令和6年度 10月定例記者会見
- 日時 令和6年10月3日(木曜日)午後2時~午後3時15分
- 場所 市役所第2別館3階第3委員会室
(市長)
【あいさつ】
皆さん、こんにちは。9月末からやっと秋らしい季節となってまいりました。肌寒い日も増えてまいりましたので、ご自愛いただきたいと思います。
はじめに、9月19日(木曜日)に市が発注した公共下水道工事において、作業員2名が増水した雨水に流される、大変痛ましい事故がございました。お亡くなりになられた方に対し、謹んでご冥福をお祈りするとともに、ご家族の皆様に、心よりお悔やみを申し上げます。また、事故に遭遇された方々とそのご家族に対し、お見舞いを申し上げます。このような事故が発生したことについて、大変、重く受け止めており、本日、市内の建設関連事業者の皆さんに加え、公共工事等の発注に携わる市職員を対象として、労働災害、公衆災害の発生防止を目的とした緊急安全講習を開催し、私から直接、参加者の皆様に安全対策の徹底を呼び掛けたところです。また、事故原因については現在調査中ですが、今後、委員会を設置し、原因の究明や安全対策について検討を行う体制を整え、2度とこのような痛ましい事故が発生しないよう、検討を行ってまいります。
続いて、いくつかご報告をさせていただきます。まず、大変喜ばしい報告ですが、パリ2024パラリンピックにおきまして、本市在住の萩原直輝選手が守備の要として出場したゴールボール男子日本代表チームが金メダルを獲得されました。9月24日(火曜日)には、萩原選手の金メダル報告会を市役所で開催し、私から市民を代表して、心からの賞賛をお伝えしました。今後の更なるご活躍を72万市民とともに応援してまいります。このほか、パリ2024オリンピック、パラリンピックにおける、本市に縁のある方の結果につきましては、お手元にお配りしております参考資料をご覧いただきたいと思います。
次に、本市のホームタウンアスリートであるボクシングWBC世界バンタム級チャンピオン中谷潤人選手の2度目の防衛戦が、10月14日(月曜日)に有明アリーナで行われます。初防衛戦での1ラウンドKO勝利にも驚かされましたが、今回の防衛戦でも勝利を期待して、私も現地に行って大きな声援を送りたいと思いますが、皆様におかれましても、72万市民ともに、どうぞ大きな声援をお願いいたします。
次に、本市出身の囲碁棋士、芝野虎丸名人についてですが、7番勝負の「名人戦」第3局で勝利し、現在1勝2敗となっております。芝野名人は、囲碁7大タイトルである「王座」と「天元」の挑戦権も獲得されており、今月から「名人戦」と並行して「王座戦」、「天元戦」のタイトル戦に挑んでまいりますので、ぜひ注目と応援をお願いいたします。
また、8月26日(月曜日)から37日間、開催されました9月定例会議が10月1日(火曜日)に散会いたしました。本定例会議では、市から令和5年度決算のほか、動物の愛護及び管理に関する条例や表彰条例の一部改正、補正予算など合計31議案を提案し、議決をいただきました。議員の皆様からいただきましたご意見を踏まえて、市政運営をしっかりと進めてまいります。
さて、本日の案件は3件で、1つ目が市民栄誉表彰について、2つ目が相模原市人権尊重のまちづくり条例に基づく取組について、3つ目がカナダ・トロント市との友好についてとなります。
まず1点目、市民栄誉表彰についてです。先ほどお伝えしましたとおり、9月定例会議に市民栄誉表彰という新たな表彰制度を作るという形で表彰条例の一部改正を提案し、10月1日(火曜日)に議決をいただき、昨日、この改正条例を施行いたしました。この市民栄誉表彰は、市民又は本市に関係のある個人で、世界的な競技会等において最も優秀な成績を収めた方、もしくは、世界の文化の向上及び発展に極めて大きな貢献をした方で、本市の魅力及び知名度の向上に大きく寄与し、その功績が極めて顕著であると認められる方にお渡しするものとなります。前回の会見でもお伝えしたとおり、私としては、第1号として、パリ2024オリンピックで金メダルを獲得された、市内中学校在学の吉沢恋選手に、それから、冒頭ご紹介しました、パリ2024パラリンピックで金メダルを獲得された、本市在住の萩原直輝選手にお渡ししたいと考えており、明日、開催の表彰審査委員会に諮問し、ご審議いただく予定です。なお、市民栄誉表彰につきましては、11月20日(水曜日)の市制施行70周年記念式典の中で、表彰式を実施いたします。この記念式典に参加し、一緒にお祝いいただける方の募集を10月7日(月曜日)から開始しますので、ぜひ多くの皆様にご参加いただきたいと思います。また、市制施行70周年を記念して制作した動画が、ここで完成しましたので、ご覧いただきたいと思います。30秒程度ですが、ご覧ください。
【市制施行70周年記念動画】
ご視聴いただきありがとうございました。吉沢選手にもご協力いただき、相模原市の魅力が詰まった動画になっており、今後、この動画を市内外に広く発信してまいります。今、ご覧いただいたのは30秒のバージョンですが、ユーチューブでは4分のフルバージョンも公開しておりますので、ぜひご覧ください。
2点目は、相模原市人権尊重のまちづくり条例に基づく取組についてです。既にご案内のとおり、同条例につきましては、10月1日から一部を施行するとともに、人権委員会の委員の皆様の委嘱をさせていただきました。また、人権侵害を受けて悩んでいる方からの相談を受ける、人権総合相談窓口を設置し、相談業務を開始いたしました。今後も条例に基づく取組を着実に実施することで、人権尊重のまちづくりをしっかり進めてまいります。
3点目は、カナダ・トロント市との友好についてです。トロント市との友好関係は、旧スカボロー市であった平成3年に提携を結んで以来、今年で33年が経過しました。トロント市とは5年ごとに友好都市の合意書を更新しており、このたび、長年の交流を踏まえ、友好関係の位置づけを、民間交流の支援が主体であった現在のフレンドシップシティから、両都市の特色ある施策や事業を情報交換・情報共有していくパートナーシップシティに変更します。そのため、私は10月15日(火曜日)から19日(土曜日)まで、トロント市を訪問し、パートナーシップシティとなることの署名を交わしてまいります。チャウ トロント市長とは、今後の交流のあり方を協議し、お互いの都市の強みを生かした情報交換をすることでこれまで以上に関係を深め、両都市の発展につなげていければと考えております。
