令和6年度 8月定例記者会見
- 日時 令和6年8月5日(月曜日)午前11時~午後0時20分
- 場所 市役所第2別館3階第3委員会室
(市長)
【あいさつ】
皆さん、こんにちは。
はじめに、本市ホームタウンアスリートや本市に縁のある方16名の活躍についてご報告いたします。
まず、ボクシングWBC世界バンタム級チャンピオン、中谷潤人選手の初防衛戦が7月20日(土曜日)に両国国技館で開催され、見事なボディブローで1ラウンドKO勝利し、初防衛を果たされました。フライ級、スーパーフライ級、バンタム級の3階級を、28戦28勝の無敗で制覇し、更なる高みを目指して過酷なトレーニングに励み、結果を残す中谷選手を、これからも72万市民とともに全力で応援してまいりたいと思います。なお、報告会を今後予定しておりますので、取材をお願いします。
次に、7月26日(金曜日)から始まったパリ2024オリンピックでは、市内中学校在学中の吉沢恋選手が、スケートボード 女子ストリートで見事、金メダルを獲得されました。華麗なトリックを決めて大逆転勝利する姿は、72万市民をはじめ、全国に大きな感動を届けてくれました。一昨日ですが、帰国された吉沢恋選手にお会いすることができ、私から市民を代表して、賞賛と激励をお伝えしてきました。今後も大きく羽ばたいていくことを期待しています。
また、柔道男子73キロ級には、東海大学付属相模中学校、高等学校出身の橋本壮市選手が出場し銅メダルを獲得されました。決して諦めない強い心を持って戦い抜き、日本柔道史上 最年長でメダル獲得を果たされた橋本選手に、心からの賞賛を送ります。
柔道女子63キロ級では相原中学校出身の高市未来選手が3大会連続で出場し、今回、惜しくも2回戦敗退となりましたが、昨日、決勝が行われた柔道 混合団体において、橋本選手、高市選手をはじめとした、日本柔道代表選手 皆さんの総合力により、
銀メダルを獲得されました。誠におめでとうございます。私もこの試合を観ていて少し寝不足です。
このほか、スケートボード 男子ストリートでは、2大会連続で中央中学校出身の白井空良選手が出場し、メダルに僅差で4位入賞、7人制ラグビーでは、本市のホームタウンチームである三菱重工相模原ダイナボアーズ所属で、本市在住の奥平湧選手とブラジル戦でも見事なトライを決めた谷口中学校出身の内海春菜子選手が出場し、
男子は12位、女子は9位となりました。
サッカー男子では内出中学校出身の山本理仁選手が得点をあげるなど、大変活躍し、ベスト8、サッカー女子も同じくベスト8で、こちらはコーチとして本市出身の宮本ともみさんが参加されておりました。レスリングでは男子グレコローマンのコーチとして本市在住の笹本睦さんが参加されており、本日から予選が始まります。
2大会連続出場となる本市ホームタウンアスリートの競泳、小堀倭加選手は、女子400メートル自由形と女子4×200メートルフリーリレーに出場しましたが、どちらも惜しくも予選敗退となりました。同じくホームタウンアスリートである飛込の坂井丞選手は、3大会連続出場で、明日から男子3メートル飛板飛込の予選が始まります。
8月28日(水曜日)から始まるパリ2024パラリンピックでは、東京2020大会で車いすテニスの日本代表チームの監督を務めた本市在住の中澤吉裕さんが、日本代表選手団の副団長として参加されるほか、同じく本市在住の萩原直輝選手がゴールボール男子に、佐藤大介選手がブラインドサッカー男子に2大会連続で出場します。
また、視覚障害クラスの女子マラソンでは、東京2020大会で金メダルを獲得した道下美里選手のガイドランナーとして、今大会も引き続き、本市職員の青山由佳さんが務めます。
日本を代表して、胸が熱くなる素晴らしい活躍を見せてくれているアスリートの皆様に、ぜひ注目と応援をお願いいたします。
次に、全国高等学校野球選手権の神奈川大会において、市内の東海大学付属相模高等学校の野球部が優勝し、5年ぶりの甲子園出場を決めました。7月30日(火曜日)には原監督や木村主将を始めとした皆さんが出場報告にお越しくださり、甲子園での活躍を約束してくれました。初戦は8月12日(月曜日)富山商業高等学校との対戦となりますが、全国一の激戦区である神奈川県を代表して、甲子園を舞台に練習の成果を遺憾なく発揮し、相模原市民をはじめ、全国の皆さんに勇気と感動を届けていただきたいと思います。
次に、前回の会見でお伝えしましたが、本市出身の囲碁棋士、芝野虎丸名人の「名人戦」第1局が8月27日(火曜日)、28日(水曜日)にかけて、緑区の「杜のホールはしもと」で開催されます。「名人戦」の挑戦者は、現在3つのタイトルを持つ一力遼棋聖に決定し、国内最高峰の戦いがこの相模原から始まります。最高の挑戦者を迎え撃つ芝野名人に、期待と応援をお願いいたします。
さて、本日の案件は3件で、1つ目が夢COCOプロジェクトチームについて、2つ目がDX推進プロジェクトチームについて、3つ目が相模原市参与の委嘱等についてとなります。
まず1点目、夢COCOプロジェクトチームについてです。冒頭にご紹介しました吉沢恋選手の金メダル獲得を受け、石井副市長をリーダー、大川副市長をサブリーダーに、庁内横断的に組織する夢COCOプロジェクトチームを立ち上げます。このプロジェクトチームでは、吉沢恋選手の功績を市民に広く周知し、レガシーとして後世まで伝えるとともに、後進のアスリートの育成に資する取組などを進めてまいります。具体的には吉沢恋選手の金メダル報告会開催や栄誉を称える表彰、市制施行70周年 記念式典等行事への出席調整、男子金メダリスト堀米雄斗選手の出身地である東京都江東区との連携、屋内で練習可能なスケートボードの環境整備などの項目について検討や実施をしてまいります。チームメンバーは、全庁、各局の若手職員などで構成し、8月7日(水曜日)に辞令交付式を、8日(木曜日)に第1回プロジェクトチーム会議を開催する予定です。今後、実施する事業内容の詳細につきましては、随時皆様にご報告してまいりますので、ご期待いただきたいと思います。
