政令指定都市ビジョン案の概要
政令指定都市移行の理念や都市づくりの方向性について示す「政令指定都市ビジョン」の策定に向け、このたび、その骨子をまとめました。
骨子では、政令指定都市が果たすべき役割や本市の潜在力・課題を踏まえ、「交流と連携によって圏域をリードする広域交流拠点都市」など二つの理念と、その具体化に向けた基本方針を示しました。
今後は、これをもとに原案をまとめ、平成20年1月下旬から2月上旬に市内26カ所で開催する地域説明会や、パブリックコメント等で市民の皆さんのご意見を伺い、本年度中に本ビジョンを策定する予定です。
本ビジョンは、新しい総合計画の策定方針と整合を図るとともに、その理念を新しい総合計画の基本計画・実施計画に反映していきます。
首都圏における政令指定都市の役割
国や県の計画、国の審議会などで行われている議論、既存の政令指定都市が行った研究などを参考に、首都圏や市町村、政令指定都市に求められる役割を次のように整理しました。
首都圏の役割
- わが国の活力創出に資する地域の形成
- 多様な活動の連携を支援する地域の形成
- 環境共生型の地域構造や生活様式の創出
- 4,000万人の暮らしを支える安全で快適な生活の場の形成・東京中心部への一極集中構造から、拠点が分散した地域構造への改編
市町村の役割
- 地方分権時代にふさわしい自立的なまちづくり
- 市民や地域コミュニティ、NPO等と協働・連携した新しい公共空間づくり
- 市民ニーズの多様化や厳しい財政状況を踏まえた、良質で効率的な行政サービス
- 少子化・高齢化の進行への対応
政令指定都市が果たすべき役割
- 都市機能のさらなる集積や都市基盤整備による、広域的な拠点としてのまちづくり
- 他の都市のモデルとなる、自立的で質の高い行政サービスの展開
本市の資源と潜在力
市内の産業や都市基盤整備の状況のほか、市の立地や市民の年齢構成等も含めて調査・分析するとともに、有識者、企業・団体へのヒアリングを行い、本市の活用可能な資源と潜在力を次のように整理しました。
活用可能な資源・潜在力
- 交通基盤
都心と直結する東西軸の交通網に加え、横浜、湘南、八王子方面とつながる南北軸の交通網(セカンドベルト) - 自然
水源地域の恵まれた自然環境 - 産業
製造業、物流機能の集積
大学、研究機関の集積 - 教育
特色あるさがみはら教育 - 市民の活力
若年層の活力(生産年齢人口の占める割合、平均年齢の若さ)
芸術文化、スポーツ関係の仕事に携わる人の割合の高さ
パートナーシップの取り組み - 行財政
健全な行財政運営 - 将来計画
交通ネットワークの発展性(さがみ縦貫道路、津久井広域道路、小田急多摩線の延伸、新しい交通システム、リニア中央新幹線構想)
多核連携型の都市づくり
相模総合補給廠返還用地の活用
さがみ縦貫道路インターチェンジ周辺の新たな土地利用 - 主な課題等
昼夜間人口比率の低さ
商業購買力の市外流出
業務系機能の集積の低さ
幹線道路の交通渋滞
市内交通の利便性
都市イメージ・知名度
政令指定都市 相模原の理念
相模原市が果たすべき役割や、市が有する資源と潜在力を踏まえて、本市が政令指定都市としてめざす都市の理念を示しました。
- 交流と連携によって圏域をリードする広域交流拠点都市
- 環境と調和した豊かなライフスタイルを市民とともに創造・発信する都市
政令指定都市・相模原の基本方針
政令指定都市・相模原の理念に基づく都市づくりを進めるため、主な分野における施策の方向性を、4つの基本方針にまとめました。
多様な連携により圏域全体の価値を高め合う交流拠点づくり
市が位置する広域的な圏域において、各都市による多様な分野の連携をリードすることにより、圏域全体がその価値を高め、発展することをめざします。
- 広域交流ネットワークの整備、都市機能の集積や産業の活性化を図るなど、活発な交流のための拠点性向上に向けた取り組みを進めます。
環境と共生した持続可能な都市づくり
豊かな自然環境と人の営みとのバランスに配慮した持続可能な社会の構築をめざします。
- 市民や企業等と一体となって、自然環境の保全、あらゆる領域における環境負荷の低減、低炭素社会の実現などの取り組みを積極的に行います。
- 環境分野の先進都市として、情報発信や広域的連携の呼びかけを行っていきます。
地域の中で息づく快適なライフスタイルの創造
子どもから高齢者まで市民一人ひとりが、地域の中で豊かで快適なくらしを送ることができる社会づくりをめざします。
- 心身の健康と成長、心のゆとりや生きがい、生活空間としての快適さなどを生み出すための取り組みを進め、質を重視した、相模原らしい文化やライフスタイルの創造と発信につなげます。
新たな課題に対応する自立的・先進的な都市経営の推進
少子化・高齢化と人口減少など自治体を取り巻く課題を主体的に解決するため、自立性が高く、他の都市のモデルとなれるような先進的な都市経営をめざします。
- 歳入の確保を図り、市民ニーズに対応した行政サービスを効率的に提供します。
- 区制を活用した都市内分権を推進し、市民との協働によるまちづくりを進めます。
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