エキシビション・プログラム
概要
2002年から相模原市民ギャラリーで実施してきました、「エキシビション・プログラム(学生企画展)」は、「展覧会やアート活動に興味がある。」「鑑賞だけではない美術体験をしてみたい。」「展覧会の仕組みを知りたい。」さらには「美術作家志望だがプロデュース能力も身につけたい。」そのようなアートに関心を持つ学生を対象にした長期型のワークショップです。2012年4月からは、活動場所をアートラボはしもとに移し、実施いたします。
近年、展覧会は美術館やギャラリーだけでなく、デパートや廃校、工場や病院、さらには地域全体を使った様々な場所で開催されています。こうした取り組みは年々増加しており、"展覧会をつくる"ための能力は、プロデュース側にはもちろんのこと、発表の場を求める作家にも必要とされています。
エキジビション・プログラムでは、参加学生がプロデューサーやディレクターの立場となり、自らの手で企画書を作成し、その計画に従って実際にアートラボはしもとで展覧会を開催します。展覧会の開催まで1年半を要する長期的なワークショップですが、他大学や学科など環境の異なる学生たちとグループワークを重ねながら展覧会をつくるという体験は、今後の活動にも大きく影響する貴重な機会であると思われます。
美術に対する知識や技能、経験は特に必要ではありません。アートを通じて人々に伝えたいという情熱と、同世代の考えや社会に対しての好奇心があれば、どなたでも参加できます。あなたの想いが伝わる展覧会を自分自身で実現してください。
過去のエキシビション・プログラム
- 第1期エキシビション・プログラム 学生企画による学生作家の展覧会「日常解体新書」展
- 第2期エキシビション・プログラム 学生企画による学生作家の展覧会「空のリレー」展
- 第3期エキシビション・プログラム 学生企画による学生作家の展覧会 アートバカンス!!展~今年の夏はバカに熱い~
- 第4期エキシビション・プログラム 学生企画による学生作家の展覧会「わたしはあなたが理解できない展―そこから始まるコミュニケーション」
- 第5期エキシビション・プログラム 学生企画による学生作家の展覧会「いない いない GO!」展
- 第6期エキシビション・プログラム 学生企画による学生作家の展覧会「ぞっこんの法則」展
- 第7期エキシビション・プログラム 学生企画による学生作家の展覧会「ごはんのおとも展~シャキシャキアートでホクホク食卓」
展覧会開催までの流れ (注)写真は第5期エキシビション・プログラムの様子
1 企画案作り・プレゼンテーション
テーマを持ち寄り、それぞれのつくりたい展覧会を話し合いながら、企画案を作ります。企画案が出来上がったら、アートラボ関係者の前で発表します。
2 作家調査・出品交渉
企画案に沿った出品作家を、美術大学の学園祭・画廊・ギャラリーなどをまわりながら調査します。候補作家と出品交渉後、説明会を開きます。
3 ワークショップ・イベントの企画
出品作家の特徴を活かしたワークショップやトークショーなど、より多くの人に会場に足を運んでもらい、楽しんでもらえるような企画を考えます。
4 デザイン
展覧会のイメージに合わせたポスターやチラシを作ります。同時に会場のレイアウト・案内看板など会場内外のデザインもしていきます。
5 広報活動
展覧会のPR映像を作成したり、近隣の商店などにポスターの掲示をお願いします。また、ラジオやテレビに出演するなど、周知活動をします。
6 展覧会開催
作品を搬入し、展示作業を終えたらいよいよオープンです。会期中には、作品ガイド・ギャラリートーク・イベントなどを行い、展覧会を盛り上げます。
Q&A
Q1 エキシビション・プログラムとは?
エキシビション・プログラムとは、「学生企画による学生作家の展覧会」をつくり上げる長期型のワークショップです。
相模原市やその周辺には、美術大学や美術系学科のある大学などが点在しており、そこには作品制作だけでなく、展覧会そのものを企画したい学生も多くいます。アートラボではそのような学生を対象に、企画立案から作家選出・交渉、広報活動など、展覧会に関わるすべての過程を体験できるワークショップを用意しました。それがエキシビション・プログラムです。
Q2 どのような展覧会をつくるの?
個展やグループ展などと異なり、テーマを設定した“企画展覧会”をつくります。
まず、学生スタッフがそれぞれ抱えている日々の疑問や問題を話し合い、社会に対して何を伝える展覧会にするのか、どのように展示するのかなどの企画を立てます(第5期生は「不確か」をテーマとしました)。その後、展覧会の主旨に合わせて作家(学生作家)や作品などをリサーチし、出品交渉を行います。会期や会場、予算などはアートラボの方で用意していますので、それらの条件をクリアしながら展覧会を組み立てていきます。また、内容に応じてイベントやワークショップなども企画します。
つまり、学生スタッフの企画力と努力により、素晴らしいオリジナルの展覧会が出来上がるというわけです。
Q3 参加資格はありますか?
展覧会の開催は来年の夏となります。つまり、プログラムの開始から終了までに1年半の月日を要することになります。よって大学生や専門学校生の場合、原則として1~2年生を対象とさせていただきます。そのほかの学年の方はご相談ください。また、ミーティングは毎週木曜日の夜(午後6時30分~10時)を予定しています。終了時刻が遅いので、アートラボまで1時間程度で通える方が適しています。もちろん、参加費用は一切不要です。(ただし、交通費は自己負担となります)
美術の知識や技能、経験は特に必要ではありません。また、美大生に限りません。実際、これまでにも一般大学の方が多く参加しています。やる気と好奇心さえあれば、どなたでも参加できます。
Q4 作家として展覧会に参加できますか?
当ワークショップは「学生企画による学生作家の展覧会」ですが、その主旨は“展覧会を企画すること”、“展覧会をつくりあげること”にあります。企画に合わせて作家を選出していきますので、はじめから出展を目的とした参加はご遠慮ください。ただし、これまでにも作家志望の学生が多く参加しています。近年では作家が主導する展覧会も増えており、学生時代に展覧会をつくる過程を経験していくことは、今後の作家活動において大きな糧となるはずです。このように作家を志す学生とプロデュースに興味のある学生が、また、美大生と一般大学生が一緒になって展覧会をつくる機会はあまりなく、極めて貴重な体験となることに間違いありません。
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このページに関するお問い合わせ
アートラボはしもと
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電話:042-703-4654 ファクス:042-703-4659
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