子どもの目線で考える ~大貫隊長~ (5)
皆さんが「救急車が必要!!」と思うのは、どのような時でしょうか?
突然の激しい頭痛、呼吸が苦しい、胸が痛いなど、交通事故や大きなケガをした時とかではないでしょうか?まさか!これから入院するので病院まで送ってほしい、ではないですよね・・・
今回は、「ここが痛い、あそこが痛い。」と症状を言える大人と違い、症状を正確に伝えることが難しい子どもの救急についてお話します。最初のお話は、お孫さんがおじちゃんの家を訪れるそんな楽しいひと時を悪夢にかえた「お風呂で溺れる。」という話です。
お風呂の残り湯を非常用に残しているご家庭が多くあると思います。実際、震災時に残り湯が生活用水として活用されています。この残り湯ですが、小さいお子さんのいるご家庭では、思わぬ事故になることがあります。特に、1~3歳の活発に動くようになる年齢のお子さんは、好奇心から、お風呂のフタも簡単に開けてしまいますし、フタの上に乗って遊んだりもします。そんな中、大人が目を離したちょっとした隙にお孫さんが残り湯の入っているお風呂の中に落ち、溺れるという事故が起こりました。幸い一命は取り留め、後遺症もなく元気に退院することができましたが、それには次のような要因がありました。
第一に、発見が早かったことです。子どもがいないことに気がつき、お風呂のフタが少しずれていて「まさか!」と思い見たそうです。第二に、助けを求めた時、近所の方が「心肺蘇生法」を知っていたこと、そして「勇気」をもって心肺蘇生法を行い、命のバトンを退院するまで、確実にリレーすることができたことです。事故は起きてしまいましたが、子どもの目線で考えることができていたら、未然に防げたかもしれません。もっと軽いケガで済んでいたかもしれません。子どもの視点で考えることができるのは、私たち大人しかいません。
子どもの手の届くところに熱いコーヒーやカップ麺を置いていませんか?寒くなるこれからは、ストーブなど暖房器具に触れて、やけどをしないようにご注意ください。大人が飲んでいる薬などもしっかりフタをして、手の届かないところに置くようにしてください。ゴミ箱から薬の袋を口にしていた事例もありますので、ゴミ箱の置き場所やゴミの捨て方にも注意する必要があります。是非もう一度、子どもの視点で、危険な場所がないか、探してみてください。
そう言えば先日、家の近くを散歩していると、新しい自転車にヘルメットをかぶった子どもが、お母さんと一緒に「ここは必ず止まる!左右を確認する。」、「信号が青になったら渡る!」、「信号がチカチカしているときは、青でも渡らない。」、「ハーイ!」と自転車で走っていきました。皆さんも実践してみてはいかがでしょう。
このページについて、ご意見をお聞かせください
このページに関するお問い合わせ
消防総務課
住所:〒252-0239 中央区中央2-2-15 相模原市消防局3階
電話:042-751-9105 ファクス:042-786-2471
消防総務課へのメールでのお問い合わせ専用フォーム