密着!新米消防士 ~彼らは宝~
平成29年度に新規採用された消防士の卵たちは、4月から9月までの間、神奈川県消防学校で消防の基礎を学びます。
彼らは、卒業後に配属先で即戦力として活動できるよう、入校期間中に一度、所属で現場経験を積みます。
今回は、田名分署で2日間実施した消防署勤務研修をレポートします。
7月某日気温30度を越す暑い日!
消防士の卵である青木竜河(りゅうが)消防士、藤原蒼志(あおし)消防士が現場にて初勤務しました。
二人の表情は硬く、少しでも緊張をほぐすため、「よし頑張ろう!!」と元気よく声を掛けましたが、これが逆効果。緊張を助長させてしまいました(苦笑)。
研修は2日間みっちりと行い、訓練礼式から消防活動の基本である防火衣の着装、ホース延長、はたまた救急の応急処置まで、現場で必要な知識や技術を幅広く行いました。
訓練中の私たちの行動は早かったようで、二人は、私たちの一挙手一投足に注目し、現場での生の声に聞き入り、必死にメモ帳にペンを走らせていました。
研修最後の項目は、応急はしご救出訓練。この訓練は、はしごの取扱い、ロープ結索、確保、隊員との連携、要救助者への対応等、あらゆる要素が含まれ、基礎技術の習熟度が試されるものです。
この救出は、火災時に建物内から人を助け出すことを想定して行うもので、防火衣と空気呼吸器を完全着装して行います。
夏場の防火衣で活動することは、合羽を着てサウナで運動するくらい暑く、大きな熱ストレスがかかります。
また、空気呼吸器も着装することから、総重量約20キログラムの重さが、身体にのしかかかってきます。
さらに、「訓練は現場のように」との教えから、80キログラム近い筋骨隆々の先輩が、要救助者役になりました。
暑さと過度の緊張からか、二人はつらそうでした。
きついことは、先輩方もわかっています。しかし、つらい疲れたでは、人の命は救えません。
現場はもっと厳しいところです。市民の命を救うための強靭な体力と、精神力を持つことの大切さを、身に染みて感じてくれたと思います。
研修後、二人に感想を聞くと「人命救助のため1秒でも早く救出することを求めている先輩たちの姿を見て、消防の目的について、身を持って理解しました。立派な消防隊員になれるよう、消防学校でさらに訓練をしてまいります。」と、なんとも頼もしい言葉!そして、瞳の奥は、キラキラと輝いていました。
一生懸命に全力を尽くす姿に人は動かされます。私達も二人から若さ(笑)と元気をもらいました。
「彼らは宝です!我々の知識と技術を伝承する!!」
指導者として、彼らを、いかに立派な消防士にするかを考え、育てることの大切さを実感した日でした。
青木消防士、藤原消防士!これから沢山の壁にぶつかるだろうけれど、このコラムを読んでくださっている皆様の期待に答えられるため頑張れ!!
過去の「密着!新米消防士」
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