広域交流拠点整備計画の推進に向けて
両駅が一体となる「複眼構造」の形成
「複眼構造」の形成の考え方
広域交流拠点では、橋本・相模原両駅の整備計画を推進することで、特性を生かしたまちづくりを進めていきます。
この両駅が相互に魅力を高め合い、近接性を生かして一体的な「複眼構造」を有する広域交流拠点を形成することにより、1つの地区では生み出せない、幅広い世代、多様なニーズに対応しうる魅力の創造を図ります。
このため、広域交流拠点の形成に当たっては、両駅周辺地区がそれぞれの特性を生かしてまちづくりを進めるだけでなく、一体的な複眼構造の形成に向けた取組を進めていきます。
複眼構造としての強みを生かして広域交流拠点全体の魅力を高め、人・もの・情報・文化の交流を促すためには、両地区が相互に利用されることにより相乗効果を発揮できるよう、土地利用や交通ネットワーク等の様々な観点から「双方向型の連携・交流」を生み出す方策が求められます。
土地利用
- 橋本駅周辺地区は多くの来街者、暮らす人、働く人などが垣根なく交流・滞留できるゲートとして、乗換客や一時的に滞留する来街者のための機能集積を図るほか、圏域内に立地する企業や大学等と連携した産業交流拠点の形成を図ります。
- 相模原駅周辺地区は相模総合補給廠の跡地を活用し、MICE機能、広域防災機能が集積する中枢業務拠点の形成を図るほか、買い物やスポーツ・アート等、ゆったりとしたライフスタイルを楽しむことができる空間形成を図ります。
- ゲートとMICE機能の連携を基軸として本市や圏域の特性を生かし、両地区間に双方向型の交流が生まれる機能集積を図ります。
交通ネットワーク
- 広域圏からのアクセス性を高めるため、相模原ICにアクセスする交通ネットワーク(広域連携軸)や、多摩ニュータウン方面からのアクセスとして多摩ニュータウン通りや南多摩尾根幹線と接続し、主要幹線道路である国道16号と町田街道を結ぶ交通ネットワーク(幹線道路等)を強化します。
- また、橋本・相模原駅周辺地区の連携を高めるための交通ネットワーク(新都心連携軸)の強化を進めます。
- 交通ネットワークの強化策として道路整備(新設・拡幅など)のほか、公共交通網の強化(バスの新規路線の導入・運行頻度の増加)等が考えられますが、まちづくりの動向や関係機関の意向も踏まえ、段階的な取組を行います。
リニア駅の設置を見据えた交通結節機能の強化
(京王線駅舎移設関連)
交通政策審議会(国土交通省)の答申(平成28年4月)において、橋本駅を広域的な交通ネットワークの拠点として「駅周辺まちづくりの再整備が行われることにあわせ、新幹線駅、JR在来線及び京王線の乗換利便性の向上が図られることを期待」することが示されています。駅周辺のまちづくりに当たっては、駅と街区が融合した「駅・まち一体のまちづくり」を目指し、駅利用者や来街者にとってわかりやすい都市軸(交流・賑わい軸)の形成、まちの賑わいや回遊性の向上など、駅移設の効果が発揮されるようなまちづくりについてさらなる検討を進め、首都圏の成長をけん引する広域交流拠点としての魅力を高めていきます。
今後は、京王線駅舎の移設を前提に具体的な検討を行い、駅移設や「駅・まち一体のまちづくり」の推進に向け、関係機関の役割分担などについて協議・調整を進めていきます。
民間活力の活用の検討、規制緩和策等の要望
整備事業の推進に当たっては、市街地整備に民間投資を呼び込むため、整備計画に基づく両駅周辺地区の将来像の周知に努めるとともに、両地区における都市基盤の整備時期、集積すべき機能、民間事業者による施設整備への支援措置等のさらなる具体化を図り、民間開発の円滑な誘導を図ります。
また、公共施設・インフラ等の整備に関する民間活力の導入や、都市の国際競争力強化に資する制度及び規制緩和策等について検討し、国などに必要な制度創設を求めていきます。
災害による被害を軽減する防災・減災の視点
両駅周辺地区の整備に当たっては、災害発生時における迅速な復旧や避難者・帰宅困難者対策、企業等の事業継続性の確保などに配慮し、適正な土地利用・建築規制の運用や、道路整備、エネルギーの自立化・多重化等について、防災・減災のまちづくりに配慮した整備を図ります。
低炭素まちづくり
我が国における二酸化炭素排出量のうち、家庭部門、業務部門及び運輸部門における排出量は約5割を占めています。これらの部門の主たる活動の場は市街化区域等であり、ここから我が国の二酸化炭素総排出量の約4割が排出されています。
このような現状から、特に、都市の低炭素化を促進することが求められているほか、平成23年3月に発生した東日本大震災を契機として、エネルギーに対する社会的な意識も変化し、エネルギーや地球環境の問題に意識が高まる中、低炭素・循環型社会の構築を図り、持続可能で活力あるまちづくりを推進することが重要な課題となっています。
エリアマネジメント・市民協働の推進
市民との協働による都市づくり
整備計画の実現に向け、市民と行政が都市の将来像やまちづくりの方針を共有し、協働することを基本とします。このため、よりよいまちづくりを目指し、市民と行政が相互理解を深め、知恵を出し合い、協力しながらまちづくりの方針を具体化するために取り組みます。
情報の提供と市民意向の反映
- 都市づくりに対する市民の関心や理解を深めるため、事業や制度についてわかりやすく示す体制や、情報を手に入れやすい体制の充実を図ります。
- 用途地域の見直しや広域幹線道路の整備などは、多様な立場の利害を総合的に調整する必要があるため、十分な情報提供や意見交換などを行いながら、調整を進めます。
市民主体のまちづくりの推進
- 生活に身近な住環境の維持・保全などの取組は、地域住民の自主的な取組が重要であるため、まちづくり活動への支援や情報提供などを推進し、地域の特性を生かした市民主体のまちづくりを進めます。
- まちづくり会議、まちづくり団体などの役割を踏まえ、市民が主体となってまちづくり活動に取り組む体制づくりを進めます。
エリアマネジメントの推進
- 地域のまちづくりにおいては、整備した施設等の有効活用や整備事業の効果を最大限に生かした地域活性化の視点が重要であり、計画・整備段階から管理運営段階までの一連の過程を全体的に見据え、公・民・地域が一体となったマネジメントの視点が求められています。
- そのため、早期の段階から、行政、民間事業者、地域団体等の関係者が連携し、地域の将来像の共有や施設等の管理運営を想定したルールづくりを進めることで、公・民・地域の役割分担と協働に基づくエリアマネジメントの取組がなされるよう配慮します。
圏域全体の発展に向けた都県及び周辺自治体との施策連携
神奈川県及び10市2町の「さがみロボット産業特区」や道路ネットワーク整備、産業交流拠点の形成、国際コンベンション機能の導入等について、周辺自治体と連携した取り組みを進めます。
広域交流拠点の整備スケジュール
リニア中央新幹線の建設や小田急多摩線の延伸等、両駅周辺地区の整備と密接に関わる大規模な事業が展開されることから、こうした関連事業スケジュールと両地区の整備内容に関して時間軸上の整合に留意します。
両駅周辺地区整備スケジュール
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