広報さがみはら No.1533 令和6年(2024年)7月15日号 2面 ---------- あなたの再自立(リエイブルメント)を応援します 市は、加齢や病気などで生活がしづらくなった高齢者が、諦めずに自分の能力を最大限に生かして再び望む生活ができるようになること(再自立)を目指します。 市では再自立に向けた支援や、本人が希望する生活を続けられるよう「自信と意欲」を向上するため、介護予防のサービス体系の中心を短期集中予防サービスに変更するとともに、ボランティア活動や就労的活動などで高齢者の社会参加を促進します。 短期集中予防サービス リエイブルメントプログラム 実施場所に3カ月間通所(送迎あり)し、個別面談で個人の思いを聴きながら目標を設定して、さまざまな専門職と一緒に生活課題の改善や健康維持に取り組むオーダーメードのプログラムです。自信や意欲を引き出すことで、自らの管理能力を上げて、リエイブルメントを目指していくものです。 対象 要支援1・2の人、生活機能の低下が見られる人(厚生労働省が定める基本チェックリストで判断) リエイブルメントとは 「再びできるようになる」という意味で、本人の力を引き出すケアとリハビリテーションを徹底する考え方です。「自立した生活をする」という高齢者自身の意思のもと、生活課題の解決と生活の質を上げるために、多職種の協働で再自立を促す支援が進められます。 相談窓口 ●各地域包括支援センター など 状況に応じた適切なサービスを案内 必要時 地域リハビリ相談 リハビリ専門職が相談を実施 短期集中予防サービス(無料) リハビリ専門職が個別に面談し、プログラムを作成。管理栄養士や歯科衛生士などが栄養や口腔(こうくう)の相談に応じます。 相談者「前みたいにスーパーに買い物に行けるようになりたいなぁ」 理学療法士・作業療法士「目標の達成に向けた取り組みを一緒に考えていきましょう!」 短期間で自信と能力を回復し地域へ サービス終了後も住み慣れた地域で暮らし続ける 好きなことを自分自身で選択し、生きがいを持って暮らせるように、社会参加に向けサポートします。 いきいきとした自分らしい暮らし 就労 ボランティア 通いの場 趣味活動 利用者の声(令和5年度) 金井さん 5年前に脳出血を起こして、右半身麻痺で車椅子生活になり、話すことも難しくなりました。続けていた太極拳はやめないといけないと思いました。短期集中予防サービスで「再び太極拳や民謡の舞台に立つこと」を目標にして、一進一退はありましたが、プログラムの運動は全てできるようになりました。運動ができるようになっても、自分自身で続けることの大切さを知りました。 太極拳の再開当時は腕を上げられませんでしたが、参加しているうちにできるようになり、去年10月の舞台に立ちました。11月の民謡の舞台にも出ますよ。前向きに取り組めていると感じています。 梶谷さん がん治療の副作用や歩行時のふらつきが気になり、外出の機会が減っていました。どう頑張っていいのか分からないときに、地域包括支援センターにサービスを紹介されました。 自分の体の状況を知り、弱くなったところだけでなく良いところも見つけて、毎回、面談で励ましてくれるのがこのサービスの特徴です。不安や寂しさをスタッフなどに伝えたところ、共感や励ましだけでなく、笑いに変えてくれることも多く、1人じゃないという安心感がありました。継続を諦めかけていた書道教室にも意欲的に通えるようになり、「前向きに乗り切ろう」「無理せず病気と付き合っていこう」と、感謝の気持ちを忘れずに過ごすことができています。 このサービス利用者の72%(令和4年度市の実績)が、介護のサービスを利用せず、再びいきいきと生活ができるようになっています。 市の介護予防の取り組み 今年3月に策定した第9期市高齢者保健福祉計画では、「介護予防・健康づくりの取組」を重点的な取り組みの1つとしています。10月1日から、新たに要支援などの認定を受け、デイサービスなどを希望する場合は、原則として最初に短期集中予防サービスを利用します(難病、末期がん、認知症のある人を除く)。 問い合わせ 高齢・障害者支援課 電話042-769-9249