得制限がある形で、中学生まで拡充してきまして、当時は先行的に走っていたのですが、最近は横浜市が所得制限なしで中学生まで拡充し、座間市も同様でありまして、東京都がここにきて、5,000円の毎月の給付とか、第2子以降の0~2歳児の保育料無償化に加えて、小児医療費の拡充も行っていくという状況になりました。本市は都県境にあることから、隣接している町田市や八王子市の子ども施策を注目してきまして、町田と八王子市は所得制限ありで高校生まで広げました。また、小学校1年生から200円の一部負担金を求めています。こういったことも踏まえながら、かつ、私が地域に出向いて行った時に、保護者の皆さんから小児医療費の助成の希望の声を非常に多くいただきました。実は庁内でも大分前から議論していまして、現行でも年間に22億円かかっていまして、試算するとプラスで3億9,000万円かかるということでありました。単年度で26億円ではなく、毎年繰り返されていくので、この予算の獲得が本当にできるのかということも含めて、庁内で議論し、戦略会議で最終的に決定させていただきました。やはり、近隣の自治体の取組と、市民の声が大きかったというのが、ここに踏み切った大きな要因だと思っています。
令和5年度当初予算案について
(神奈川新聞記者)
当初予算の関係でお伺いします。市長選がある年については、骨格予算を組んで、市長選後に肉付けの予算を組むということが結構多いのですけど、今回はそういった形ではなくて、通常の予算という形式をとられた理由を教えていただけますか。
(市長)
骨格予算プラス肉付け予算や通常予算など、いろんな議論をしてきました。私が選挙に出るという方針を決めたのが1月6日でしたが、昨年から出る、出ないは別にしても、限られた財源の中で、市政運営に係る必要な経費はすべて計上するという方針のもと、通常予算とさせていただきました。私が新たな選挙公約を掲げて当選した後には、必要なものを予算化していかなきゃいけないと思っています。現在、骨格ではないという自治体もかなり多くなっていますので、その中で決めさせていただきました。
(神奈川新聞記者)
来年度の事業を見ると、区画整理やリニア関連であったり、継続性が重要になる事業が結構ありますけど、継続性という観点からも、今回骨格ではないということかなという印象を持ったんですけど、その点はいかがでしょうか。
(市長)
大型事業というのは継続性が非常に必要だと思っていまして、市長が変わろうが変わるまいが、やはり市の方針として、継続性を持ってやっていかなくてはならないと思っています。
橋本駅周辺のまちづくりについて
(神奈川新聞記者)
リニアの関連でお伺いします。橋本駅周辺は、これから相模原市にとって、かなり大きな区画整理であったりとか、まちづくりになると思うんですけど、市長が考える橋本の将来性であったり、発展可能性については、潜在能力を含めて、ポテンシャルについて、どういうふうにお考えなのかを伺います。
(市長)
13.7ヘクタールの相原高校跡地を中心とした区画整理事業をこれから始めていくに当たり、年度内の都市計画決定を目指しています。私が市長になり、初めて黒岩県知事とお会いしたときに、「相模原市はロボット産業特区の対象なんだから、ロボット産業特区のことをもっとアピールしてほしい」というお話をいただきまして、そのことを意識しながらこの4年間やってまいりました。昨年11月の指定都市市長会の時に北九州の北橋市長から「相模原ってロボットのまちと言われているね」とか、経産省の皆さんからも「相模原って言ったらロボット産業特区をいろいろ生かして、中小企業の皆さんが非常に頑張っているまちだと聞いていますよ」と言われるのですが、おそらく市民の中には、相模原がロボットに特化して、中小企業の皆さんが頑張っていることをご理解いただけてないなという中で、ロボット産業特区の色合いを出したまちづくりを進めていきたいと思っています。また、様々なビジネスが橋本で展開され、もちろんテレワークの時代にもなっているのですが、そうは言っても一度来ていただいて、降りていただいて、橋本で一泊、二泊していただく。さらには、ワーケーションで、例えば森ラボで仕事をした後に、キャンプ場でリフレッシュしていただくとか、相模原ならではの都市と自然のベストミックスを生かしたまちづくりを進めていって、降りたいと思っていただける駅にしていきたいと思います。白紙の部分がたくさんありますので、市民の皆さんとも対話をしながら進めていきたいと思います。また、最近中小企業の経営者の皆さんとお会いすると、相模原駅を脱炭素の先行事例になるような、世界に例がないようなまちづくりを期待しているという声や、スマートシティのご提案などをいただいています。橋本駅と相模原駅は3キロ圏内ですので、ぜひ連携してやっていきたいと思います。あと、リニアの関東車両基地が鳥屋にできますので、観光に生かしていったり、宮ヶ瀬湖を日本で例がないようなSDGsに特化した釣り場にするなどの湖面利用ができればいいなと思っていますし、周辺の高尾山は誘客日本一ですので、高尾山の誘客を陣馬山、千木良、峯の薬師等に流れるような施策も行ったり、観光トイレも作っていかなきゃいけないと思っています。いずれにしても、県内に唯一停まる橋本駅に関しましては、首都圏南西部の圏域としての人口規模は280万人ぐらいで、東京とか神奈川の広い範囲をカバーできる大きな拠点になってまいりますので、ぜひ近隣の自治体と連携して、例えば多摩地区には大学の研究機関等も多くありますから、次の選挙で当選できれば、そういった自治体にも足を運んで、一緒にまちづくりに参加していただけないかというボールを投げて、対話をしていきたいと思います。