最後に、7月の定例記者会見でご紹介し、愛称の募集を行ったロボット職員についてですが、588件の応募をいただき、その中からついに愛称が決定しましたのでここで発表いたします。
それでは愛称を発表いたします。愛称は「ななまる」に決定しました。応募者から寄せられた愛称の意味や考えた理由としては、市制施行70周年にちなんで、「ななまる」、さがみんに合わせて、小さい子どもでも読めるひらがなで表現した、とのことでした。今後は、市のイベントや市議会などでも活用し、より多くの市民の皆様にロボットを身近に感じてもらい、「ロボットのまち さがみはら」のPRにも取り組んでもらいたいと思います。
私からは以上です。
質疑応答
下水道工事における事故について
(東京新聞記者)
今朝、安全講習会をした下水道の事故ですけれども、再発防止の委員会を設置されるということで、いつごろ、どのようなメンバーで、どのようなことをまとめるのでしょうか。
(市長)
現在、庁内で検討をしておりまして、有識者の方も含めて調整中でございます。
10月中旬ごろを目途に委員会を設立させていただき、委員会としては年内を目途に方向性の取りまとめをしてまいりたいと考えております。
人権尊重のまちづくり条例に基づく取組について
(東京新聞記者)
人権尊重の条例ですけれども、もう窓口を設置されましたが、わずか数日ですけれども、相談はもうあったのですか。
(市長)
私も10月1日、設置の日に窓口に行ってまいりまして、人権相談専門調査員の皆さんとお話をさせていただきましたが、今日までに1件、ご相談があったという報告をいただいております。
(東京新聞記者)
差し支えなければ、ギリギリの範囲で構わないですけれども、どのような相談だったのでしょうか。
(市長)
相談内容については、個別の相談事項となるため差し控えさせていただきますが、相談に来られた方のお話をしっかりお聴きしたと伺っています。
下水道工事における事故について
(神奈川新聞記者)
下水道工事の事故について、先ほどおっしゃった委員会のことですけれども、委員会というのは、私どもがこれまで取材で聞いている事故を検証する組織と同一のもののことを言っていますでしょうか。
(市長)
はい、そうです。
(神奈川新聞記者)
委員会の規模はどれくらいの人数になりそうで、第三者を入れて組織するのかどうか、伺います。
(市長)
第三者は、先ほど言った有識者の方にもご相談をしておりますし、関連する方々にご相談中であります。
(都市建設局長)
人数規模ですが、まだ相談をさせていただいている段階でございますので、改めて決まってまいりましたら、ご報告をさせていただければと考えております。
(神奈川新聞記者)
先ほどおっしゃった年内を目途とした方向性の取りまとめについてですが、その方向性は、再発防止のための方向性か、それとも原因究明でしょうか。
(市長)
原因究明及び再発防止策について年内に取りまとめたいと考えております。こうした痛ましい事故が二度と起こってはいけません。施工者である工事関連会社の皆さん、それから発注者側である私たち行政の職員一人一人も、今回の事態を重く受け止めておりますので、皆で情報共有し合って、誰一人取り残さない、そして事故が起こらない体制をしっかり作っていきたいと思っています。
(神奈川新聞記者)
今の段階では、詳しいことが分からない限りあまり言えないかもしれませんが、発注者である市として、今のところ市長の考えとしては、今後どのような対策が必要だというふうに考えていますでしょうか。
(市長)
私どもの下水道工事に関する仕様書の中に、今回、施工会社が提出された施工計画書というものがありますが、その中で、不足なく記載がされていたわけであります。これもマスコミで一部報道されておりますが、情報伝達の手段として、地上部にいる方と下水道管きょ内で工事されている方々がトランシーバーで連絡を取り合うとか、それから下水道管きょ内にいる作業員の皆さんに対して、警報つきの回転灯を用いて危険をお知らせするという2点の記載がありましたが、受注者から市が聞き取った中で、今、警察や労働基準監督署による捜査が始まっており、詳細は差し控えますが、例えば事故発生時に連絡用のトランシーバーが故障していたということ、それから警報つきの回転灯についても使用がされなかったという報告がございました。そういったことを含め、今後、事実確認等していかなければならないと思っています。
人権尊重のまちづくり条例に基づく取組について
(神奈川新聞記者)
人権条例の絡みで伺いたいのですけれども、この4月に条例を施行されて、それ以来、啓発ですとか周知をされてきたと思います。10月からいよいよ条例に基づく具体的な拡散防止ですとか、差別発言の認定をして、それに基づく勧告とか命令、具体的なフェーズに入るかと思います。条例の実行性というか、真価の問われる局面に入ると思うのですけれども、市長はどういうふうな思いでいらっしゃいますか。
(市長)
この半年間走ってきた中で、いよいよ10月から本格的な運用がスタートしてくるということで、相談窓口の設置も行ってまいりましたし、また人権委員会委員の5名の方々に対しても明日、正式に委嘱状を渡します。また人権施策審議会委員の欠員2名に関しましても、9月に2名が新たに加わりましたので、あらゆる形でそろってまいりました。これから、インターネットのパトロールに関しましても、業者の決定をしていく時期となってまいりましたので、そういった中では様々な形で第一歩を踏み出してきたのかなと思っています。そして先ほど、東京新聞記者からもご質問がありましたが、すでに1件ご相談もあったということでありますので、今後、開かれた相談窓口にしていきたいと思っていますし、相談に来た皆様に対しまして寄り添って対応し、そして相談内容に専門的なお話があった場合には、専門的な窓口をご紹介しながら、安心して相模原市で暮らしができる、そういった環境整備がいよいよ始まってまいります。職員ともども、しっかりとこのことを理解しながら、また市民の皆様にも、これまで人権尊重のまちづくり条例について、パンフレットの配布やポスターの掲示、それから広報さがみはらで特集するなど、啓発に力を入れてまいりましたが、皆さんがお困りの時に相談窓口があるということを、もっと周知していきたいと思っています。