2点目は、DX推進プロジェクトチームについてです。前回の記者会見でもお話させていただきましたが、生成AIの活用をはじめ、DXをさらに加速するための取組について検討するため、庁内公募により選出した若手職員を中心とするプロジェクトチームを本日、立ち上げました。本日はプロジェクトチームのメンバーが会場後方に来てくれています。プロジェクトチームは様々な所属・職種の職員で構成され、全員で15名となります。プロジェクトチームの取組としましては、メンバーそれぞれの
所属の業務に応じた生成AIの活用検討も進めてもらう予定で、例えば、火災原因調査の支援であったり、下水管の図面作成など、DXを進められる場所をしっかりと見極め、市民サービスの向上、本市職員の働き方改革に繋がるよう取り組んでもらいます。今後は、10月頃に取組の中間報告、そして12月頃には、最終報告ができるよう進めてまいりますので、こちらのプロジェクトにつきましてもご期待いただきたいと思います。
3点目は、相模原市参与の委嘱等についてです。子育て世代に選ばれるまちづくりを推進するため、令和6年8月1日(木曜日)から新たに、明星大学教育学部教育学科教授、星山麻木氏を非常勤特別職の参与に委嘱しました。星山参与は、現在、明星大学の教授を務めているほか、一般社団法人こども家族早期発達支援学会の会長や逗子市教育委員会委員、一般社団法人星と虹色な子どもたちの代表を務めています。また、本市においても、子どもの発達に関する講座や家庭教育に関する学習会などの講師を担っていただいており、私も何度かお会いした中で、星山参与の熱心な姿勢に共感するとともに、本市のまちづくりの理念に合致するお考えをお持ちであるとの思いを抱いたところです。こうしたことを踏まえ、こども家庭支援に関する分野の第1人者としてご活躍されている星山参与にぜひとも子育て世代に選ばれるまちづくりをサポートしていただきたく、参与への就任をお願いしたところ、ご快諾いただき、大変嬉しく思っております。今後、星山参与の豊かな知識や経験に基づき、様々な助言をいただけるものと期待しております。
関連して、8月1日付けの人事異動についてですが、厚生労働省及び国土交通省の職員を局長級として任用しました。子どもを産み、育てる日々の不安と悩みを笑顔に変え、すべての子育て世代から「子育てするなら相模原」と言っていただける、子育て世代に選ばれるまちづくりを推進するために、厚生労働省から伊藤秀俊氏を、また、首都圏南西部の広域交流拠点にふさわしい魅力あるまちづくり、具体的には麻溝台・新磯野地区や橋本駅南口、相模総合補給廠 一部返還地のまちづくりなどを着実に進めるために、国土交通省からは鈴木延明氏を、私自ら国に出向くなど、お願いをしてまいりましてこの度、お迎えすることができました。伊藤氏におかれましては、こども・若者未来局長として、鈴木氏におかれましては、都市建設局長として、これまで培われた豊富な知識と経験を存分に発揮していただくとともに、それぞれの業務にかかわる職員の育成にも尽力いただきたいと考えております。
続いてご報告となりますが、7月26日(金曜日)に津久井やまゆり園事件追悼式を執り行い、相模原市民を代表しまして、追悼の言葉を申し上げました。多くの尊い命が奪われ、今も社会に深い悲しみをもたらしている事件から、8年の月日が経ち、津久井やまゆり園の皆様が、これからも心穏やかに暮らしていけるよう、県や関係団体と連携を図りながら、引き続き一人ひとりに寄り添った支援に努めてまいります。本市では、「共にささえあい生きる社会」の実現に向け、本年3月に「相模原市人権尊重のまちづくり条例」を制定し、お互いの人権を認め合う差別や偏見のないまちづくりを進めております。すべての人が笑顔で過ごせるよう、私自身が先頭に立ち、諸施策を力強く進めてまいります。
続いて、これから市内で開催される夏のイベントや、市制施行70周年記念事業についてお知らせします。8月24日(土曜日)に、相模川の高田橋周辺で「相模原納涼花火大会」が開催されます。また、8月24日(土曜日)から25日(日曜日)にかけては、「相模大野もんじぇ祭り」が相模大野中央公園で、そして9月15日(日曜日)には「相模原よさこいRANBU(ランブ)!」が古淵駅前通りで開催されます。暑さも吹き飛ぶような、活気あふれるお祭りをぜひご取材ください。
また、市制施行70周年を迎える11月20日(水曜日)には、市民の皆様とお祝いする記念式典を、市議会との共催により、相模原市民会館で開催します。当日は、本市出身のピアニスト 古海行子さんによる記念演奏や、相模原未来会議という「未来のさがみはら」をテーマにした、パネルディスカッションの実施など、ご来場の皆様に楽しんでいただけるよう、様々な催しを予定しています。この相模原未来会議には、私もパネリストの1名として登壇するほか、JAXA宇宙科学研究所所長の國中均さんや、車いすバスケットボールチームSAGAMIFORCE所属の春田賢人さん、お笑いタレント U字工事の福田薫さん、益子卓郎さん、企業家、株式会社ビビッドガーデン代表取締役社長の秋元里奈さん、落語家の鈴々舎美馬さんなど、各分野でご活躍されている、本市とゆかりのある方々にご登壇いただく予定で、現在も私自ら出演の交渉を行っている方もいらっしゃいます。詳細については、決まり次第、改めてお知らせします。
続いて私からお願いです。前回の会見でもお伝えしたところでしたが、大変残念なことに、7月19日(金曜日)に相模川で中学生の痛ましい水難事故がございました。お亡くなりになられた方に謹んでご冥福をお祈り申し上げます。楽しい夏休みもまだ半ばです。特に、お子さんにはご家庭で水遊びの危険性をしっかりと教えていただき、子ども達だけで水辺で遊ばないようお伝えいただきたいと思います。市としましても、子どもたちに水の事故の防止を促すさがみんシールの配布など各種啓発に努めるとともに、多言語によるリーフレットの配架や多言語アナウンスも含めた巡回活動など、外国人の皆様を含めた周知に取り組んでまいります。
