【終了】市制施行70周年記念 相模原市民ギャラリー自主企画展「めくるめく版画相模原の作家たち」
相模原市民ギャラリーにおいて、自主企画展「めくるめく版画−相模原の作家たち」を開催します。
相模原市民ギャラリーでは、1998年に「版画の技と美の世界」展を開催して以降、ミニ展示コーナー「アートスポット」などで様々な版画家を紹介してきました。
一方で、そうした本市の活動では追いかけきれないほど多くの版画家たちが相模原で育ち、活躍を続けています。本展では、98年の展覧会から四半世紀を過ぎた現在に今一度、相模原を拠点に活躍する版画家たちを取り上げ紹介します。
本展では、大きく3つの章―その生涯で大きな足跡を残した作家、本市で美術の普及や後進の育成に努める作家、身近なものを題材に制作する作家―に分けて版画家たちを紹介します。
版画の技法は多種多様にわたりますが、本展で紹介する作家たちもまた、それぞれが主とする技法を用いながら、それと共鳴するテーマをもとに制作を続け、その作品は独自の輝きを放っています。
本展を通じ、相模原で培われた版画の歩みや多様な版画の技法、作家たちそれぞれのテーマなどに基づく「めくるめく版画」をお楽しみいただけますと幸いです。
日時
会期:令和6年7月27日(土曜日)~8月18日(日曜日)
時間:午前10時~午後6時(水曜日休館)
会場
相模原市民ギャラリー第1・2・3展示室
観覧料
無料
主催
相模原市
後援
相模経済新聞社、株式会社エフエムさがみ(FM HOT 839)、株式会社タウンニュース社相模原支社
協力
株式会社ジェイコム湘南・神奈川、セレオ相模原、相模原イッツ、ギャルリーヴェルジェ
出品作家
日下 賢二、松本 旻、松山 徹
第1章では、本市を拠点に活躍し、その生涯で版画芸術に大きな足跡を残した3名の物故作家を紹介します。
それまでの木版画の伝統から脱却し、抽象表現を取り入れた日下賢二氏、現代的な風景や写真をモチーフに、技術と表現の間を行き交う作品を残した松本旻氏、地層や植物の根をテーマに木版画を手掛けたのち、病を経て紙層版画という新たな技法を編み出した松山徹氏。
いずれも国内外で高い評価を得て、日本の美術史や相模原の文化的な土壌作り上げた作家たちです。本展は、彼らの残した大きな足跡を辿ることからめくるめく版画の世界へ分け入っていきます。
和田 喜代、大沼 正昭、栗本 佳典、生嶋 順理
第2章では、相模原を拠点に活躍し、今を牽引する版画家たちを紹介します。
動きや流れをテーマに銅版画を制作し、精力的な作品発表を続けている和田喜代氏、創形美術学校で教職を務め、作家活動の傍ら市内外で展覧会のコーディネートにも携わる大沼正昭氏の両名は、2000~2010年にかけて活動した市内の現代美術家集団「CAT」のメンバーとして、本市で先進的な美術を発表してきました。
栗本佳典氏と生嶋順理氏は、ともに美術の教育機関で教鞭を執り、制作活動に加えて後進の育成や研究活動に携わり、より広域的な美術の発展に寄与しています。
本章では、そうした制作や教育、研究を通じ、現在を様々な形で今を牽引する版画家たちの作品を紹介します。
石原 誠、永吉 友紀、鶴賀 啓太郎、片平 菜摘子、濱田 路子、小山 希
第1章と第2章では、先人たちの足跡や時代を牽引する版画家という、大きな視点で版画家を紹介してきましたが、続く第3章では、日常やそこで感じるものをはじめとした、何気なく身近なものをテーマやモチーフにしている版画家たちを取り上げ、鑑賞者と版画の距離を一歩近づけることを試みます。
日々の暮らしや旅先での風景から感じたことを形にする石原誠氏、歴史や社会の通俗的な日常に潜む明暗の両面を描く永吉友紀氏、身近な自然の中にある風景が語りかけてくる物語を光の粒子のように表現する鶴賀啓太郎氏、日常の風景をモチーフに、繊細で叙情的な作品を制作する片平菜摘子氏、友人や身近な人々の写真をベースに版を作ることで現れる線やインクの揺らぎで、無意識下の感情を露わにする濱田路子氏、彫り進み法という技法を使い、日本の伝統的な建築や風景を、紋様を散りばめながら表現する小山希氏。
それぞれが身近なものを優しく、時に鋭く版画に落とし込んでいます。そうした作品の展示を通じ、版画という表現をわたしたちの日々に引き付けて考え、より近くに感じ親しむ機会となれば幸いです。
※「濱田 路子」は、正しくは「異字体の濱」ですが、機種依存文字のため「濱」と表記
関連イベント
- 出品作家によるワークショップ
電話申込。 先着順。 いずれも定員 10 名
7月19日(金曜日)〜募集を開始します。 定員に達し次第応募を締切ります。- 「版画の試摺りでポチ袋とペーパーウェイトを作ろう!」
講師 : 鶴賀啓太郎氏、 8月3日(土曜日) 午前11時00分 ~ 正午
対象:小学生以上
※小学生のお子様がご参加される場合、必ず保護者の方がご同伴ください。
版画作品を作るときに出る「試摺り」(しずり)を使ってポチ袋とペーパーウェイトを作ります。鶴賀氏によって美しく彩られた和紙を切ってちぎって新しいかたちにしてみましょう。 - 「紋様を彫って摺ろう!」
講師 : 小山希氏、 8月3日(土曜日) 午後2時00分 ~ 午後3時00分
対象:小学校(高学年)以上
※小学生のお子様がご参加される場合、必ず保護者の方がご同伴ください。
小山氏の作品の特徴のひとつである紋様を真似て、夏を感じさせるものをモチーフに消しゴムはんこを作ります。出来上がったものは、はがきやうちわに押して、夏を彩ってみましょう。
- 「版画の試摺りでポチ袋とペーパーウェイトを作ろう!」
- 学芸員によるギャラリートーク
7月27日(土曜日)8月12日(月・祝)ともに午後2時00分 ~ 午後3時00分
担当学芸員による展示解説を行います (申込不要。 直接会場へお越しください)
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相模原市民ギャラリー
住所:〒252-0231 中央区相模原1-1-3 セレオ相模原4階
電話:042-776-1262 ファクス:042-776-1895
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