区制の検討状況について(中間報告)
身近なサービスの充実と区の特性を活かしたまちづくりを推進
市は、平成22年4月の政令指定都市移行をめざして、さまざまな取り組みを行っています。区制については、行政区の区割り試案に対する検証を進めるとともに、区で総合的に提供するサービス等の基本的な考え方などをまとめています。また、神奈川県からの移譲事務についても、調整を進めているところです。来年の1月下旬から2月上旬に総合事務所・出張所単位で開催する地域説明会で市民の皆さんに説明し、ご意見を伺う予定です。
区役所のサービス内容を検討
基本的な考え方
区制を施行し区役所を設置することにより、身近な行政サービスの充実や区の特性を活かしたまちづくりを進めることが可能となります。そこで、市の業務を「本庁/区役所・出先機関/総合事務所・出張所」の三層構造とし、市民生活にかかわりの深いサービスについては、各区のエリア内で、区役所を中心として総合的に提供していきます。また、区役所では、市民の皆さんと行政との協働を推進する拠点としての役割を担うとともに、各地域のまちづくりを積極的に支援し、区の状況に応じた施策の展開を図ります。
本庁(市役所)の業務
- 政策企画・総合調整業務(市全体にかかる企画、人事、財政、福祉、産業、都市計画など)
- 広域・統一処理業務(災害対策や電算処理など)
- 専門技術業務(専門性が必要な建築確認や産業廃棄物指導など)
区役所・出先機関の業務(地域における行政サービスの拠点)
- 総合サービス提供業務(市民に身近で総合的な窓口サービスの提供)
- まちづくり推進業務(区内のまちづくりに関する業務)
総合サービス提供業務とは
区で提供する窓口サービスは、区役所を中心に、出先機関と合わせて総合的に行います。特に、市民の皆さんに身近な住民登録や戸籍、国民健康保険、国民年金等の業務については、市役所本庁と同様に区役所ですべて手続きが完了するよう「ワンストップサービス」の体制を整えるとともに、各区に総合的な市民相談体制を整備します。また、利便性向上のため、土曜開庁の実施や主要駅への行政サービスコーナーの設置など、窓口サービス機能の充実に向けた検討を進めます。
主な窓口サービス
- 住民登録業務(各種証明書発行、戸籍、住民登録、外国人登録に関する手続きなど)
- 国民健康保険、国民年金、介護保険に関する業務
- 市民相談業務(消費生活相談、法律相談、外国人相談、教育相談など)
- 税金に関する業務(各種証明書発行、個人市民税の申告受付・賦課、土地・家屋の評価、納税相談など)
- 母子等保健事業、保健福祉に関する相談・申請の受付、生活保護業務
効果的・効率的なサービス体制づくりへ
区役所の設置にあたっては、本庁を含むすべての業務、組織を精査するとともに、窓口サービス職場における再任用職員や非常勤特別職の活用等を行い、効果的・効率的な組織体制をめざします。
まちづくり推進業務とは
- 「区民会議(仮称)」の設置
各区の資源や人材を活かしてまちづくりを進めるために「区民会議(仮称)」を設置し、区民と行政が区の課題や方向性について協議を行う場を設けるとともに、区のビジョンを策定し、区の特性を活かしたまちづくりに取り組みます。 - 区の自主性を高める行財政システムの整備
区民会議(仮称)での協議などに基づいて各区から提案された事業に対しては、区で独自に執行できる予算を配分するなど、区の自立性を高めた行財政の仕組みを整備します。 - 地域の課題などを市政・区政に反映させる仕組みの構築
現在の各総合事務所や出張所などを単位とした地域の施策については、行政分野ごとに縦割りの調整を行っていることが課題となっています。この仕組みを改めるため、地域の施策に横断的に関わり、事業実施の円滑化を図るとともに、地域に根ざした政策の形成や地域づくりへの支援などを総合的に所掌する体制を整備します。また、これにより区長が区全体の具体的な課題等を把握し、直接市政に反映できるような仕組みを構築します。 - 地域振興事業の実施
区の活力につながる地域振興のための事業を行います。 - 身近な公共施設の維持管理
道路や公園など、身近な公共施設の補修等に迅速に対応できるよう、維持管理の体制を整えます。
主な業務内容
- 区民会議(仮称)の設置
- 区のビジョン策定
- 区版広報紙等による情報発信、区長タウンミーティング等の広聴事業
- 生涯学習の支援、スポーツ振興
- 市民活動の拠点としての支援事業
- 道路、下水道の維持管理、公園の維持補修
- 総合事務所・出張所の業務
- 住民自治支援業務(総合事務所・出張所エリアのまちづくり支援)
- 窓口サービス業務(身近で基礎的なサービスの提供)
- 総合事務所の個別出先機関業務(津久井地域の特性により個別に必要となるサービスの提供)
(注)旧相模原市域の出張所は、政令指定都市移行後もおおむね機能を維持。
区割り試案を各視点から検証
すでにお知らせした4つの試案(下の図のとおり)については、現在、人口や事業所の分布状況、人の動き、将来のまちづくり計画などを含め、表中の留意事項を視点とした検証を進めています。
今後は、区割りや区役所機能などの検討をさらに進め、区制の素案を作成します。
検討項目 | 検討の視点 | 検証内容 |
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人口規模 | 市民に必要なサービスの総合的かつ効率的な提供という視点から人口規模を考慮します。(1区あたりの人口規模は、一般的には15万人から20万人が望ましいとされていますが、近年、合併により政令指定都市となった先行市の状況では、最少で約3.8万人、最大で約26.1万人となっています。) |
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歴史的事情 | それぞれの地域の歴史的な経過や合併における経過などを考慮します。 |
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地形・地物 | 山林、河川、鉄道、主要道路等により区分される地域の一体性を考慮します。 |
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地域コミュニティ | 旧町村や町字の区域は、地域の歴史的沿革を持ち、市政運営や日常生活の基礎となっています。また、自治会は、地域コミュニティの中心的組織として機能していることからも、それらの区域はできる限り分断しないよう考慮します。 |
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既存行政区域 | 既存の行政区域については、可能な限り区役所の圏域と、また行政区域相互の整合を図るよう調整する必要があります。 |
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効率性 | 区役所新設の場合の建設費用や既存施設を活用した場合の改修費用、職員増に伴う人件費の負担増などについては、効率性の視点を踏まえて検討します。 |
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区割りの試案(3区案-試案1)
区割りの試案(3区案-試案2)
区割りの試案(4区案-試案3)
区割りの試案(4区案-試案4)
試案の考え方
旧相模原市域
- 保健福祉や土木など既存の行政区域を尊重し、2つに区分(試案(1))
- 3拠点によるまちづくりや既存の行政区域を尊重し、3つに区分(試案(2)(3)(4))
津久井地域
- 従来からの広域的つながりなどを考慮し、津久井地域で1区(試案(1)(3))
- 新市の一体性などを考慮し、橋本駅を拠点とする橋本、大沢地域を含め1区(試案(2))
- 水源地域としての共通した自然環境などを考慮し、津久井町、相模湖町、藤野町で1区(試案(4))
- 旧相模原市域との地形的なつながりや生活圏などを考慮し、城山町を橋本、大沢地域に含め1区(試案(4))
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