(神奈川新聞記者)
本日の報道にもありますが、9月に入ってから、市役所の前でこれまでマイノリティー市民への排斥をあおるような言動もしてきた方が活動を開始されていまして、このことについて、市は条例に基づいてどういうふうに対応していくのかを伺えますでしょうか。
(市長)
私も、昨日お立ちになられてお話をされていたのは聞いていますが、公務中なので細かいお話の内容は聞いていません。担当者等に聞くと、人権尊重のまちづくり条例に関するご自身の見解、意見等を述べられているという話でございますので、それに関しては言論の自由だというふうに思っていますので、お話をいただいても結構だと思います。その方の発言が条例の不当な差別的言動に当たるかどうかは、今後見極めていきたいというふうに思っております。
(神奈川新聞記者)
そうすると今後の活動というか、市としては条例がもうあるわけですから、今までの活動経過を見たそういう方に対して、認定は別として、どういう体制を取られるのかを伺えますか。人権委員会が明日から始まりますけれども、委員会にも今回の事案について諮ったりですとか、意見を聴くということがあるのかどうか伺えますか。
(人権・女性活躍担当部長)
特定の個人を対象に確認をしていくということではなく、表現活動自体は基本的に自由に行われるべきものでありまして、様々な活動が行われるようですけれども、全ての表現活動の内容について把握するということはありません。私どもとしては、人権尊重のまちづくり条例に基づきまして、対応の必要がある活動が行われているという情報があって、そういった情報の中に、具体的な蓋然性、不当な差別的言動が行われる可能性ですとか、そういったものの事前告知の有無だとか、そういった内容等を踏まえまして、必要に応じて確認をしていくというふうなことを考えています。明日の人権委員会の審議内容につきましては、人権委員会の審議事項等について審議する予定でおりまして、昨日の案件について諮るという予定はございません。
(神奈川新聞記者)
そうすると、今後何らかの活動の情報があった際に、それを市が把握した場合には、現地に行って言動を記録するなり確認するということはされていく予定でしょうか。
(人権・女性活躍担当部長)
事前に把握をしていれば、現地に行けるということもあります。私どもの方で把握できない間に行われているようなケースについては、市民の方々からのお話ですとか、そういったものを踏まえまして、例えば、インターネット上で画像が配信されて残っていたりすれば、そういったものを確認していくことを考えております。
(神奈川新聞記者)
分かりました。市長から付け加えることはありますか。
(市長)
これまでも、特に平成31年の統一地方選挙の際には、本当に聞き捨てならないような言葉を発する政治団体もありましたので、やはり部長が言ったように、事前に把握している場合は職員等がしっかり確認できますけれども、その他に関しては市民からの通報などを頼っていきたいと思います。あとはここでインターネットパトロールが始まってまいりますので、不当な差別的な書込みとか、そういったものも今後は確認ができると思いますので、しっかりと対応してまいりたいと思っております。
下水道工事における事故について
(テレビ神奈川記者)
下水道の事故について改めてお伺いします。先ほど市長のお言葉から非常時に点灯するはずの警報つきのランプがそもそも使われていなかったり、地上と連絡するためのトランシーバーが故障していたりという事実が、今分かっているということがありました。これについて、まず市長の受け止めをお聞かせいただけますか。
(市長)
今現在、警察や労働基準監督署も関わりながらこの調査を進めておりますが、本来、当時の施工計画書の中に書いてあった今の2点、これを行うというふうに記載がありましたので、これを徹底していただいていれば、もう少し早く避難ができたのではないかというふうに思いますし、助けられた命だったのではないかという思いがあります。そういった中で、トランシーバーの故障や、回転灯を押さなかったということは、改めて、今日も市内施工会社さんや本市の職員も集まって緊急安全講習会を行いましたが、私たちも原点に立ち返っていかなければいけないと思います。例えば慣れてくると大丈夫かなという安心感で進めてしまうことが誰しもあると思いますので、そういったことがないように、また、この夏も熱中症等で命を失う方もいらっしゃいましたが、工事というのは常に事故と背中合わせということもあります。素晴らしいインフラ整備、それから維持管理もしていただく反面、事故のリスクを背負っていく場面もありますので、事故がないような対応を取っていくために施工計画書も作っていただいていますから、そういった施工計画書が徹底されるように改めて、私ども職員、そして工事関係者の皆様には、順守していただきたいと思っています。
(テレビ神奈川記者)
事故を検証する委員会の設置を決めるということでしたが、これに対して、どういうふうなことを事業者さんや関わっている方に訴えていきたいのかを改めて聞かせていただけますか。
(市長)
今現在分かっているのは、今言ったトランシーバーが壊れていたとか、回転灯が機能していなかったというお話でありますが、その他にも、例えば、下水道管きょの中にネットを張っておくようですが、今回の雨でネットも含めて流されてしまったということもありますから、安全対策の徹底をどうしていくかということ。まず事故がないことに越したことはないのですが、事故が起きた際に命を守っていくための行動や活動というのは、何を優先したら良いのかということをもう一度、私ども職員と工事関係者の皆さんとしっかり共有し合っていかなければいけないと思っていますので、そういったことを今後徹底していきたいと思っています。
人権尊重のまちづくり条例に基づく取組について
(毎日新聞記者)
人権施策審議会の欠員の2人は、9月に決まったのですか。
(市長)