また、熱中症についてですが、連日、猛暑日が続き、熱中症による7月の救急搬送は215人となり、過去最多の平成30年7月の220人に次ぐ、高い件数となっています。日頃からこまめな水分補給や涼しい環境で休憩する、十分な睡眠や食事といった予防行動の徹底をお願いいたします。なお、今年4月から、「熱中症特別警戒アラート」の運用が始まりました。この「熱中症特別警戒アラート」が発表された場合には、広域的に過去に例のない危険な暑さとなるため、市のイベント等については中止や延期、規模の縮小をしますので、地域における夏祭りやその他のイベントなどについても、中止や延期、規模の縮小をお願いしているところです。多くの人が集まるイベントにおいては、一人ひとりが楽しく過ごせるように、自分と自分の周りの方の命を守る行動をお願いします。
最後に、この記者会見でもお伝えしてまいりましたが、私の腎臓がんの手術の日程が、当初の予定から変更となり、8月20日(火曜日)に入院、22日(木曜日)に手術、26日(月曜日)に退院する予定となりました。日程の変更により、再度市政運営に影響を及ぼしてしまうことを、大変申し訳なく思っておりますが、今後も全身全霊で公務に専念して取り組んでいけるよう、しっかりと治療を受けてまいります。
私からは以上です。
※高市選手の「高」は正しくははしごだかですが、機種依存文字のため「高」と表記しています。
質疑応答
夢COCOプロジェクトについて
(毎日新聞記者)
吉沢恋さんですが、金メダルということでプロジェクトチームを立ち上げていくつか検討されていくということですが、市民栄誉賞といったような賞を授与されるという、この表彰というのはそういう意味合いでございますか。
(市長)
現在、表彰条例というものがございますが、その中で最高位が特別表彰というものでございまして、過去には、女子ワールドカップで優勝された岩清水選手や、JAXAのはやぶさを表彰しております。今回おそらく、市内出身の在住者で初めて、世界最高峰のオリンピックの金メダルを取られたということでありますので、市で8月7日から発足いたします夢COCOプロジェクトのハードとソフトのタスク部会で、様々な取組を検討してまいります。今、私が一つ考えているのは、条例改正を視野に入れながら、例えば市民栄誉表彰のような新しい表彰制度を作って、吉沢選手にその第1号としてお渡しできればという考えです。
(毎日新聞記者)
分かりました。それから、ソフト、ハードとありますが、屋内練習場ということになると、箱物というか、新しく施設を作ることになると思うのですが、市長と吉沢さんの間で何かやりとりがあったのでしょうか。
(市長)
7月12日に壮行会がございまして、記者の皆様にもご取材いただきありがとうございました。その壮行会が終わって市長室に戻り執務を行っていた際に、担当課から「吉沢選手から市長と二人で会いたいという要望があるのですが、いかがですか」と言われたので、「もちろん良いですよ」とお伝えし、市長室でお会いしました。その際に、「私が金メダルを取ったならば」という言い方で、屋内練習場を作って欲しいというお話がありました。私は14歳のアスリートからの話を受けて、「やろうじゃないか」と言いたかったところでしたが、そこは冷静に市長としての立場を説明しました。実は白井空良選手からも以前言われて、私も寒川町の練習場に見学に行きたいと思っていたし、平成19年に小山ニュースポーツ広場を設置して以降、新しいセクションの変更等がなかった関係で、白井選手からもう少しワクワクする形を作っていただきたいということで、アーバンスポーツの人気の高さや市民の皆様の後押しもいただいて、令和8年3月の供用開始を目指した小山ニュースポーツ広場の全面改修が、令和6年10月から始まってまいります。また、令和5年には麻溝公園の中に初心者用のボードパークを作るなど取り組んできました。吉沢選手には、「屋内練習場をここで作ると言いたいのだけれども、市長としては、今日は受け止めます。それを受け止めて、今後、吉沢選手以外の後進の子どもたちも、例えばそういった屋内練習場を作った時に使っていただけるかな」と伝えたところ、「もちろん使いますよ」と言われました。「そういった色々な状況を見極めて、72万市民の幸せを考えないといけないのが市長の立場です。限られた予算を選択と集中で使う中で、そういったご意見もあったことはしっかりと受け止めていくね」とお伝えし、ぜひオリンピック頑張ってという話をしました。この話は、早速、石井副市長以下、担当課にも吉沢選手からそういった要望があり、白井空良選手からも以前に話があったので、できる、できないは別としても検討して欲しいと話しました。そんな中、吉沢選手が金メダルを取られて、その翌朝、今度は相模原市のスポーツ宣伝大臣の原監督(青山学院大学)から連絡がありまして「おめでとう。金メダルを取るということはすごいことで、相模原市としては何か考えているのですか」という話がありました。原監督には、内緒ですよとお伝えした上で、吉沢選手からの要望を受け止め、できる、できないは別にしても検討に入る指示をしたことを内々で伝えたところ、見事その日にテレビで原監督がお話をされて、「本村市長にどうやら吉沢選手が屋内練習場の要望をしているみたいです。私も実は相模原市のスポーツ宣伝大臣をしておりまして、本村市長には吉沢選手と一緒に陳情に行きたいと思います」というようなテレビ放送が流れました。ここぐらいまでならギリギリ大丈夫かなという、原監督の上手な言い方だなと思いました。そこで逆にオープンにして、今回の夢COCOプロジェクトの検討の一つとして、屋内練習場を本市として設置するかどうかという検討を始めたいと思っています。
(毎日新聞記者)
色々と市長も老朽化施設を取り止めるということを決定されて来られたので、その辺のバランスが非常に難しいと思うのですけども、しっかりと検討していただきたいと思います。
(市長)
