シロヤシオが咲く蛭ヶ岳へ 丹沢最高峰の山小屋、蛭ヶ岳山荘に泊まって…
令和元年度市民カメラマン
廣江幸子さん
神奈川県最高峰、蛭ヶ岳(標高1,673メートル)。相模原市緑区と山北町の境界に位置し、丹沢の山々の中でも最も高い山頂に建つ山小屋が「蛭ヶ岳山荘」です。
山頂からの景色は素晴らしく、晴れた日には東京、横浜など関東平野の街並みはもちろん、相模湾と伊豆大島、房総半島、箱根、富士山、秩父や南アルプスなどの山々を望むことができます。その景色をゆっくり堪能しようと、1泊2日の山行を計画しました。
緑区青根の東野バス停から林道を進み、釜立沢登山口から山行を始めました。急登をゆっくり進み、焼山からの登山ルートと合流する青根分岐から八丁坂ノ頭へ。緩やかな稜線をたどっていくとブナの森が現れ、カラマツに囲まれた姫次に到着。姫次からは蛭ヶ岳、檜洞丸、大室山が綺麗に見渡せましたが、あいにく富士山は雲に隠れていました。
姫次から急傾斜の登山道を蛭ヶ岳に向けてくだり、アップダウンを繰り返しながら樹林帯を抜けると、山頂に向けた最後の階段が現れました。長い階段に徐々に体力を奪われていきましたが、周囲に咲くシロヤシオの花に癒されながら登りつめると、ようやく山頂に到着しました。山頂広場からの富士山を楽しみにしていましたが、やはり厚い雲に包まれ姿を見ることはできませんでした。
蛭ヶ岳山荘(通年営業)は山頂広場の隅に建っています。部屋は食堂広間、大部屋に中二階のロフトがついていて、ゴールデンウィークの混雑時には約100人もの宿泊があるという人気の山小屋です。最近は、百名山ブームで東北、北陸、四国からも登山者があるとのことです。
宿泊は私を含め8人でした。夕方になると外は霧に包まれ、残念ながら夕焼けを見ることはできませんでしたが、皆で夕食のカレーを頂き、賑やかな団欒で消灯の時間を忘れるほどでした。
翌朝5時に起床。窓の外は霧に包まれていて、日の出も望むことができませんでした。このまま富士山も見ることができずに山頂を後にするのかと思っていたその時、雲が流れ雲海に浮かぶ富士が顔を出してくれたのです。思わぬご褒美に帰りの足取りが軽かったことを覚えています。
今回、夕焼けと関東平野の夜景は見ることができませんでしたが、山荘での夜の語らいは忘れることのできない大切な思い出になりました。また秋に綺麗な紅葉と夕焼け、夜景を見に訪れようと思っています。ぜひ蛭ヶ岳山荘に泊まって山頂での一夜を体験してみてはいかがでしょうか。登らなければけして味わうことができない世界が待っています。
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ブナの森
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シロヤシオ
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姫次から望む蛭ヶ岳
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雲海に浮かぶ富士山
令和元年6月 元年度市民カメラマン 廣江幸子さん
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