人権施策審議会の委員のお2人が3月に辞職をされまして、令和6年9月に学識経験者2名に対しまして委嘱をしたところです。1人目が、臼井雅子明星大学特任教授で、憲法学が専門になります。それから、障害者支援や高齢者支援といった福祉全般が専門分野となります武部正明相模女子大学准教授のお2人です。
(毎日新聞記者)
新しいメンバーを加えた最初の人権施策審議会の日程は決まっていますか。
(市長)
未定です。決定次第、しっかりご提示させていただきます。
下水道工事における事故について
(NHK記者)
下水道工事の関連で伺います。今、避難の方法であったり連絡手段の方法にはまだまだ少し課題があるのかなと市長おっしゃられましたけれども、気象の予測の面でおそらく施工計画書には記載があったと思うのです。気象の予測として、昨今の急なゲリラ豪雨であったりとか急な天気の変わりようであったりとか、そういったことを踏まえて、上流部や周辺の地域、もしくは周辺の自治体の天気を予測しておくという点で、今後、工事業者に望みたい気象面での対策などありますでしょうか。
(市長)
今回、工事施工受注者側が施工計画書の中に、例えば大雨警報や注意報が発令された時は速やかに工事を止める、それから、降雨量が1時間あたり2ミリを観測した時には工事を中止するというお話がございましたので、こういったことを今後徹底していかなければならないと思います。東京都は平成20年に大きな下水道事故があったことを受けて、雨が一滴でも降ったら工事を止めるというような徹底した施策を取っていますから、本市におきましてもここは非常に重要なところだと思っています。降雨量2ミリと言わずに、東京都に倣って基準を厳しくすることについて、庁内で議論し進めていきたいというふうに思っています。いずれにしても、来年、防災普及啓発アドバイザーを1名置く予定であり、この方は気象関係の専門的な方にお願いしたいと思っています。災害対応も含めて、例えば都市建設の工事現場や学校の登下校などでも役立てられるのではないかと思っていますし、各区に防災訓練専門アドバイザーを1名ずつ配置していく予定なのですが、こうした防災対策スーパーバイザー制度の導入によって、もう少し雨に関してアンテナを高くして、子どもたちの登下校、それから保育園や幼稚園に通っている未就学児の安全・安心に繋がっていけばと思います。また私が市長になる前でしたけれども、本市では大雨で、国道129号線の下九沢あたりで女性の方が流されてお亡くなりになったということもございました。やはり潤水都市という名前で、本当に水が豊富にあるわけですが、その分雨が降ってくるケースも多いでしょうから、今後、雨に対してアドバイザーの方と連携できるような体制を作っていきたいと思っています。それから、東京都の一滴(ルール)について、今、鈴木都市建設局長とも、東京都の厳しい基準で見直していこうかという議論をしていますので、良い事例はしっかりと私達も取り入れていきたいと思っています。
(NHK記者)
その上で委員会を立ち上げられるということで、気象面に関して、例えば有識者という話も先ほど市長からありましたが、有識者の中には例えば気象に精通された方であったり、一例で言うと地方気象台の職員であったりを検討されるかどうかを教えていただけますか。
(都市建設局長)
まさに、どういった方に参画いただけるか、庁内で相談しながら調整しているところです。整理でき次第、皆さまに報告させていただければと思っております。
(市長)
今いただいたご意見で、そういった委員会に天気に関する専門知識を持った人が入っても良いかもしれないですね。あらゆる方に入っていただくことが大事だと思っています。また横浜気象台とは常々連絡を取り合っておりまして、渡邉危機管理監を先頭に、直接気象台長が来られる時もあるし、また渡邉危機管理監から報告も上がってまいります。これから特に風水害で5年前の令和元年台風を思い出す時期になってまいりますので、しっかり対応を進めていきたいと思います。
トロント市への訪問について
(朝日新聞記者)
トロント市へのご訪問のことについてお聞きします。このパートナーシップシティというのは、スタッフや事業の情報交換、共有というふうになりますが、これまでと具体的にはどう変わっていくのか。それから、色々な都市との友好交流をされていると思うのですが、他の市との交流に関しては何か見直しをする考えがあるのか、或いは海外の都市との交流で、何かしら相模原市と違うやり方をやっているようなモデルのようなものをイメージされて変えていこうとされているのか、その辺りを教えてください。
(市長)
まず本市が友好都市として締結しているのは、中国の無錫市、それからカナダのトロント市の2市です。無錫市とは、来年40周年を迎えます。ぜひ中国にというお話もいただいているところでありますが、まだ具体的な内容に関しては特に変更はないところであります。トロント市には、3段階の友好都市の形がありまして、本市は真ん中のフレンドシップシティというところで、民間レベルの交流をこれまで深めてまいりました。例えば、相模原市の水泳協会の皆さんが選手派遣を行ったり、オンタリオ州の日本語弁論大会の受賞者を我が市にお呼びをしたり、それから青山学院大学とヨーク大学、それから女子美術大学とOCAD大学が包括連携協定を結んだり、その他中小企業間のビジネスマッチングを行ったり、そういった取組を行ってきたところです。今度フレンドシップから1ランク高いパートナーシップシティといって、いわゆる業務提携的な要素を持つ形となってまいりまして、よりトロント市と相模原市の行政同士の繋がりを強めていこうということですが、今回私どもから申し入れたのではなく、トロント市の方が3段階ある友好都市の形を見直し、一つにまとめたものとなります。その中で本市といたしましては、トロント市と33年間、友好都市としてお付き合いさせていただいていますので、引き続きの友好関係をお願いしてまいりまして、先方も市長や副市長が代わって色々とございましたが、最終的に日本では相模原市とだけ友好都市を引き続き結んでいただけるという方向になりました。今後、訪加団として、行政、それから議会側の皆さんもトロント市を訪問し、私も先方の市長と初めてお会いするのですが、前回、令和元年にトロント市に行った際には、AIなど非常に強いというお話を聞いていまして、あれから5年経ったわけでありますので、またさらに進化したトロント市を学び感じ、今回の訪問を機に、ともに連携をしながらどんなことが協力できるか、お互いの強みを生かした具体な成果ができるように、先方の市長さんとも胸襟を開きあって、お話をしてまいりたいと思っています。
