相模原市収蔵美術品展「相模原の日本画 院展画家の系譜」
相模原市民ギャラリーでは、市収蔵作品などによる院展画家たちの展覧会を開催します。
明治31(1898)年、東京美術学校の校長だった岡倉天心は同校を辞め、橋本雅邦、横山大観、菱田春草、下村観山らを率いて日本美術院を興します。日本画の革新を目指したものでした。それ以来、日本美術院は長い間にわたり日本画壇をリードする存在であり続けています。その日本美術院が主宰する公募展が、一般的に「院展」と呼ばれる展覧会です。これに入選することは大変に難しいことで、現代でも日本画の最高峰の公募展として知られています。
戦後、吉川啓示・伊藤弘人・石井了ら相模原の若者は、全国を相手にできる日本画家になることを目標に、「院展」への入選を目指して研鑽を重ねます。やがて彼らは入選を繰り返すようになり、所属画家として認められるようになりました。その後、すでに団体の中核をなしていた岩橋英遠や吉村誠司など、優れた画家たちが次々と本市に転居してきます。こうしていつの間にか、相模原には院展画家たちの系譜のようなものができていました。それらの画家たちの活躍により、現在に至る本市の美術文化が花開いたと言っても過言ではありません。
本展は、院展「同人」(運営責任者)から「特待」(20回入選)、「院友」(3回入選)という肩書を持つ市内在住の院展画家の作品を紹介し、併せて相模原の美術文化を再確認しようとするものです。なお、平成30年度市民文化表彰に輝く石井了の最後の大作〈高原老桜〉は、本市では今回が初の公開となります。
会期
令和3年3月8日(月曜日)~3月28日(日曜日)午前10時~午後5時 ※水曜日休館
会場
相模原市民ギャラリー展示室
出品作家
岩橋英遠 吉村誠司 石井了 吉川啓示 伊藤弘人 山本松枝 中里澪子 荒井三重子 松原秀伸
関連展示
「アートスポット展示 吉川啓示 淡彩水墨スケッチで巡る湯けむりの旅」
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新型コロナウイルス感染拡大防止のため、展覧会の会期・内容が変更になる可能性があります。
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