第7回 ~春の訪れと桜前線~
日本では、春は、一般的に3~5月頃としています。その頃になると日射量も増え、気温も上昇してきて、花も咲き、春らしい景色となってきます。
では、そんな春の空はどんな状態になっているのでしょうか。
冬の間、日本の上空はシベリア高気圧が張り出していて冷たい空気を送り込んでいます。この高気圧の勢力が弱まり日本の上空から遠ざかると、中国の揚子江付近で発生した暖かい移動性高気圧が上空の偏西風に乗って日本にやってきます。この移動性高気圧に覆われると暖かく乾燥した晴天になりますが、移動性高気圧ですので、通過したあとは低気圧がやってきます。すると天気は当然崩れるのですが、この低気圧に向かって南の暖かい空気が入ってくるので暖かさが増していくことになります。
春先は晴れや雨を繰り返し暖かくなるので「春はひと雨ごとに暖かく」とか「春に三日の晴れ間なし」などと言われており、その気候が春の草花の成長を助けているとも言えます。また、時折冬の名残の冷たい寒波も訪れますので、古くから「花曇り」や「花冷え」などの表現も使われています。
花といえば、春は桜の季節です。もうしばらくすると桜の開花宣言があるかもしれません。この開花宣言の目安に使われるのが各地の標準木と呼ばれる桜の木です。東京都は靖国神社の境内、神奈川県は横浜の元町公園にある桜の木です。相模原市では消防指令センターの北東側の交差点付近にある桜の木を標準にしています。いずれも気象台や測候所から近いところで、周辺の環境が変わりにくい場所にある木が選ばれているようです。一本の木に花が5~6輪咲いた状態が開花、8割以上開いた状態が満開としており、日本気象協会では今年の神奈川県は3月28日頃(昨年は3月23日)に開花と予報しています。
日本では桜(ソメイヨシノ)が最も早く開花するのは四国です。桜前線の北上スピードはおよそ時速20kmで、1週間から10日で関東まで達すると言われています。開花すればお天気にもよりますが3日~5日で満開となります。きっと今年も市役所前通りの桜が見事に咲いてくれるでしょう。
そして、春は桜前線と共にスギ花粉前線も北上してきます。待ち遠しい桜の開花でもありますが、花粉症の方は憂鬱な季節でもあります。良くも悪くも人それぞれに春を感じてみてはいかがでしょうか。
1 快晴 晴れ 曇り
空全体の面積を10としたときに、雨や雪でない時の雲量(空全体に雲がどれくらいの割合をしめているか)で決まります。この雲量が0~1の時が「快晴」、2~8の時は「晴れ」、9~10の時が「曇り」となります。雲量8というと空のほとんどに雲のある状態なのですが、気象的には「晴れ」ということになります。
2 一時 時々 のち
「曇り一時雨」の「一時」は予報期間(24時間)のうち4分の1(6時間)より短い時間、雨が連続的に降るという意味になります。
「曇り時々雨」の「時々」は雨が断続的に降ったり止んだりしてその合計時間が予報期間の2分の1(12時間)より短いことを表します。
「曇りのち雨」の「のち」は、予報期間の前半が曇り、後半が雨となる場合に使います。
3 霧 もや 濃霧
「霧」は視程(見通しの距離)が1km未満の場合で、「もや」は視程が1km以上10km未満の場合です。そして霧がさらに濃くなり、視程が陸上で100m以下、海上で500m以下の場合を「濃霧」と呼びます。
4 ひょう あられ みぞれ
「ひょう」は、積乱雲から降る直径5mm以上の氷の粒で、大きいとゴルフボール大になることもあります。「あられ」は小さい5mm未満の氷の粒です。「みぞれ」は雨と雪が混ざったものになります。
主に「ひょう」は初夏「あられ」は初冬に降るので、俳句では「ひょう」は夏「あられ」は冬の季語にもなっています。
このページについて、ご意見をお聞かせください
このページに関するお問い合わせ
消防総務課
住所:〒252-0239 中央区中央2-2-15 相模原市消防局3階
電話:042-751-9105 ファクス:042-786-2471
消防総務課へのメールでのお問い合わせ専用フォーム