そうですね。本市では行財政構造改革プランを令和3年4月に策定し、その取組の中で、南市民ホールや市立体育館、スケート場の廃止といったことを決めてまいりましたので、ご指摘のとおり、しっかり整合性を捉えていかなければいけないと思っています。スケート場に関しては、現在も民設民営を含めて民間の活力を使った形でスケート場の再設置を目指して庁内会議を進めておりますので、例えば、屋内練習場を本当にやろうと思った時に、クラウドファンディングを実施するなど、色々な方法を柔軟に考えていきたいというふうに思っています。行財政構造改革プランにつきましては、ここで自由民主党相模原市議団から緊急提言もいただき、9月の市議会本会議では令和5年度の決算を提出しますので、そういったものを踏まえ、秋頃には今後の方向性をしっかりと見極めていきたいと思います。
DX推進プロジェクトチームについて
(毎日新聞記者)
DX推進プロジェクトチームのメンバーの方は、勤務時間内に色々なことを検討されるということでよろしいでしょうか。
(市長)
そうですね。勤務時間の中で検討をお願いしたいと思っています。本市では、これまでに若手職員による押印廃止のプロジェクトチームを立ち上げ、約2,400の脱ハンコを進めてきました。今回もDXの推進、AIの活用といった視点で、庁内公募型で入庁10年前後の若い方々を中心に、様々な職種から15名の職員に今回手を挙げていただきましたので、その中で色々な議論をしながら働き方改革、市民サービスの向上、こういったものについて年内を目途に進めていきたいと思います。押印廃止の時もそうだったのですが、初めてやるものですから、どうしてもうまくいかない所もあるのでしょうけれども、責任は全て取るから15名の皆さんにはチャレンジしていこうと今日の発足式でも話をしました。失敗しないことが一番ですが、失敗は成功のもとだと常々思っていますから、そういった意味では失敗したら、それを経験にして成功に繋げていけば良いと考えています。先ほどご紹介したとおり、例えば火災の現場における原因調査では、資料やデータ、見取り図を作るのにかなり時間がかかるということで、それをAIで作れないかということをやってみようかとか、私が市長になってから下水道や最終処分場などに力を入れてきたのですが、その下水道の長寿命化などを進めている中で、下水道管の図面作成にもAIが使えないかとか、若い職員の発想でこんなことができるのではないかとまず提案からいただいてやり始めたいと思っています。令和3年4月にDX推進課を設置いたしまして、5年7月に私自らがDX宣言をいたしまして、そして7年3月の議会でDX推進条例を提案していきたいと思っています。そういった意味では本当にデジタルトランスフォーメーションにチャレンジする相模原市に変えていきたいと思っており、今回一つの大きな契機だと思っていますので、ご注目いただきたいと思っています。
相模原市参与の委嘱について
(毎日新聞記者)
次に参与ですが、相模原市の参与というのは初めてですか。
(市長)
現在、人材育成に関する参与として松井参与とハラスメントに関する参与として津野参与がいらっしゃいます。一時、石井副市長が政策調整業務に関する参与でおりましたので、私が市長になって市長部局では4人目の参与となります。その他、教育委員会では鈴木教育長が一時、教育委員会の参与でありました。
(毎日新聞記者)
報酬は出るのですか。
(市長)
はい。報酬は1日の勤務で25,000円です。
市長の入院について
(毎日新聞記者)
市長のお体のことで、今、特に自覚症状はありませんか。また、お薬は何か飲まれていますか。
(市長)
自覚症状はなく、最近も仕事を続けて、週末も色々なイベントに出ています。本当は7月の頭で手術をする予定だったのですが、7月2日に病院に行きましたら、新型コロナウイルス感染症の陽性が発覚しまして入院できず、1週間リモートで自宅勤務をしながら、その後は通常どおり元気に過ごしています。明日もスポーツをするため、山梨県に出かける予定です。入院まではしっかりと免疫を高めながら、通常どおり過ごしていきたいと思っています。
DX推進プロジェクトチームについて
(神奈川新聞記者)
DXについて伺いたいのですけれども、すでにDX推進課を設置されていて、今回なぜ改めてプロジェクトチームという枠組みが必要なのか、どういったことを期待されているのか教えていただきたいです。
(市長)
昨年10月に皆さまにもご取材いただきました、NECと国産生成AI「cotomi(コトミ)」の共同検証を始めて、今年6月まで行ってまいりました。その中で、3月定例会議や6月定例会議で、代表質問を中心に、市長公室に関連する質問に答弁書を作成するということで使ってまいりまして、共同検証は終わりますが、これから先も国産生成AIに関しては、NECと引き続き連携して勉強を進めてまいります。前回の記者会見でもお伝えしましたが、国産生成AIは日本語に特化されていて行政用語に強いという特徴がありますが、例えば音声とか映像にはChatGPTが強いとか、それぞれ強みがあると思いますから、今後は国産にとらわれず、もう少し視野を広げてチャレンジしてみたいと考えています。DX推進宣言を昨年、私自身も行いましたし、DX推進条例も令和7年3月の市議会本会議で提案していきたいと思っていますので、そういった意味では、働き方改革や市民サービスのさらなる向上を目指して、DXの推進に取り組んでいきたいと思っています。もちろんDX推進課がこれまで中心に取り組んできたのですが、プロジェクトチームで取り組む入庁して10年ほどの若手職員というのは、これから80年、90年、100年と続く相模原の中心となって活躍いただく世代だと思っていますので、そういった若い世代の皆さんが未来を描いて、一緒に私たちもそれを応援していきたいなと思っています。また、若い人たちだからこその私達にない発想もあると思うのです。今、私の娘も高校生ですけれども、私の時は夏休みの宿題と言ったら紙に鉛筆とかで書いていたのですが、今はタブレットで書いて、時代が本当に変わったという思いがあります。そういった意味では、私たちの職場も、大きくこれから働き方改革を進めていきたいと思うので、全国に先駆けてチャレンジしていき、色々な失敗もあると思うのですが、その失敗は必ず成功に繋がる失敗だと常々思っていますから、失敗を恐れず、責任は市長が取るからということで、今日プロジェクトチームの15名の皆さんには自信を持っていこうと話をさせてもらいました。ぜひ記者の皆さんからも、こんなところで使えるのではないですかとか、またご提案などあったら勉強させてもらいたいと思っています。