下水道工事の事故について
(共同通信記者)
また下水道工事の話に戻るのですが、先ほど市長が東京都の基準のこと等も話されましたけれども、それはおそらく2008年に、5人が亡くなった東京の事故をきっかけに、安全対策が強化されて、国土交通省が手引き等も出されて、それに従って自治体が見直しを進めたのではないかと思うのですが、その時に相模原市はどんな形で安全対策を強化したのか、或いは、そのあと何か見直しみたいなのがあったのかということが分かれば教えていただきたいです。
(都市建設局長)
2008年の雑司ヶ谷の下水道管の工事の際に5名の方が流される事故が発生いたしまして、国土交通省の下水道部で、まさに下水道管きょ内の工事の安全の手引きというものを、3カ月程度、検討委員会を経て取りまとめが行われました。その中で、作業の中止の基準や情報の伝達方法等、避難の対応について、しっかりと受注者に施工計画書の中で定めていくようにということが定められまして、これを受けて、相模原市の中でも、市が発注する公共下水道工事の中で施工計画書の中に盛り込むようにということを定めていったという内容になっております。まさに報告書の内容に沿って、実際の情報伝達や基準も定めていったという経緯がございます。
トロント市への訪問について
(時事通信記者)
カナダ・トロント市の友好について、お話のなかで生成AI等のお話が出たと思います。市では生成AI等を導入するとの話があったと思いますが、トロント市との友好のなかで生成AI等の事業の協定を結ぶといった話を進めたりはしますか。
(市長)
今年の市議会3月定例会議や6月定例会議で、NECさんと国産生成AIの共同検証により、日本語に特化した生成AIによる答弁書を作成したりして、自治体としては先進的なチャレンジをしているところであります。現在も画像とか音声とかに強い生成AIも含めた取組としてプロジェクトチームを立ち上げていますので、そこのチームでこれから検証等もしながらですが、特に今現段階では、トロント市とその生成AIに関しての議論をする予定はありません。ただ、私たちはこういう取組を行っていますということは、私たちのプレゼンの中でお伝えしていきたいと思いますから、その場で先方からそれ面白いじゃない、一緒にやってみない、という話もいただけるかもしれません。その際は、連携協定まで結べるかどうかは別としても、お互いに研究できるように取組を進めてまいりたいと思います。まだお会いしていないのでどういったお話になるか、私たちも想定はできないのですが、記者が言われたような私たちの強み、またトロント市の強みもあると思いますから、お互いの強みを出し合ってお互いにぶつけあって、良い形で両市がウィンウィンの形になれるような取組ができれば良いなと思っています。
衆議院議員総選挙について
(東京新聞記者)
与党、野党、各党で代表もしくは党首が最近変わっていますけれども、その新たな体制で、衆議院議員の解散総選挙が行われる見込みになっております。市長としては、衆議院議員選挙の過程でどのような議論が行われることを期待されていますでしょうか。
(市長)
まずは、有権者の皆さんが1人でも多く投票所に足を運んでいただき、期日前投票という制度もご活用いただき、投票率をアップしていきたいと思います。そのためには、与野党でやはり争点をしっかりお示しいただきたいと思っています。自由民主党の総裁選、立憲民主党の代表選、公明党の代表は石井さんがなられて、共産党も変わりました。そういった意味では、かなり多くの政党で代表が変わられていることもありますので、何をもって争点として総選挙に臨まれるのかしっかり注視したいと思います。今回の自由民主党の総裁選を見ても、様々な考え方の皆さんがいて、色んな考え方、多様性の集合体でできているのは自由民主党の強さだというふうに思います。選択的夫婦別姓制度の関係も、石破総理は選挙中、結構前向きな発言をされていたのではないかと思いますが、昨日の公明党との政策合意に関しては、なかなかまだ難しいようなハードルがあるような話もされていました。例えば、地位協定の改定は今まで総理は誰も言ったことがないので、これは本当にやってくれたら面白い、チャレンジして欲しいなというふうに思っているところであります。ぜひ総裁選や代表選で、野田代表もそうですが、お約束したことをぜひ総選挙で公約にして、ぶつけていただきたいと思います。私はそういった意味では今回、本当により多くの皆さんが、総選挙は石破総理もそれから野田代表も私たちも一票しかない投票権ですから、皆様に私たちの生活に関わる政治だということを認識いただいて、投票率のアップというのを非常に注目していきたいと思いますし、そのためにはしっかり争点が示された選挙になると良いなと思っています。
(神奈川新聞記者)
総選挙で相模原市内の選挙区について、14区と20区ですけれども、市長が具体的に応援演説に入ったり支援をされたり、あるいは支持する候補者がいらっしゃるのか教えていただけますでしょうか。
(市長)
14区の赤間衆議院議員、20区の甘利衆議院議員に関しましては、市として非常にお力添えいただいております。政府与党のパイプ役として、これまでの5年間、特に赤間衆議院議員にはお力添えいただいてまいりましたし、また甘利衆議院議員も20区に来てから短い期間でありますが、相当な力を発揮していただいて様々な取組をしていただいていますので、そういった意味では与党の皆様から応援依頼があればお受けしたいと思います。また14区の長友総支部長に関しましては、私と同い年で、藤井裕久先生の秘書時代に当時先輩で、そういった同じ釜の飯を食べた仲でありますので、長友さんから依頼があれば、ここは何かしらの支援を片方と言わずにやらないといけないのかなというふうに思っています。まだ正式な依頼がございませんので、今後、自由民主党、立憲民主党を始め、皆さん見極めて対応していきたいと思っています。
(神奈川新聞記者)
