5. 石井家住宅(いしいけじゅうたく)
- 種別
国指定重要文化財(建造物) - 指定年月日
昭和46年12月28日 - 所在
緑区澤井541
内容
石井家の先祖は、小田原北条氏の武士団である津久井衆の一人で、北条氏の滅亡後現在の地に土着したと伝えられています。
主屋土間上部の梁に宝永4(1707)年の墨書があり、建築年代が確定されます。桁行12間(23.3メートル)、梁行5.5間(11.3メートル)の堂々たる建物で、この時期の民家としてはかなり大規模です。間取は、床上6室からなる、いわゆる六間取を基本とし、これに「カッテ」と「イマ」が加わった計8室と土間からなります。そして、玄関・ナカノマ・オクノマと、3室続きの接客空間を持っており、この家の家格の高さを示しています。また、こうした間取は、神奈川県民家の主流とは異なっており、西に接する山梨県郡内地方の影響を受けたものと思われます。
昭和12(1937)年屋根替の際に、高さを75センチメートルほどかさ上げして二階屋のように改造されましたが、もとは平屋です。屋根もこのときに、入母屋造茅葺から切妻造鉄板葺に変えられました。
以上のように、石井家住宅は18世紀初頭の建築としては相当に規模が大きく、また質的にも優れ、構法にも先進的なものが見られるなど、貴重な建築です。
見学は、御当家への事前予約があれば可能です。
参考文献
神奈川県教育委員会 1987 『神奈川県文化財図鑑 補遺篇』
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