二酸化炭素消火設備の事故にご注意ください
二酸化炭素消火設備の起動により死傷者を出す事故が発生しています。
二酸化炭素消火設備は、閉鎖された空間を二酸化炭素(消火剤)で満たし、酸素濃度を下げることで火災を消火する設備です。
二酸化炭素は消火ガスとして高い消火効果が得られる一方、人体に対しては危険なガスであり、高濃度の二酸化炭素を吸入すると、意識消失や死に至る場合もありますので、火災以外の時に二酸化炭素消火設備の操作は絶対にしないでください。
二酸化炭素消火設備が設置されている部分(防護区画)やその付近で工事、メンテナンスなどを行う場合には、建物関係者と作業者の双方が作業内容や消火設備に関する情報などを十分に共有するほか、消防設備士、消防設備点検資格者などを立ち会わせるなど、事故発生の防止に努めてください。
事故の発生を防止するために
1 建物関係者と作業者による十分な情報の共有を
二酸化炭素消火設備の防護区画内やその付近で工事、メンテナンスなどを行う場合には、建物関係者と作業者の方は、次の内容について作業の開始前に情報を共有してください。
- 作業の内容(作業概要・作業場所等)
- 消火設備の設置状況・操作方法
- 災害発生時の対応・情報伝達方法
2 工事等の開始前には「閉止弁」を閉鎖
- 二酸化炭素消火設備が自動的に起動することがないように、二酸化炭素消火設備の制御盤にあるスイッチを「手動」にします。
- ボンベ庫内にある閉止弁を「閉」にし、手動起動装置の起動ボタンが誤って押されても二酸化炭素が放出されないようにします。
※ 操作方法がわからない場合は、消防設備士などに確認してください。
3 火災ではないのに「退避警報」が流れたときは
- 手動起動装置の蓋を開けると、防護区画形成のため入口の防火戸などが閉鎖します。
- 防護区画に音声による「退避警報」が流れます。
- 起動ボタンを押すと、放出までの遅延時間(20秒以上)が経過した後、二酸化炭素が放出されます。
※ 手動起動装置にある起動ボタンを押すと放出までの遅延時間(20秒以上)が経過した後に二酸化炭素が放出されます。誤って起動ボタンを押した場合は、遅延時間内に手動起動装置にある「非常用停止スイッチ」を押し、二酸化炭素の放出を止めてください。
4 二酸化炭素が放出されたときは
- 放出された二酸化炭素は防護区画から漏れるため、速やかに退避し、不用意に近づかないでください。
- 二酸化炭素が放出された場合は、すぐに119番通報するとともに、設備の設置、点検などを行った専門業者へ連絡してください。
5 作業が終了した後は
作業が終了した後は、建物関係者と作業者の双方でスイッチや弁を元の状態に戻したことを確認してください。
- 制御盤の起動切替えスイッチを元の状態に戻す。
- 「閉止弁」を「開」に戻す。
※ 操作方法がわからない場合は、消防設備士などに確認してください。
建物の従業者などへの周知
建物の従業者などに二酸化炭素消火設備の適正な取扱方法、作動時の対応方法、避難方法、二酸化炭素の人体への危険性などについて周知してください。
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