今回も選挙が急に決まったことで、他市では学校の運動会と投開票日が重なっていて、投票所に使うのか運動会の会場に使うのか、色々あるみたいですが、相模原市でイベントへの影響だったり、あとは学校関係で対応を迫られていることはありますでしょうか。
(市長)
まず、大きな野外フェスが市内で初めて、10月26日、27日にギオンフィールドで行われます。こちらは例年、中央区と南区の開票所となっているギオンアリーナの周辺で、午後7時半までの開催を予定しております。投票所が閉まるのが午後8時で、タクシーで開票所まで投票箱を持ってまいりますから、かなり混雑が予想される中で、中央区の開票所を別会場に移動できないか、今、内々で検討しており、まだ決定はしていませんが、開票に影響がないような環境を作っていきたいと思います。その他、麻溝ふるさとまつりもフェスに対して日にちを移動していただいたというふうに伺っています。今回、2日間で約4万人の方が来場されて、各駅からシャトルバスや公共交通機関を使って来ていただくので、それだけの人が地域に来るということは非常に交通も混雑しますから、対応をしっかり検討していきたいと思います。
(教育長)
今、ご質問いただいた投票日、学校その他への影響はどうなのかというお話なのですが、学校の運動会は特にございません。ただ、27日はさがみ風っ子文化祭を女子美術大学でも行っていますので、それについては、保護者の皆様に土曜日までに見ていただきたいというお願いをする予定です。もう1点、選挙が確実に決まった段階で、公民館も投票所になりますので、利用申込みをされている方については、ご辞退いただくようなお願いをする予定です。
(市長)
あと、選挙管理委員会で行っているのは期日前投票の関係で、私もより多く会場を作っていただきたいとお話したのですが、今回はかなり短い期間での総選挙になってまいりましたので、例えば、これまで市民ギャラリーも期日前投票の会場となっていたのですが、既に市民ギャラリーを使用される方が、ご案内状を送付しているということも分かっていますので、今後の期日前投票所の開設に関しては課題があると思っています。参議院議員の選挙は、間違いなく来年の夏と分かっていますから事前に会場を定められますが、衆議院議員総選挙は、やはり急な解散ですので、市民の皆さんにご迷惑をおかけしないように、またご迷惑をお掛けする場合には丁寧にご説明してご理解いただき、会場をお譲りいただけるような方策を取っていきたいと思います。
行財政構造改革プランについて
(神奈川新聞記者)
行財政構造改革プランの市民説明会が、昨日の夜、南区からスタートしました。市長も報告を受けられていると思いますが、様々な意見が活発に出ていたと思います。市民の反応についての市長の率直な受け止めを伺います。
(市長)
今朝、石井副市長らからユニコムプラザで行った市民説明会の報告を受けまして、予定の時間を少し超過して19時から21時10分ぐらいまで行い、南市民ホールの話とか、図書館の相武台分館の話、それから南合同庁舎の話とか、様々なご意見やご要望をいただいたと伺っています。今後、市民説明会を3回行ってまいりますが、今回、市民の皆さんのご意見を賜り、率直に思うことは、やはり、皆様が使用されてきた愛着のある施設だということを痛感したところです。ただ、これから人口減少が進行し、特に本市は令和7年度以降、人口が減るだろうという見込みの中で、今ある既存の施設を全て残すことはなかなか難しい状況がございます。来年の春先には、青葉小学校が閉校し、再来年にはもえぎ台小学校、その次の年には並木小学校が閉校と続いてまいります。その他の小中学校も、例えば湘南小学校では全校生徒で18人、藤野北小学校も25人で、こういったクラス替えもできない状態の学校をどう扱っていくかという課題がある中で、学校への愛着もありますが、今後、学校の集約や統廃合、閉校などの議論もしていかなければいけないし、なかなか厳しい時代だと思っています。昭和29年に相模原市が施行した時は、人口約8万人でスタートして、内陸工業都市としてものづくり産業を中心に、とにかく学校を作れ、道路を作れという形で、どんどん人口も増えてまいりました。私もその中の1人で、昭和45年に生まれて、すぐに市内に引越してまいりました。そういった中では、本当に多くの皆様が相模原市にお住まいになっているわけでありますけれども、様々な施設も、今後、本当に皆さんからいただいたご意見も踏まえた中で、私たちも最終的な結論を出していかなければならないと思っています。現状ではご意見を賜りしっかりと議論をしてまいりますが、いただいたご意見から南市民ホールを閉鎖せずに、現行のままでいきますというのは、また違う議論だと思っています。ただ、私たちが行政構造改革プランの中で、既存の公共施設等の見直しとか扶助費等の社会保障施策の見直し、それから逆に言うと、暮らし潤いさがみはら寄附金において、ふるさと納税の返礼品を増やすなど行ってきて、市税収入は顕著に、コロナ禍の予想に反して上がってきて、今、まちづくりの基金とかにも充当できる形になってまいりました。神奈川新聞でも特集していただいたようですが、財政健全化の目標の早期達成の方向性が見えてまいりましたので、今後は、来年8月を目途に作っていく(仮称)さがみはら都市経営戦略をしっかり示していきたいと思っております。
(神奈川新聞記者)
市民説明会で出ていた意見の中で、当初示した歳出超過の816億円の試算が甘かったのではないかとか、プランとか取組内容についてのプロセスを検証すべきではないかという声もあったのですが、今回のプランそのものについてとプランの終了について、検証をするような考えはありますでしょうか。
(市長)
