先天性代謝異常等検査
- 新生児マススクリーニング検査の検査対象疾患に脊髄性筋萎縮症(SMA)・重症複合免疫不全症(SCID)を追加します
国(こども家庭庁)では、都道府県・政令指定都市においてモデル的に脊髄性筋萎縮症(SMA)と重症複合免疫不全症(SCID)を対象とするマススクリーニング検査を実施し、国の調査研究と連携・協力することで、マススクリーニング検査の対象疾患の拡充に向けた検討に資するデータを収集し、その結果を踏まえ、全国展開をめざす実証事業を開始しました。
相模原市は、この度、実施主体の一つとして神奈川県、横浜市及び川崎市とともに採択されましたので、相模原市内の分娩取扱医療機関等において出生した新生児は、令和6年10月1日(火曜日)から従来の検査対象疾患に加えて、脊髄性筋萎縮症(SMA)と重症複合免疫不全症(SCID)の検査が公費で受けられるようになります。
詳細は、ページ下部の「新生児マススクリーニング検査に関する実証事業について」をご確認ください。
先天性代謝異常の一種である先天性甲状腺機能低下症、先天性副腎過形成症、フェニルケトン尿症などを早期に発見し治療するため、生後5~8日の新生児のかかとから血液を採取し検査を行っています。
この検査は出産施設の医師、助産師などに検査申込書を提出して申し込みます。検査料は市が公費負担しますが、採血料は保護者の負担です。
また、検査申込書は、市内の人は母子健康手帳別冊内に綴じこんであります。市外の人や検査申込書が無い人、医療機関に検査申込書が置いてない場合などは、次の検査申込書をダウンロードしてお使いください。
里帰り出産時などの検査について
- 神奈川県内で出産される場合
相模原市にお住まいの人が県内で出産される場合は、市内で出産される場合と同様の検査を、受けていただくことができます。
検査料は医療機関がある県または政令市が公費負担しますが、採血料は保護者の負担です。お手元の申込書はそのままお使いいただけます。 - 神奈川県外で出産される場合
相模原市にお住まいの人が県外で出産される場合は、検査を受けられる医療機関の住所地を管轄する都道府県または政令市へお問い合わせください。 - 相模原市で里帰り出産をされる場合
相模原市外にお住まいの人が市内の医療機関で出産される場合でも、相模原市民と同様の検査を、受けていただくことができます。検査料は相模原市が公費負担しますが、採血料は保護者の負担です。各医療機関に申込書が置いてあります。
先天性代謝異常等検査の対象疾患
検査を行う疾患の説明は神奈川県医師会ホームページの「先天性代謝異常等検査について」に掲載されています。内容は一般的な概要であり、病状には個人差があります。個々の検査結果、病状、治療方針については、担当医にお問い合わせください。
万一診断された場合は、病状によって小児慢性特定疾病医療費助成制度の対象となる場合があります。対象については、こちらをご覧ください。
新生児マススクリーニング検査に関する実証事業について
相模原市では、令和6年10月1日(火曜日)より国(こども家庭庁)が実施する「新生児マススクリーニング検査に関する実証事業」に参加することになりました。
この事業は、これまで実施されてきた、20疾患を対象とする「新生児マススクリーニング検査」において、新たに2つの疾患(脊髄性筋萎縮症(SMA)、重症複合免疫不全症(SCID))を対象に追加して、実証を行うものです。
2つの疾患の新生児マススクリーニング検査の実証データ(検査数や陽性者数などの個人が特定されないデータ)をこども家庭庁と、こども家庭庁の研究班(こども家庭科学研究 但馬班※)に提供することで、全国の赤ちゃんが2つの疾患の新生児マススクリーニング検査を受けられるようにするための検討に活用されます。
※こども家庭科学研究費補助金成育疾患克服等次世代育成基盤研究事業「新規疾患の新生児マススクリーニングに求められる実施体制の構築に関する研究」研究代表者:但馬剛、国立成育医療研究センター
対象者
- 相模原市内の分娩取扱施設等(以下、医療機関等)で出生した新生児で、保護者が実証事業への参加に同意した者
- 令和6年10月1日(火曜日)以降に採血を実施した者
対象疾患
今回の実証事業では、以下の2疾患が加わります。
- 脊髄性筋萎縮症(せきずいせいきんいしゅくしょう)/ spinal muscular atrophy (SMA)
- 重症複合免疫不全症(じゅうしょうふくごうめんえきふぜんしょう)/severe combined immunodeficiency (SCID)
SMAは全身の筋力が低下する病気で、2万人に1人が発症します。SCIDは5万人に1人が発症するとされ、免疫が働かないため重い感染症にかかりやすい疾患です。いずれも治療しなければ、1~2歳までに亡くなる可能性があります。
SMAは近年、早期に治療薬を投与すれば発病の抑制や運動機能の改善が期待できるようになりました。
SCIDは免疫の働きをする細胞を生み出す「造血細胞移植(骨髄移植、臍帯血移植)」で、ほぼ根治できます。
疾患に関する詳しい情報は下記をご覧下さい。
費用等
実証事業に参加いただいた方は、検査料は無料になります。
※採血料等、検査料以外にかかる諸経費は対象外です。
※検査を公費で受ける場合は、実証事業への参加について保護者の方の同意が必要です。
検査申込方法
出産された医療機関等で実証事業について説明を受け、医療機関等に用意してある「新生児マススクリーニング検査同意書」に必要事項をご記入いただき、医療機関等へご提出ください。
新生児マススクリーニング検査に関する情報の国への報告と個人情報の保護
SMAとSCIDについて、新生児マススクリーニング検査の有効性を検証するため、検査が実施された小児については個人情報の保護に十分に配慮しながら、新生児マススクリーニング検査の検査数、陽性者数、精密検査の結果(疾患名や患者数)など、個人が特定されないデータが、こども家庭庁及びこども家庭庁の研究班に報告されます。この実証事業で得られた情報は、当該目的以外で使用することはありません。また、調査研究の結果が公表される際には、統計的に処理され、個人が特定されるかたちで公表されることはありません。
留意事項
- 新生児マススクリーニング検査によって、すべての脊髄性筋萎縮症、先天性免疫不全症が見つかるわけではありません。
- 脊髄性筋萎縮症や重症複合免疫不全症以外に、免疫不全を生じる疾患等が見つかる可能性があります。
- この検査はスクリーニング検査です。精密検査が必要と判断された場合でも、精密検査の結果、“病気ではない”と診断される場合もあります。
よくあるお問い合わせ
- 令和6年10月1日以降の採血分から対象となります。実施については、医療機関等へお問い合わせください。
- 相模原市内の医療機関等で生後4~6日頃に実施される先天性代謝異常等検査を受検されるお子さんが対象となります。
- 実証事業は、従来の20疾患と一体的に実施するため、里帰り等で県外医療機関等にて先天性代謝異常等検査を受検される方は本市の公費負担は対象外となります。
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このページに関するお問い合わせ
こども家庭課(保健事業班)
住所:〒252-5277 中央区中央2-11-15 市役所本館4階
電話:042-769-8345 ファクス:042-759-4395
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