(神奈川新聞記者)
DX推進条例っていうのはどんなものを考えられているのか。どういう必要性があるのか伺います。
(市長)
まだ議会に出しておらず、部会説明もしていないので、もう少しお持ちいただきたいと思います。
人権尊重のまちづくり条例について
(朝日新聞記者)
津久井やまゆり園の追悼行事のお話がありました。それが原点になって、人権条例の制定に至ったというお話もございましたけれども、改めて半年経過しまして、実際、人権条例をめぐってどのような運用がなされているのか。相談などの中身はプライバシーに触れる部分があるでしょうが、件数だとか、運用状況、それから作るということになっていた様々な仕組みだとか機関だとか窓口だとか、そういうのは今どういうふうになっているか教えていただけますでしょうか。
(市長)
まず4月に施行いたしまして、市民の皆様に広く、この条例ができたということを周知したいと思い、取組を進めてまいりました。自治会の掲示板に、人権条例ができたという周知ポスターを掲示いただいたり、それから駅、様々な施設に横断幕を設置したり、それから広報さがみはらで特集を組んだり、ホームページでも4月1日からご紹介したり、あとは人権条例のリーフレットの配架や桜まつりでもリーフレットを広くお配りしました。現在、人権委員会の5名のメンバーの選定に入っておりまして、また、人権施策審議会の2名の欠員に関しましても、現在2名の新たな補充に当たっているところです。そして、条例の一部施行となります半年を目途に、不当な差別的言動の拡散防止措置、禁止措置、声明など、始まってまいります。また、10月から、仮称でありますが、人権総合相談窓口の設置に向けた取組を現在進めています。細かい内容などに関しては、部長から説明します。
(人権・女性活躍担当部長)
概ねの取組につきましては、今、市長からお答えしたとおりです。秋口を目指しまして、人権に関する総合的な相談窓口の設置に向けて、窓口に配置する専門相談員の採用ですとか、マニュアルですとか、そういったようなことの取組をしているところです。人権の条例ができたということで、それに特化した形で相談が増えたか増えていないかという、そういった統計は取っておりませんが、具体的な総合相談窓口がスタートした暁には、そういったカウントをしていくというふうに考えています。あとは市長の方で今お答えがありましたとおり、不当な差別的言動の拡散防止措置につきましては、インターネット上の不当な差別的言動の書き込み等について、それが広がっていかないように措置を行っていくのですけれども、市としましてもどんなものが出ているのかというところのリサーチを進めていくため、今その取組を検討しているところです。
(朝日新聞記者)
具体的に相談を受けたりとかそういうことにはなっていないということなのでしょうか。それとも様々、広く周知をしているという中で、すでに反応があって、こういうことで困っているとか、そういうことが従来よりも多いペースで寄せられていたり、あとは川崎市なんかがインターネット上のモニターというものもやっておられますけれども、そういうことに対する苦情相談があったりとか、そういうのはまだない状況でしょうか。
(人権・女性活躍担当部長)
人権に関する総合的な窓口については秋口に開くのですが、今現在は人権・男女共同参画課で受付をしています。統計的に増えたかとかそういったカウントはしておりませんので、そこの部分でお答えはできない状況です。
(朝日新聞記者)
ネットのモニタリングはもうやってらっしゃるのですか。
(人権・女性活躍担当部長)
これからです。10月の開始を目途に、拡散防止措置に向けて、業者の選定などの手続きを進めています。
(朝日新聞記者)
窓口を含めて、10月に色々と動き出すという言い方をしてよろしいでしょうか。
(人権・女性活躍担当部長)
正式決定ではないのですけれども、10月を目途に進めています。
市内イベントについて
(朝日新聞記者)
月末にかけて、様々な催しがあるというご案内がありました。多分市長はこの土日も忙しく走り回っていらっしゃったと思うのですが、ご存知のとおり8月の上旬、それからその下旬に、色々なところでお祭りや行事があるのですけれども、結局その各地域において同時に開催している感じで、例えば橋本と淵野辺がほぼ同じ日程でやっていたら、淵野辺の人は淵野辺の祭りに行きますけれども、淵野辺に橋本の人が行ったり、逆にその橋本の方が淵野辺に行ったりということはやりにくいと思います。結局その色々な盛り上げる祭りはやっているけれども、その地域、地域で盛り上がっているだけで、市民の一体性というものが、そのイベントを通してなかなか培われないのではないかなと思うのですが、様々な催しの日程をうまく分散させるような、そういう見直しというのはお考えではありませんか。
(市長)
実行委員会制で、各お祭りを開催いただいておりますので、そういった中では実行委員会委員の皆さんにも、今後相談していきたいと思います。例えばうちの家族は、昨日は橋本七夕まつりに行って、東林間サマーわぁ!ニバルに行って、という形でありますし、私も昨日は大野北銀河まつりに行って、また、個人的に夜は東林間サマーわぁ!二バルに行ってきました。これは考え方で、市内で一遍に実施して、皆さんが巡回して移動できるという考えもあれば、記者が言われたような視点もあります。夏の神社系のお祭り、夏祭りとか、それから自治会の夏祭り盆踊りとか、色々なものと地域でかなり日程を調整しながら、大きなイベントをこれまで決めてきていますので、そこをいじるとなるとなかなか難しい面もあるかもしれません。ただ私も今ご指摘いただいたとおり、5大観光行事の一つである緑区の橋本七夕まつりには、中央区や南区の皆さんにも行って欲しいと思うし、よく相模の大凧まつりを私は誇りに思うという話を色々なところで話すのですが、多分ゴールデンウィークのお祭りは、5月4日、5日に開催するこの大凧まつりしかやっていないのですが、意外と中央区や緑区の皆さんが移動されてこない、聞いたことはあるけど見たことはないという人たちもいらっしゃいます。やっぱりもっと回遊性を持って、「市内でこんなお祭りがあるから見てみませんか」と紹介し、その良さをもっと知ってもらうことが、シビックプライドの醸成に繋がっていくと思います。いただいたご意見を実行委員会委員の皆さんにも話してみたいと思います。ありがとうございます。