これは市民の皆様にも大きな影響をおよぼしておりますし、また市議会の皆様にご理解いただく中で、市議会からもご指摘をいただいているところでもありますから、検証を検討していきたいと思っています。様々なご意見があったことは十分承知をしておりますし、私も市長になって最初に言った市立高校の設立とか、それからバスの敬老パスを行いたいと思った時に、市長になって1期4年目というのは、経常収支比率が99.8%ということで、お金がなく、やりたい施策もできませんでした。中長期的な試算の見通しをこれまで立ててこなかったという話もある中で、当時、総務省から来ていた下仲副市長のもとで行財政構造改革を進めていただきました。あの時点で、私たちが持っている職員のマンパワーを含めて、私たちの総力で816億円というものを出しましたから、今となっては、少し甘かったのではないかという見立ても、それは甘んじて受けなければいけないと思うのですが、ただあの時点で私たちも一生懸命、これからの相模原の未来を考えていくに当たって、しっかりと市民の皆様や議会の皆様に、なぜこの改革をやらなければいけないのかと説明をする中で試算した数字であり、あの当時の私たちにとっては、みんなで結集した結果だというふうに思っています。そういった中で、今、結果的には、市税の上振れとかもあって、見立てが甘かったという話もありますが、それは結果論でもあります。正直に言うと、当時、この行財政構造改革は、周辺の首長さんたちからやめた方が良いよと随分言われました。本村さん、あなた2期目をやるつもりないの、やるつもりないのだったらやっても良いけれども、やったら次の選挙で落選しちゃうよと。やっぱり選挙のことを気にする人が多いのですが、私も1期4年間という任期ですから、その間、一生懸命、まずはやるという中で、私は何度も言っていますが政策マンではないので、特段、細かい財政を知っているわけではないのですけれども、下仲副市長が提案してくれて、逃げずにやった方が良いと自分で判断したのです。選挙のことを気にしたら、敬老祝い金の100歳5万円のカットとか、重度障害の医療費等の助成なども見直ししないでずっと続ければ良いのでしょうけれども、相模原市の持続あるまちづくりをしていくには、2期目の選挙のことは後回しで、やっぱり私たちができる改革は逃げずに、市民の皆さんに丁寧に説明をして、ご理解いただけるようにしていかなければいけないと思ってまいりました。そういった意味では、任期の4年間を精一杯活動していこうと思っていますから、次の3期目を考えて2年半後、選挙に出るみたいな話ではなくて、まずは2年半の残りの任期を一生懸命全力で走っていく。せっかく相模原市の市長というお仕事を市民の皆様に与えていただいているわけですから、これは本当に命をかけて全力でやらなければいけないと思っています。自分の持っているマンパワー、そして皆さんのお力を結集して、職員ともども、わくわくする相模原を作っていく。これは今の私達だけ良ければ良いという話ではなくて、将来の子どもたちや孫の世代が相模原市で生まれ育って良かったと、お父さんやお母さん、おじいちゃん、おばあちゃん、良く頑張ってくれたねと将来言っていただけるような改革を、今こそやらなければいけないと思っていますので、引き続き、逃げずに、市民の皆さんと向き合ってご説明しながら取り組んでいきたいと思っています。
(神奈川新聞記者)
ちょっと確認ですけれども、その検証というのは、これから都市経営戦略を並行して作っていく中で、どういうタイミングとかスケジュールで検証を行っていくのでしょうか。
(市長)
行財政構造改革プランが今年度で終了しますから、今年度の末ぐらいからどういった形で検証できるかということを、石井副市長を先頭に、財政局長等々と、これを議論していきたいと思っています。
衆議院議員総選挙について
(毎日新聞記者)
衆議院議員総選挙のことでお伺いします。20区に関しては、最近、甘利さんの国会リポートで甘利さんと市長ががっちり握手をされている対談の様子を見ましたが、そういう形で配布されているということを市長はご存知のうえで、市民の方も20区に関して、市長は甘利さんを応援されるのだなという認識だと思うのです。甘利さんから出陣式等に招かれれば行くのか伺います。それから14区に関しては、先ほどもおっしゃられていましたけれども、赤間さんと長友さん、特に赤間さんについては先ほどご説明がありましたけれども、長友さんも市長がおっしゃっていたように同じ釜の飯を食べたという間柄でいらっしゃって、小選挙区というところではなかなかお2人に均等にサポートというのは難しいと思うのですけれども、もうちょっと具体的に何かお考えをお聞かせいただければと思います。
(市長)
現在、今あった3人の陣営から私の事務所には、様々なご相談が来ているというふうに伺っています。ただ私もまだ具体的には聞いていないので分かりませんが、いずれにしても、相模原市のためになる方を応援していかなければいけないと思っております。それから、友情や絆で言うと、それは長友さんとは深い絆があるし、ずっと政治家として目標にしてきた人ですから、彼が市議会議員だった頃に、私はまだ秘書だったわけですからね。そういった意味ではずっと目標の人で、ずっとライバルでもありましたので、そういった絆がある人です。それから赤間衆議院議員もそういった意味では、県議会議員時代からもう20年近く戦ってきた人だし、また先輩でもありますし、目標の人でもあります。そういった中で、先ほど言ったように赤間衆議院議員、甘利衆議院議員、もっと言うと義家衆議院議員もそうですが、与党として令和元年東日本台風からの復旧・復興、それから新型コロナウイルス感染症への対応、その他、様々なまちづくりに関して、そして私達の各省庁への要望や繋ぎなども行っていただいていますので、やっぱり市のためになる方は、できる限り応援をしていきたいと思っています。ですから、どの方にどういう応援ができるかというのは、今、事務所間同士で詰めているというふうに伺っていまして、私のところに正式に案が上がってきましたら、その中で、最終的にこれはできる、これはできないというものを決めていきたいと思っています。本来どこの首長さんも選挙の応援はやらないと思うのです。周りの首長の皆さんからも、選挙の応援はやらない方が良いよと言われてはいるのですが、私も選挙になると血が騒ぐというか、選挙が来たかという感じで、やっぱり望まれれば応援したいなという思いがあります。実は私の後援会の会議を日曜日に行いました。多くの皆さんにご参加いただいて、私の考え方とか方向性をお話させてもらいましたが、後援会としては全て自主投票を決めましたので、後援会の皆さんには、20区は例えば甘利衆議院議員でもどなたでも結構、14区は赤間衆議院議員でも誰でも結構という話をしています。そういった意味では、私自身は今言った三者の名前を出しながら、私個人としての考えとしてご理解いただきたいということを、後援会の皆さんの前でご説明をさせていただきました。
