インフルエンザとは
インフルエンザは、インフルエンザウイルスによる感染症です。インフルエンザウイルスにはA型、B型、C型の3つの型がありますが、ヒトで流行するのはA型、B型です。毎年冬、とくに1月から3月にかけて流行がみられます。
感染経路
主な感染経路は、患者の咳やくしゃみなどのしぶきに含まれるウイルスを吸い込むことによる「飛沫感染」ですが、ウイルスが付着した手で口や鼻に触れることによる「接触感染」でも感染します。
症状
通常のかぜ(急性上気道炎)と比べ、全身症状が強く見られる特徴があります。約1~3日の潜伏期間の後に、急な発熱(38度以上)、頭痛、咽頭痛、鼻水、咳、筋肉痛や関節痛などが見られます。多くの方は1週間程度で回復しますが、基礎疾患がある方、高齢の方は重症化することがあり、肺炎や脳炎の合併症が現れることがあります。
また、インフルエンザ療養中の小児や未成年者に、抗インフルエンザウイルス薬服用の有無にかかわらず、急に走り出す、部屋から飛び出そうとする、徘徊するなどの異常行動が報告されています。インフルエンザにかかって自宅で療養する場合は、少なくとも発熱から2日間は、小児・未成年者が一人にならないなどの配慮と注意が必要です。
予防するには
1 流行前のワクチン接種
インフルエンザワクチンは、感染後の発病や重症化の予防に対して、一定の効果があります。調査研究によれば、ワクチン接種によって、高齢者では約30-60%の発病防止と約80%の死亡阻止効果が、乳幼児では概ね20~60%の発病防止効果があったと報告されています。インフルエンザワクチンは、その年の流行が予測されるウイルスを用いて製造されています。そのため、過去にインフルエンザワクチン接種をしていても、その年の流行に基づいたインフルエンザワクチン接種を検討したほうがよいでしょう。
また、ワクチン接種を受けることができない人は、家族や周囲の人たちがワクチンを接種したり、流行時期は人が多く集まる場所への外出を控えるなどして、インフルエンザウイルスへ曝露される機会を減らすことが大切です。
2 外出後の手洗い等
流水・石鹸による手洗いは、手指など体についたインフルエンザウイルスを物理的に除去するために有効で、接触や飛沫などを感染経路とする他の感染症対策にも有用です。アルコール製剤による手指衛生はインフルエンザウイルスの不活化に一定の効果があります。
3 適度な湿度の保持
安静にして、休養をとりましょう。特に、睡眠を十分にとることが大切です。
4 十分な休養とバランスのとれた栄養摂取
水分を十分に補給しましょう。お茶、スープ類など飲めるもので補給しましょう。
5 人混みへの外出を控える
高熱が出る、呼吸が苦しいなど具合が悪い場合は、早めに医療機関を受診しましょう。
インフルエンザにかかったら
- 人混みや繁華街への外出を控え、無理をして学校や職場等に行かないようにしましょう。
学校保健安全法ではインフルエンザを発症した後5日を経過し、かつ、解熱した後2日(幼児にあっては、3日)を経過するまでは出席停止期間としています。ただし、病状により学校医その他の医師において感染のおそれがないと認めたときは、この限りではありません。 - 咳やくしゃみ等の症状のある時は、家族や周りの方へうつさないように、飛沫感染対策としての咳エチケットを徹底しましょう。咳やくしゃみをする時は、周りの人から顔をそむけ、ティッシュなどで口と鼻を覆いましょう。
- 使用したティッシュはゴミ箱に捨て、その後はよく手を洗いましょう。
- 咳やくしゃみの症状のある方はマスクを着用しましょう。
- 安静にして、休養をとりましょう。特に、睡眠を十分にとることが大切です。
- 水分を十分に補給しましょう。お茶、スープ類などお子さんが飲めるものでも良いです。
- 高熱が出る、呼吸が苦しいなど具合が悪い場合は、早めに医療機関を受診しましょう。
治療
治療は、症状に応じた対症療法が中心ですが、抗インフルエンザウイルス薬が処方されることもあります。ただし、その効果は症状が出始めてからの時間や病状により異なりますので、使用するかしないかは医師の判断になります。抗インフルエンザウイルス薬の服用を適切な時期(発症から48時間以内)に開始すると、発熱期間は通常1~2日間短縮され、鼻やのどからのウイルス排出量も減少します。なお、症状が出てから2日以降に服用を開始した場合、十分な効果は期待できません。治療効果を得るためには用法、用量、服用日数を守ることが重要です。また、自己判断による解熱剤の使用は重篤(じゅうとく)な症状をおこすことがありますので、受診時に医師に相談し、指示どおりに使用するようにしましょう。
発病後の外出について
インフルエンザウイルスは発症した前日から発症後3~7日間は鼻やのどから排出されています。そのためにこの期間は、外出を控える必要があります。
排出されるウイルスは解熱するとともに減少していきますが、排出期間の長さには個人差がありますので、咳やくしゃみ等の症状が続いている場合には、不織布製マスクを着用する等、周りの方へうつさないように咳エチケットに配慮しましょう。
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