夢COCOプロジェクトについて
(共同通信記者)
ちょっと細かい話で恐縮なのですが、夢COCOプロジェクトの方で、金メダルの獲得報告会の開催等を検討しているということなのですが、これ時期とか、形式というか例えばどういう会場でやるとか、大まかに決まっているようなことはありますか。
(市長)
実は吉沢恋選手と8月3日の土曜日にお会いした際に、恋選手とお母様に今後の夢COCOプロジェクトの話とか、市としては報告会とか、市制70周年記念事業を予定している話とか、あとは屋内練習場の話もできるとは言いませんけれども、検討は始めようと思っていますという話をした中で、毎日、テレビの取材があって、当日の記者さんの質問でも、夏休みの宿題ができるかどうか分からないというぐらい、かなりお忙しいと伺いました。また10月、11月頃には世界の大きな大会に出場するという目標もあるそうです。そういった中では私たちは夏休み中に報告会をやりたいというご提案をさせてもらいました。確定ではないのですが、8月17日を目途に、今、その前後で日程を調整していただいておりまして、本当は今日この場で、この日に決まりましたと言いたかったところなのですが、相手のあることですので、今現在は、8月17日を中心に準備を進めているところです。会場は市民会館か、杜のホールのどちらかで検討したいと思っています。時間等も含めて先方の返信待ちでありますので、私も1日も早く発表して、皆様にご取材いただき取り上げていただきたいと思っていますので、決定次第、速やかにご報告させていただきます。
(共同通信記者)
スケジュールの中でCOCOプロジェクトチームの最終報告が12月頃とありますが、プロジェクトチームはそれをもって解散というような形になるのでしょうか。つまり12月までの時限的なものなのでしょうか。
(石井副市長)
プロジェクトチームですから、期間としては時限的なもので、集中的に議論をしてまいります。今回のプロジェクトにつきましては様々なメニューがありますので、最終的に報告書がまとまりましたという形よりも、今後検討して決まったものについて、庁内合意形成が取れ実施が可能となったものから、一つ一つ随時報告していくというような形で行っていきたいと思っています。
(共同通信記者)
分かりました。そうすると、例えば長期的になる屋内型のパークとかの検討になると、12月までにある程度道筋をつけて、それに沿って作っていくというような形になるわけですね。
(石井副市長)
そうですね。ものによって違いますけれども、市長からもありましたように、報告会などについては日程を決めた中で、12月にという話ではないので、調整ができたものから次々と行ってまいります。今、話のありましたハードのところなどの期間がかかるものにつきましては、その可能性や是非も含めてしっかりと検討して、それで見込みを立てていくということであります。ただし、その辺の方向性についても、12月までの中で、一つの方向性を出していきたいと思っています。
DX推進プロジェクトチームについて
(日経新聞記者)
DX推進プロジェクトチームについてなのですけれども、NECとの連携協定で、生成AIの検証など行っていたかと思うのですけれども、こちらのプロジェクトチームは、この12月まで、庁内のみでやっていくものと理解しています。神奈川県は、NTT東日本ともその人材交流など、DX化推進に向けて民間との連携を深めていっているのかと思うのですけれども、そういった人材交流などの面で、NECとのさらなる連携交流のご予定等ありますでしょうか。
(市長)
まずDX推進プロジェクトのメンバーを中心に進めていきたいと思っていまして、色々な発想を出してもらえればと思っています。その他、やっぱり民間の活力というのは、私たちの想像以上に進んでいる部分がありますので、そういった中で民間とのさらなる連携というのは、視野に入れながら探っていかなければいけないのかなと思っております。NECの皆さんとは、6月で国産生成AIコトミの共同検証は終わりましたけれども、引き続き私たちの方から、さらなる深みを目指して勉強したいという話をして、一定のご理解をいただけているものと思いますので、国産生成AIに関しては引き続き進めてまいります。その他今後、例えば映像とか音声とか、また今回議員の皆さんからもAIを使ったご質問もいただいたり、民間の知恵や活力、様々な提案も私たちに来ていますので、そういった中では、今後、連携できるところはしていきたいなと思っています。ただ、現時点でこことやりますとは言えませんけれども、行政の取組というのは民間から見ると、2歩、3歩遅れている分野も結構ありますので、そういった意味では、例えば今、奈良副市長を中心に、庁内で空飛ぶクルマの実証の勉強会を行い、様々な企業等の提案などを私たちも勉強中でありますし、これから色々なことをやっていくには、民間の活力が本当に大事だと思うので、どんどん連携して、場合によっては人材交流していくとか、進めていきたいと思います。また市内はロボット産業特区でロボットに関しても非常に先進的な企業もありますので、そういった企業さんにもお力添えをいただいて、例えばロボットのまちということが分かるように、70周年記念の式典などでロボットを使ってみるとかできないかとか様々なことを考えていますので、民間の活力をこれからも使っていきたいと思っています。
座間市との連携について
(毎日新聞記者)
7月23日に座間市長とお話しをされたと思うのですが、今後継続的に、その交流をお持ちになるということですけれども、座間市長にも定例記者会見で伺い、同じように伺いたいのですが、目的と、それから衆議院の小選挙区が20区で、南区と一緒になったと言うのも一つの要因であるかどうか、その辺を伺います。
