第6話 自然に囲まれていた子供時代
明治40年ごろのお話です。
昔、清新地区は、不自由なこともありましたが、とてものどかでした。裏の林は、橋本から淵野辺まで、横浜線に沿って、松、クヌギ、ナラの林で、春になると林の中に白や黄色のスズランなど、いろいろな花が咲き、キジやウサギもたくさんいました。
秋には、秋の七草が咲き、キノコもたくさん採れました。また、どこの家でもニワトリを10羽から15羽ぐらい飼っていました。現在のように鶏舎もなく放し飼いでしたので、雌鳥が1羽ぐらいいなくなることもたびたび。どこにいったのだろうと思っていると、小さなヒヨコを12羽ぐらい連れて、裏山から出てきたこともありました。
春になると、大きな松林のあるところでは花粉が舞い、私たちが通学路の松林の下を通ると着物に黄色の花粉がつきました。
静かな中で「コツコツ」とキツツキが虫を取る音が響き、5月ごろにはカラスも巣をつくり、裏山では夕方になると狐の鳴く声も聞こえました。畑ではヒバリがさえずり、麦畑の刈り入れ時期になるとヒナを育てているので、麦の根株を上の方からそっと刈り取って巣立ちをさせたこともありました。
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