(神奈川新聞記者)
市長の今のお話で、降りたい駅っていう言葉が出てきましたけど、まちづくりの中身によっては、いろんな資源であったりとか、観光とかビジネスなど、いろんな観点から可能性を引き出して、降りたいまちにすることも可能である一方で、そのまちづくりの内容によっては、ただの通過駅になってしまう可能性もあって、そういう意味では、相模原市が橋本駅を中心にどういうまちづくりをしていくかが非常に重要だと思うんですけど、現時点で市長が考える橋本駅のまちづくりのビジョンを語っていただけますか。
(市長)
今述べたような形だと思っていまして、まだ何を持ってくるとか、何をしたいという話は具体にはお話できない部分もありますけど、やはり降りたい駅というのは一つのキーワードにして、市民対話とか庁内での意見交換をしています。補給廠の跡地にスタジアム構想の話があったりとか、私は例えば、アニメに特化したような何か施設を持ってきたら面白いんじゃないかなとか、LCAとかシュタイナー学園といった特色ある学校がありますから、例えば外国語縛りのエリアを作って、国際色豊かなまちを作っていくのも一つの手かなと思います。橋本駅の13.7ヘクタールの区画整理事業に対して、相模原駅は15ヘクタールありますが、私はこれから返還が進んでいくと思っています。橋本駅も一つの起爆剤ですが、相模原駅の可能性はもっと高いと思っていまして、そういった意味では橋本と相模原の両地区、そして車両基地ができる鳥屋なども含みながら、多くの皆さんが降りたくなる駅というのを作っていきたいと思っています。どんな形にしていくかというのは、市民の皆さんと対話しながら決めていきたいと思いますけど、どうしてもこんなまちにしたいって言うと、それが先行しがちな部分もありますので、今、橋本駅に関しては、まちづくりガイドラインを策定するために市民の意見もいただいているところですので、そういったものを参考にして、今後皆さんに絵をお示ししていきたいと思います。
犯罪被害者等支援条例について
(神奈川新聞記者)
犯罪被害者の支援条例の議案についてお聞きしたいと思います。県内だともうすでに7自治体がこうした条例を持っていますけど、相模原市に制定されれば8自治体目ということで、相模原市の独自な部分であったりとか、あとは今回こういう条例が制定した折には、どういった活用や、どういった運用をしていきたいとお考えですか。
(市長)
県内では、今言われた順番なのですが、指定都市の中ではすでに特化条例で12市、一部含めて3市ありまして16番目になります。そういった意味では、非常に遅かったなという実感があります。実は4年前に当選してすぐに、担当にも犯罪被害者条例を検討してほしいと言ったのですが、なかなか前に進まない部分もあり、任期最後の議会で提案できたことは良かったと思っております。平成15年度から令和3年度まで刑法犯認知件数が減少傾向にあったのですが、ここに来て上向いてきて、これは全国的な話だと思いますが、テレビでは最近治安の悪化を感じているという方が67%ぐらいいるというアンケート結果もありましたので、やはり選ばれるまちになっていくには、まちが安全で安心である必要があると思っています。例えば、市民の方が、夜暗い時間でもまちの中を歩いていけるような、安全安心なまちにしていきたいという思いがあります。その中で、今回、条例提案をさせていただきました。強制わいせつ被害に関して、横浜市が指定都市で先駆けて、令和4年4月から被害者に支援金を支給していますが、私たちも横浜市に次いで、指定都市で2番目になりますが、強制わいせつ被害に対して5万円を支給するという支援をしていきたいと思っていますし、それから、犯罪被害にあった方に対して家事支援というメニューがありますが、誰とも会いたくないという方が家事支援をお断りされた場合には、新たに「加算」という形で5万円を支給するということが本市の特色で、これは指定都市で初めてとなります。
小児医療費助成制度について
(読売新聞記者)
先ほどの医療費の助成なんですけど、高校生までっていうのは、県内の市では確かにないと思うんですけど、町か村はどこかあるんですか。
(大川副市長)
市ではないです。今現在という意味では、高3まで通院でやっているのは、2町で大井町、松田町、入院が大井町、松田町、清川村、それから逗子市、海老名市、厚木市、開成町が来年度に高3まで拡大予定と伺っております。