(市長)
座間市とは、私が市長になった平成31年4月、令和元年の段階から遠藤前市長と非常に懇意にさせていただき、ご指導賜りました。特に基地対策の対応に関して、座間市から学ぶ点が非常に多くありまして、私も令和2年度から基地対策課を設置して、米軍とのおつき合いをより深く濃くしていこうという方向性に変えてまいりました。そういった点では座間市とその時点からおつき合いがございまして、今回、市長が代わられて佐藤市長になられたのですが、やっぱり本市でも小田急相模原駅とか相武台前駅周辺とか、座間市と隣接している地域が南区でございます。そういう中では、隣接地域で取り組んでいる子育て施策があったりしますし、あとはスポーツ施設や文化施設の相互利用とか、そういったものを隣接している座間市と進めていこうと考えています。今、実は大和市とも内々で話を進めていまして、間もなく大和市長ともお会いできるかなというふうに思っています。例えば相模原市単独で美術館とか、スポーツ施設とかを持てれば一番良い話ですが、一つの市で一つ持つ時代ではないと私は思っていますから、近隣の自治体とは広域的にみんなで使えるような施設があれば良いと思っています。例えば座間市では、米軍の返還地に総合体育館を作ったり、それから、座間市の総合病院を作って、私たちは二次救急を受け入れてもらったりとかしています。色々な意味で座間市とはこれから連携ができると思っていますから、顔の見える関係を作っていって、経済交流であったり文化交流であったりお祭りの交流であったり、色々な交流をこれから始めましょうということで、事務方同士はどのレベルで交流ができるかという話を数ヶ月前から進めてもらっています。そういった中で、例えば、私たちが使っている国産生成AIを使ってもらっても良いのではないかというふうに思っていますし、これから色々な形で座間市と大和市も含めて、また町田市や八王子市、上野原市、道志村もそうですが、近隣の自治体の皆さんとは色々な連携をしていきたいなと思っています。上野原市とも、実はもう1年ぐらい前から話は内々で進めていて、まだ具体に出てきていませんけれども、例えば藤野の皆さんにとって経済圏は上野原市に行く方も多くいらっしゃるし、上野原市の市立病院を使わせていただくというケースや、青山の新斎場がまだできていませんので、上野原市の斎場を使うというケースもありますので、色々な形で相互利用ができるような調整を近隣の自治体ともっと広く、広域的にやっていきたいと思っています。
(毎日新聞記者)
お隣同士、交流を深めることは良いことだと思うのですけれども、選挙区がどうのこうのというのはあまり関係ないということですか。
(市長)
衆議院の選挙が変わって、20区が相模原市南区と座間市という形になりましたけれども、そういうことはあまり関係なく、近隣自治体との広域的な連携に向けて、広域行政課には色々なボールを投げて勉強してもらっています。自治体の規模に関係なく、来ていただくのではなく、とにかく私たちから出向いて、色々なことを学ばせてもらいたいと思っています。それが相手に対する敬意と尊敬だと思っていますので、引き続きそういった姿勢で臨んでいきたいと思っています。
米軍ヘリコプターの不時着について
(毎日新聞記者)
基地の話が出ましたけれども、8月3日の土曜日に海老名市にヘリコプターが不時着しました。他人ごとではないと思うのですけれども、市長はどのように受け止めたかを伺います。
(市長)
オスプレイの時には不時着という言葉に疑問を感じていたのですが、今回はまさしく不時着したというふうに思っています。たまたま今回、田んぼに不時着されましたが、今後、厚木基地とか横田基地、キャンプ座間、相模総合補給廠、米軍住宅を抱える中で、自衛隊に関してもそうだと思うのですが、ヘリコプターとかオスプレイでの移動があると思いますので、再発防止を徹底していただいて、同じような事故が起こらないようにしていただきたいと思います。今回、幸いにも、市民の皆様も、そして米軍の方も含め怪我をする方がいなかったので良かったと思います。昨年のオスプレイの事故に関しても、先週、米軍の報告書が報道されたところですが、やはり市民の皆さんの不安を払拭するためには、原因を明らかにしていただくことが必要だと思っています。基地が周辺にある自治体としては、これからも近隣自治体や神奈川県基地関係県市連絡協議会と一緒に連携するとともに、私が会長を務める相模原市米軍基地返還促進等市民協議会を通じて、さらに相模原市単独でも、米軍や国に対してしっかりと物申していきたいと思います。
ふるさと納税制度について
(毎日新聞記者)
先日、ふるさと納税の流出額について全国ニュースになりましたけれども、ふるさと納税制度を市長はどういうふうに受け止めていらっしゃるのか伺います。
(市長)
これは、横浜市や川崎市を見ていても、流出が桁外れな額だと思っていますから、特産品とかないとかなり都市部は結構大変だと思います。ただこの制度が運用されている以上、この制度に対して私たちも果敢にチャレンジしなければいけないと思っています。令和元年に私が市長になった時には、相模原市の返礼品は100品目しかなかったのですが、担当課に専属の職員を置いて、450を超えるような返礼品を作ってまいりました。そういった意味では、私たちもチャレンジをして、国の交付金をいただいての話ですが、現在はプラスに転じています。例えば市内にアリゲーターという有名な釣り具専門店がありますが、茅ヶ崎市は剛樹という有名な釣竿屋さんの返礼品でかなりふるさと納税を受けていて、何で相模原市はアリゲーターの返礼品をやらないのかという話をした時に、当時の職員は、いや、市からお願いするのではなくて向こうから来るのを待つのですと言うので、そうではなくこっちからお願いに行こうと言って私もアリゲーターに伺いました。アリゲーターからはふるさと納税の返礼品は1年で終わりですか、もっとやりたいですという話をいただきました。掘り起こしに時間がかかったのですが、例えば東プレのキーボードが非常に当たっていて、橋本の七夕まつりでもeスポーツの体験コーナーがあり、またeスポーツは今度オリンピックの種目になるようですけれども、eスポーツでも使いやすいキーボードがあるらしくて、これが返礼品の額でいつも一位でした。相模原市は都市と自然のベストミックス、ものづくり産業の地でもありますから、やっぱり探せばもっとあると思うのです。ふるさと納税の返礼品に関しても、待つのではなくて出向く姿勢に変えて取りに行く、探しにいったら頭を下げて、いかがですかという営業に行く、これでもっともっと商品を増やしていきたいと思います。制度がある以上、外から見ている傍観者ではいけませんから、やっぱり勝ち組に転じられるように、これからも果敢にチャレンジしていきたいと思っています。
