手話を覚えてみよう
聴覚に障害のある人は、音が聞こえなかったり、声を出して話すことが難しかったりするため、何かを伝えるときは、目で見てわかる方法で伝えます。
その方法は、手話を使ったコミュニケーション、筆談によるコミュニケーション、補聴器を使った音声によるコミュニケーションなど、人によって異なります。
その人が希望する方法でコミュニケーションをとるようにしましょう。
様々なコミュニケーションの方法(代表的なもの)
手話
手・指・体の動き、表情などで意味や内容、感情を表す言葉です。聴覚に障害のある人にとって大切なコミュニケーション方法の1つで、ろう者がよく使います。
※手話で話しをするときは、普段の話し言葉の順番で単語をつなぐ場合もありますが、手話独自の文法もあります。
筆談
メモ用紙などに文字を書いてコミュニケーションをとる方法です。途中で聞こえなくなった・聞こえにくくなった人がよく使います。
口話
相手の口の動きや口の形を読み取り、コミュニケーションをとる方法です。
要約筆記
その場で話を要約し、手書きやパソコン入力により、文字で内容を伝えます。
音声
少し聞こえる人は、音声によってもコミュニケーションをとります。その時は、はっきりと伝える・併せて文字を書いて見せるなどして伝えると、伝わりやすくなります。
聴覚障害って何? 聞こえない・聞こえにくい人って何が困るの?
聴覚障害は聞こえない状態(ろう)と、聞こえにくい状態(難聴)があります。
人によって聞こえない・聞こえにくくなった時期も様々で、幼い頃から聴覚に障害のある場合と、事故や疾病等により急に、または徐々に聴力が落ちて聞こえなくなる・聞こえにくくなる場合(中途失聴・中途難聴)があります。
聞こえの程度も、大きな声で話せばなんとか聞こえる、補聴器をつければ聞こえる、補聴器をつけても全く聞こえないなど、人によって異なります。
聞こえない人・聞こえにくい人は街の中の次のような場面などで不安を感じています。
- 車・バイク・自転車が近づく音に気が付けない。
- 電車の車内アナウンスが分からない。
- 災害時、避難誘導の声が分からない。
- 警報音に気が付けない。
音が聞こえなくて困っている人に気が付いたら、伝え方に配慮してサポートをお願いします。
伝え方のヒント
- 筆談する
- スマートフォンに文字を打つ
- 空中や手のひらに指で文字を書く
- 手話で伝える
- ジェスチャーで伝える
伝える時のポイント
- 筆談や文字で伝える時は、分かりやすい言葉で簡潔に書くようにしましょう。
- 相手に顔を向けて、口をはっきり開けて話すと伝わりやすくなります。
- マスクを付けている場合は、マスクを外して話すようにしましょう(マスクを付けていると、口の動きや口の形を読むことができなかったり、音声がこもって聞き取りにくかったりします)。
手話ワンポイントレッスン
街中で耳が聞こえない・聞こえにくい人から手話で手助けをお願いされたときに役立つ手話を紹介します。
耳が聞こえない
- パターン1 手の平を上下にひらひらさせる。
- パターン2 手の平を耳に当てる。
耳が聞こえない人は何か手助けしてほしい時、まず自分が聞こえないことを伝えます。上図の手話のほかに、耳を指して両手や指で×と表すこともあります。はっきりした声で「耳が聞こえません」と伝える人もいます。聞こえないことがわかったら、その人にわかる方法で話をしてください。
助けて(手伝ってください)
親指を立てて握った手にもう片方の手の平を自分に引き寄せるように数回当てる。
手話を知らなくても、耳が聞こえない人と話すことができます。
紙に書いたり、短い言葉なら相手の手の平に書いて伝え合うことができます。顔を見ながらゆっくりはっきり話すことで伝えることもできます。見えるものは指で示したり、ジェスチャーで伝える工夫もしてみてください。
助けを求められたら、相手の様子に合わせてコミュニケーションをとってください。
痛い
- パターン1 5本の指を曲げ指先を軽く屈伸させる。
- パターン2 5本の指を曲げた手を左右に動かす。
頭の近くで「痛い」を表すと頭痛、お腹の前で表すと「腹痛」というように、痛い場所によって表す場所が異なります。
痛さの度合いは表情に表れます。
耳が聞こえない人は電話を使えないので救急車を呼びたくても呼べないことがあります。状況によっては、代わりに電話をして救急車を呼ぶなどしてください。
どうしましたか?(なに?)
人差し指を左右に振る。
耳が聞こえない人が困っているのを見かけたら、「どうしましたか?」と話しかけてみてください。
聞こえない人は困っている時に手話で話しかけられると安心します。
その後のやりとりは、紙に書いたり、ジェスチャーで伝えるなど、状況に合わせて工夫してください。
「痛い」と組み合わせると「どこが痛いですか?」という意味になります。
電話
- 電話 親指と小指を立てて耳に当てる。
- 携帯電話 人差し指を立てて軽く握って耳に当てる。
耳が聞こえない人が外出先で一番困るのが緊急時の電話です。
警察や消防署、会社などに急いで連絡したい時など、「電話」の手話を表して、電話をお願いすることがあります。
聞こえない人の中には「119番に電話してください」などと書かれた「お願い手帳」を見せる人もいます。伝える内容を紙に書いてもらうなどして確認した上で、電話をしてください。
大丈夫
5指をそろえた手の指先を左胸から右胸(左手の場合は、右胸から左胸)に移動させる。
聞こえない人と話す時は表情や体の動きが大切です。
首をかしげて尋ねる表情をしながら「大丈夫」を表すと「大丈夫ですか?」に、うなずきながら表すと「大丈夫ですよ」という意味になります。
例えば、救急車を呼ぶ電話をした後に「大丈夫」と伝えると、聞こえない人は安心することでしょう。
- 資料提供 相模原市聴覚障害者協会
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