(毎日新聞記者)
先日の座間市長選挙でも、佐藤弥斗市長のところで拝見しましたけれども、相模原市にとって一番良い候補者ということを念頭に、旗幟(きし)を鮮明にされるべきところはされるということでよろしいですか。
(市長)
そうですね。令和2年の座間市長選挙では、私は遠藤さんを応援していましたので、そういった流れから言えば、芥川県議会議員や荻原座間市議会議長が応援している沖本候補を応援するんだろうなという思いもあったかもしれませんが、それから、佐藤市長に変わったこの4年間に、座間市と色々な取組を行ってまいりまして、やっぱり現職の継続を私は望んだ方が良いなと思いました。昨日、佐藤座間市長も来られて本村さんには本当にご迷惑をかけましたとお詫びもありましたが、やっぱり出ていくことによって、色々な陣営からの批判とか、かなり辛いメールとか電話が座間市長選挙だけでもありました。先ほど記者が触れられた甘利衆議院議員とのビラに関しても、連日色々な方々からご批判のお声とかもございます。決断して出ていけばやはり批判はありますが、これは見て見ぬふりできないなというふうに思っています。私も政治家ですから、選挙の時に何もしないで、いざ困った時に赤間衆議院議員助けてよとか、甘利衆議院議員助けてというのでは、ちょっと都合が良いなと思っていますから、今まで市としてお力添えをいただいたところは、市として応援するわけにはいきませんから、私個人としてできる限り応援をさせていただきたいと思っております。
日米地位協定について
(共同通信記者)
先ほど、地位協定の話に言及されたのですけれども、米軍施設を抱えている自治体のトップとして、もう少し詳しくお話いただけますか。例えば、この夏に海老名市内の水田に米軍のヘリコプターが不時着陸した時も、地元への連絡はなかったとか、そういうような関係性が一方的な関係だというような批判もあって、この辺は対等なものにすべきではないかというような声もあります。例えば地方と米軍とのあり方について、どういうふうにしたいとか、その辺をお話いただけますでしょうか。
(市長)
私も国会議員時代には、日米地位協定の改定について国会で何度も質問に立たせていただいて、当時の政府与党は、見直しをしますということに言及されていたのですが、今回、石破総理は、総裁選の中で日米地位協定の改定、それから自衛隊をアメリカ本土に持っていくというような話もされて、そのことに関しては特にないのですが、地位協定の改定については、今までの自民党の国会議員、ましてや総理でそこまで触れた方はいらっしゃらないのではないかと思っています。例えば昨年もオスプレイの不時着水がありましたが、あれを不時着水と本当に言うのかなと、普通、素人が見ても分かるのではないかなと思います。確かに今回の海老名市内の水田に飛来されたことは、不時着陸かもしれませんが、大破してしまって人も亡くなっているようなものを不時着水というような認識ではいけないのではないかなというふうに思っています。これは当時の防衛副大臣だったかが、不時着水だと言っていました。私も当時から疑問に思っていたし、相模原市でいうと平成27年に相模総合補給廠の爆発事故がありました。あの事故に関しても、結局、私ども相模原市は、補給廠の中に調査のための立ち入りを発生当時に1度だけさせてもらって、そのあと米側の原因究明、それから再発防止等が速やかに行われてこなかったのではないかというふうに思っています。ですからまだまだ不十分な点がたくさんあるし、特に本市は基地が3つ、そのうち米軍住宅が1つありまして、約429ヘクタールと結構大きくありますので、そういった中では、今後、米軍がある以上米軍の皆さんとは、昨日も司令官と一緒に大相撲を観戦したり交流をしております。ただやっぱり私としては、親しい中にも礼儀もありで、米軍とはしっかりパートナーシップを築く中で、司令官に対しても、厳しいことはちゃんと伝えていきたいと思っています。私が市長になった時は、当時の渉外部は少し遠慮ぎみで米軍とつき合っているというか、ちょっと距離感がある感じがしたのです。当時の座間市の遠藤市長が、少し言い方が失礼かもしれませんが、抱きつき作戦というか、べったり抱きついて、それで米軍から色々と勝ち取っているのを見て、方向を変えていこうと考えました。翌年には基地対策課を作ったり、今は基地対策の担当部長も配置してまいりました。基地に対する思いは非常に強く持っていますので、返還も含めて市の宿願でもありますので、石破総理が言われている日米地位協定の改定には大いに賛成でありますし、ぜひアメリカに対してものを言える総理であって欲しいなと願っているところであります。
(共同通信記者)
ちなみに海老名市のヘリの不時着陸を日本側は予防着陸という言い方をしていました。不時着陸というと、かなりアクシデント的な要素が強くなると思うのですけれども、さらに弱い予防着陸という言い方をしています。まさに市長が言われたとおり、言葉でごまかすというような姿勢は、やはり追求すべきかと思います。
(市長)
過去に第二次世界大戦等の歴史があったとしても、今や、本当に世界を牽引するアメリカと日本の両国は、お互いパートナーですから、アメリカにノーならノー、イエスならイエスということをしっかり言える国会議員であって欲しいし、私たちも地方自治レベルですが、やはりイエスかノーかはちゃんと司令官に伝えていかないといけないと思います。ここで市米軍基地返還促進等市民協議会の要望も来月あるのですけれども、その際も、基地管理本部ハンター司令官にも物申していきたいと思います。ハンター司令官とは非常に親しくしていますが、親しいからこそ言えるというふうに思っています。私が市長になってから、司令官が4人変わったと思いますが、最初の司令官はすぐに代わってしまったので、絆は作れませんでしたが、それ以降、今のハンター司令官まで3代、良い関係を築いて色々な深い話をしています。今度はそれが実るように、私たちも努力をしていきたいと思います。
※質疑応答中の重複した言葉づかいや明らかな言い直しなどは、整理した上で掲載しています。
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