行財政構造改革プランについて
(神奈川新聞記者)
行財政構造改革プランについて、先日、自民党の市議団から緊急提言があったと思います。内容的には今までの守りから攻めに転じるべきではないかというような、一定の役割を終えたのではないかというような評価をされていたのですが、市長としては現状の認識というか、まだまだ道半ばなのか、或いは転換、見直すような局面にあるのか、その辺のご認識と自民党の提言をどのように受け止められたのか伺います。
(市長)
自民党の皆様から政策提言をいただいたことは、非常にありがたく思っています。これからも自民党に限らず各会派の皆さんとは、議会以外でも色々な対話をして、相模原市政がより盛り上がっていくようにしていきたいと思っています。その中で、令和5年度の決算を9月議会でお示しをさせていただきます。これは8月26日からの議会になりますから、8月20日過ぎに決算の数字が表に出てまいりますが、おそらく令和4年度と同じような傾向になってくるのではないかと考えています。例えば私が市長になった令和元年度の経常収支比率が99.8%で、令和4年度は96.9%で、2.9ポイント改善しています。財政調整基金も、令和元年度が68億円、令和4年度末は208億円で、140億円プラスに転じており、数字から見てもかなり改善しつつあります。これはコロナ禍で事業をやらなかったという部分も含め、色々な要因があって転じていますので、そういった中では、令和5年度の決算を見て方向性を決めていきたいと思っています。もうしばらくお待ちいただければ、方向性が出せるかと思います。
(神奈川新聞記者)
決算を見て、何らかの見直しというか、何らかの打ち出しというか、そういったことは考えられていらっしゃいますか。
(市長)
例えば数字が良くなったからといって、行財政構造改革をここでやめるのではなくて、これまで様々な予算の組み替えを行ったりしてまいりましたから、行財政構造改革、財政の健全化に引き続き努めてまいります。それと同時に、例えば令和4年度の投資的経費は一般会計の4.8%で、これが今年7.4%まで上がってまいりましたが、指定都市の一般会計でみると、大体10から12%なので、やはりまずは10%ぐらいにしなければいけないと思っています。市内に大型事業がこれだけたくさんあって、これまで投資的経費を打ってこれなかったという部分もありますので、そういった見直しもしていきたいと思っています。例えば本市は、昨年の10月に15歳以下の公共施設の無償化とか、8月1日からは、小児医療費の助成を首都圏指定都市で初めて高校生まで拡大してまいりましたが、隣接に町田市とか八王子市があり、東京都が小池都知事の政策の中で、第一子保育無料化とか、それから0歳から18歳までの所得制限なしの年間6万円給付とか、それから高校教育無償化、こういったものをバンバン打たれていて、0歳から14歳までの社会増の転入は、町田市が全国2位で八王子市が8位という状況です。こういう動きを横で見ながら、例えば子育て政策にアクセル踏んで、「子育てするなら相模原」というものをより明確に打ち出していくとか、また、大型事業がここで始まってまいりますので、使うべき部分には使わなければいけないということで、攻めの姿勢に変えていく部分は、やっぱり必要だと思っています。
(神奈川新聞記者)
これまで割と厳しく、財政規律に取り組む中で、その弊害みたいなものというのは感じられていたりしますか。提言の中に、攻めの姿勢というのが欠如しているのではないかというニュアンスもあったのですが、この3年間引き締めてきたことで、職員が断る口実になっていたりとか、その点を感じていらっしゃるのでしょうか。
(市長)
それは大いにありました。教職員を含めて8,000人の職員がいるのですが、当初、行財政構造改革を始めた令和3年4月は、市長が代わったから、あらゆる事業が止まってしまったと認識されていました。特に若手職員や所属長の職員も含めて、行財政構造改革の本来の意味というか、中身というものを十分に理解されず、いまだに職員の中には市長がこれをやめてしまう、新規事業は駄目だと言っていると、まだ、その頭でいらっしゃる方もいるようですので、まだまだ私の目指してきた行財政構造改革の意図が、十分、職員に伝わっていないというのは、本当に自分自身の反省だと思っています。72万市民誰一人取り残さない施策を行う中で、職員ですらやっぱり十分ご理解いただけていない部分があったので、そこは反省と課題として、今後も、職員一人ひとりに理解いただけるように、まずは所属長クラスからしっかり理解してもらって、また所属長の皆さんにも若い部下の皆さんにお話をしていただいて、この行財政構造改革が目指してきたもの、今後目指すもの、こういったものを理解いただけるように努力していきたいと思っています。
(神奈川新聞記者)
確認ですが、今後、行財政構造改革プランを見直すとか、そういったことは考えていらっしゃるということでしょうか。
(市長)
行財政構造改革プランの見直しに関しても、今後は検討の一つだと思っています。
※質疑応答中の重複した言葉づかいや明らかな言い直しなどは、整理した上で掲載しています。
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