子どもの送迎用バスの安全装置の設置について
(読売新聞記者)
3月補正予算の件で、子どもの送迎用バスの安全装置なんですけど、国が決めているのは確か幼稚園とか保育園に対しては義務化していると思うんですけど、相模原市の場合は、義務化以外にも小中学校だとか、そういったとこにも助成するっていうことでよろしいでしょうか。
(大川副市長)
そうです。
(読売新聞記者)
そうだとしたら、340台って話も聞いたんですけど、いくつの施設なのか教えてください。
(こども・若者未来局長)
認定子ども園とか認可外保育施設で13施設で33台、送迎用のバスになりますので、園外保育のバスは除いたものとなります。民間の児童クラブが24施設48台、それと障害児の通所支援事業所、放課後デイというようなところは、149施設で253台。小中学校6路線6台、スクールバスですので路線になります。児童クラブについては助成することとしています。ただ助成額は市が2分の1、国が2分の1で、財源的には国の予算を半分使ってということになります。
財政の状況と行財政構造改革プランの進捗について
(日本経済新聞記者)
財政の状況についてのご見解をお聞かせいただければと思います。あと、構造改革プランの進捗具合が、今回の予算にどれくらい反映されたか教えてください。
(市長)
行財政構造改革が今回の予算案にどれほど反映されたかは、後ほどお答えします。令和2年10月の段階で中長期な試算をしたところ、令和3年から9年までの間に現状のサービスを続けた場合に816億円の歳出超過になるという結果が出ました。前回の市長選挙の時に、「敬老パス」や「市立高校」というのを掲げて市長になったのですが、例えば敬老パスは年間12億円ぐらいかかり、市立高校についても他市を視察したり、勉強させてもらったのですが、なかなか難しいなというものもありました。本市は指定都市の中で、建設事業費が20市中20番目で、令和2年度決算においては200億円強しかなく、70万人都市だと400億円から500億円あります。大型事業をやっていくには、やっぱり財源が必要だなと改めて思いましたので、行財政構造改革に取り組みました。令和4年10月の段階では、コロナで市税収入が下がると見込んでいたのが反転し、歳出超過が188億円まで縮減していますが、令和5年から11年の7年間の試算でも歳出超過ですので、まだ健全な状態ではないと思っています。財政調整基金については、平成25年度に133億円ありまして、令和元年度は68億円に半減しましたが、令和3年度は160億円、4年度の見込みは156億円程度になり、上向きになっていますが、まだこれからです。例えば、令和8年中の中学生の全員喫食の実施にあたり、センター方式2カ所を必要としていたり、橋本駅については来年度予算4.7億円、債務負担行為を設定した相模原駅は1.1億円計上していますが、これからまちづくりにも多くのお金がかかってきます。また、特別会計の麻溝台・新磯野地区の土地区画整理事業も、来年度は32億円の予算がかかったり、これから持ち出しがかなり多くなってくるので、財政調整基金はある程度残高は必要と思っています。市税収入が良かったこともありますが、いつまで続くか分からない部分もあり、先行きが不透明だと思っています。経常収支比率は、令和元年度が99.8%、2年度が98.2%、3年度が93.3%ですけど、指定都市の平均が92.7%であり、本市はまだ指定都市並みではなく、健全化に至っていないと思います。そういった意味では、これからもっと行財政構造改革を推し進めていきます。私たちの時代だけ良ければ良いって話じゃなくて、行政の継続性の中で、私もいずれは市長を引退し、一市民として相模原を応援していく立場になる時が来ると思うのですが、次の市長にバトンを委ねた時も含めて、相模原が永遠に、「子育てするなら相模原」、「起業するなら相模原」、「第2、第3の人生を楽しむなら相模原」と選んでもらえるまちにしていきたいと思っていますので、私たちができることを逃げずに、真正面からやっていき、蓄えた財源で、子育て、教育、まちづくりのエッジの効いた施策を展開していきたいと思っています。
(財政局長)
行財政構造改革プランの効果についての今回の予算への反映についてですが、幾ら削減されたというところでの明確なものということではございませんので、既存の公共施設の見直しですとか、既存事業の見直し、そういったものを進める中で、将来に渡って財源を確保できるような形で、実施していく多くの事業に反映できるように、令和6年度から第2期を始めるということでやっています。令和5年度につきましては第1期の検証と、第2期に向けてのものをやっていくということで考えています。
質疑応答中の重複した言葉づかいや明らかな言い直しなどは、整理した上で掲載しています。
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